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ブックマーク / nelja.jp (4)

  • 東京という限界集落を生きる彼女たち——『東京タラレバ娘』(東村アキコ) | nelja

    いわゆる女性マンガにおいて、独身アラサー/アラフォーというテーマはここ数年(といってももう5年以上の単位で)定番のひとつになっている。シリアスに現実を描き出そうとするものもあれば、コメディとして描くものもあるし、その年齢層向けに少女マンガ的な夢を与え直そうとするアプローチもある。作家でいえば、西炯子がいて、渡辺ペコがいて、今ど真ん中にはたぶん鳥飼茜がいる。鴨居まさねや入江喜和も大きな枠組みでは周辺にいる。 いずれにしても、「アラサー(以上)・独身」は今の女性向けマンガにおいてひとつの重要な視点になった。普遍的、とまではいえないだろうけれど、少なくとも10年近く、あるいはそれ以上にわたって、このテーマが現実社会で不安や痛みの源泉として存在し続けているのは間違いない。「女の子」の次のステップが伝統的に「」であり「母」であった社会で、「女の子」を卒業しつつ、でも母でもない女性が、自分の理想を

  • 少年誌ラブコメの論理を拒絶する河合作品の世界——『とめはねっ!鈴里高校書道部』(河合克敏) | nelja

    河合克敏という人は、僕にとってはちょっと変わった作家だ。いや、スポーツマンガとしては『帯をギュッとね!』も『モンキーターン』も十分王道の部類に入ると思うのだけれども、そうではなく、少年誌ラブコメの担い手としての河合克敏が、である。 そもそもスポーツマンガである作品をラブコメとして読むのがどうなのかという話はあるのだが、基的に僕にとってはいい感じの男女の話が出てきたら、それはまずラブコメだ。(『3年』時代はともかく)『ハイスクール!奇面組』(新沢基栄)はラブコメだし、『SLUMDUNK』(井上雄彦)は結局晴子さんとの決着つかないことにモヤモヤ感じたりする。ラブコメ脳というのはそういうものだ。 で、河合克敏だ。河合克敏作品というのは、びっくりするほど恋愛関係があっさり提示される。『帯をギュッとね!』を最初に読んだとき、いきなり主人公に彼女がいるという設定に腰を抜かした。 もちろん現実にはそう

  • 瀬川藤子 | nelja

    大人の正しさと、少女の目の前にある痛みを両方許す癒やしの寓話——「屋上の君」(瀬川藤子) 32歳、このところ年を取ったなと痛感することがある。もちろん大人としてはまだまだひよっこという年齢で、老人ぶるような年ではない。だけど、そういうのとは無関係に、だんだん昔のことを忘れはじめている自分がいる。 »続きを読む

  • nelja

    究極のモフリビリティーは鳥のお尻にある! もふもふと癒やしの喫茶4コマ——『とりきっさ!』(ノブヨシ侍) 動物は2種類しかいない。もふれるやつと、もふれないやつだ。 というような言葉があるわけではないのだけれども、もふもふ感というのは動物を愛でる観点のひとつとしてすっかり定着した。で、このもふれる感(モフリビリティー)が高い動物としてよくあがってくるのは何かというと、やはり犬(特に子犬)や(特に子)がその代表。続いて、うさぎやハムスター、パンダや鳥、アザラシといった動物があがってくる感じだ。 »続きを読む

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