『諸君』創刊号(1969年7月)-古本屋で入手-に掲載の清水幾太郎「戦後史をどう見るか」(インタビュー)と福田恆存「利己心のすすめ」を読む。二人の因縁(ここでその因縁について説明する余裕はないが)を考えると感慨深いものがある。戦後四半世紀が経過した時点で文藝春秋がオピニオン雑誌『諸君』(当初は『諸君!』ではなかった)を創刊したのは、戦後民主主義教育の申し子である大学生たちの反乱(大学紛争)をひとつの契機として、「戦後」を批判的に振り返ろうという空気が生まれたからであろう。編集長の池島信平は「創刊にあたって」の中でこう述べている。 わたくしたちは新聞を毎朝読み、テレビのダイヤルを毎晩廻してみるのですが、いまの世の中のゆがんだ姿が、そこにまざまざと浮かびあがってきます。こんな筈ではなかった-という想いは、心あるみなさんの胸の中をしめつけることと思います。わたくしたちとて同じです。 世の中どこか
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