岡田斗司夫『遺言』(筑摩書房)の中で、岡田氏が「SFファンの先輩」に怒りをぶつけている部分がある。岡田氏によると、1970代後半当時のSF大会は「東京のSFファンが、すごくでかい顔をしてのさばっている場所」で(『遺言』P.17)、大阪のベテランSFファンは先輩風を吹かせる癖に自分たちのことを全然助けてくれようとしない、という具合に、岡田氏にしては珍しく私怨をストレートに表現しているあたり、よほど悔しかったんだろうな、というのが伝わってくる。同書P.19より。 その二年後の八一年、ようやく大阪の順番がまわってきたわけです。DAICONⅢは、僕らにしてみれば、一大復讐戦だったんですよ。 大阪で先輩風ふかしている三十代の憎い大人たち! とか、SF作家の近くにいるというだけで業界風を吹かす、東京の勘違い野郎ども! とかに対するね。 「三十過ぎたら、人間、あんなに頭が固くなるんだ。オレは三十歳になる