タグ

ブックマーク / www.s.u-tokyo.ac.jp (2)

  • 理学の本棚 第52回 「非平衡統計力学」 - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

    講義で扱う熱力学や統計力学は,熱平衡状態とその近傍を主な対象とする。しかし,自然界には平衡から遠く離れた非平衡状態もそこかしこに見られ,生命をはじめ,非平衡であることが質的な現象もめずらしくない。そうした非平衡状態を扱う熱統計力学の試みは,今なお活発に研究が続く先端的トピックである。さまざまなアプローチが歩みを進めるなかで,非平衡過程も記述できる「ゆらぎの熱力学」(stochastic thermodynamics) の発展と,測定や操作を情報理論として熱力学に組み込む「情報熱力学」の誕生は,近年の非平衡統計力学の代表的な進展と言ってよい。 書は,そのような非平衡統計力学の入門書の決定版だ。著者の沙川貴大氏は,情報熱力学の構築を主導し,非平衡統計力学等で活躍を続ける人物である。書の特長は,とにかく見通しが良いことにある。「ゆらぎの定理」と総称されるさまざまな関係式,熱機関の性能やトレ

    理学の本棚 第52回 「非平衡統計力学」 - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部
  • 乱流発生の法則を発見:130年以上の未解決問題にブレークスルー - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部

    佐野 雅己(物理学専攻 教授) 玉井 敬一(物理学専攻 大学院生(博士課程1年)) 発表のポイント 整った流れ(層流)が乱れた流れ(乱流)に遷移するときに従う普遍法則を実験で見いだした。 最大級のチャネル実験装置を製作すると同時に、普遍的な法則の検証に必要な新たな測定解析手法を考案したことが発見のポイントだった。 乱流への遷移の理解は省エネルギーなどに不可欠であるだけでなく、自然界に普遍的に存在する不規則現象の理解に繋がる。 発表概要 我々の回りは空気や水などの流体で満ちています。整った流れは層流と呼ばれ、乱れた状態は乱流と呼ばれます。しかし、層流がいつどのようにして乱流に遷移するのか、そこにどんな法則があるのかは、130年以上にわたる未解決問題でした(注1)。流体の方程式が非線形性(注2)のため数学的に解けないことや、実験的にも乱れの与え方にさまざまな可能性があることが理解を阻んできまし

    乱流発生の法則を発見:130年以上の未解決問題にブレークスルー - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部
  • 1