◇京大研究者ら巡回計画 ◇2年内目標「純粋な感動伝えたい」 アフリカの子どもたちに科学の面白さを伝えたい――。京都大の天文学や数学などの若手研究者やアートの専門家が、科学の魅力を伝える絵本を作る計画を進めている。本に触れ合う機会の少ないタンザニアの子どもたちに、「光」の性質を絵で理解してもらう試みだ。背景には、研究費獲得のために成果が求められがちな学界の風潮や自らの姿勢を見つめ直し、「純粋な好奇心や感動に立ち返りたい」という研究者たちの思いがある。(林華代) 車に本を積んだ「移動図書館」で現地を巡り、子どもたちに絵本で科学の魅力を伝える計画で、「旅する科学絵本プロジェクト」と銘打った。メンバーは京都大、大阪大、産業技術総合研究所(茨城県)の研究者とアートディレクターの計7人。観測天文学、分子細胞学、教育学、科学哲学など多彩な専門家が集った。 きっかけは今年3月、京都大白眉センター理学研