「東照宮御霊殿」で祭られていた大型の位牌などが並ぶ会場(京都市北区・大谷大博物館) 幕末のわずか2年間のみ東本願寺(真宗大谷派本山、京都市下京区)境内に存在した、徳川家康を祭る神社「東照宮御霊殿」に関する資料が、北区の大谷大博物館で展示されている。葵(あおい)の紋が入った門扉などの遺物が来場者の目を引いている。 東照宮御霊殿は境内の南西にあった。安政5(1858)年の大火で焼失した堂宇を再建する際の余った材木を使い、文久2(62)年に建てられた。しかし、元治元(64)年の禁門の変(蛤(はまぐり)御門の変)に伴う大火で同寺一帯は再び焼失。直後に大政奉還、明治維新となり東照宮は再建されなかった。 博物館では、東照宮で祭られていた縦90センチの大型の位牌(いはい)や、葵の紋が入った東照宮中門の門扉などを出展している。このほか、東照宮の境内全体や本殿、唐門を描いた絵図なども陳列されている。 展示は