世界初、材料の超高速破壊を原子レベルで直接観察 ― 高耐力材の開発へ 大阪大学など 大学ジャーナルオンライン編集部 大阪大学大大学院工学研究科の尾崎典雅准教授、理化学研究所の矢橋牧名グループディレクターらを中心とする日仏英露の国際研究グループは、理化学研究所放射光科学総合研究センターの施設SACLAを用いて、秒速5kmもの超高速衝突の際に、材料が破断的に破壊していく様子を原子レベルで観察することに世界で初めて成功した。 今回、研究グループが用いた方法は、物質へのパワーレーザーの集光照射により超高圧を生成する「パワーレーザーショック超高圧法」、および加速器でのX線発生装置であるX線自由電子レーザー(XFEL)施設SACLAによる「X線回折イメージング」。これらにより、超高速破壊現象をフェムト秒(10の15乗分の1秒)の時間分解能で、原子レベルの直接観察に成功した。材料の結晶構造中にサブミクロ