1940年横浜生まれ。 ライトパブリシティを経て、75年に浅葉克己デザイン室を設立する。 以後、サントリー、西武百貨店など、数々の広告作品を手掛ける。 2002年、紫綬褒章を受章。著書に『トンパのアサバイブル』(宣伝会議)、『地球文字探険家』(二玄社)などがある。 ※黒字=浅葉氏 -- 文字をデザインすることに目覚めたのはいつ頃でしたか。 18の頃でしたね。僕は、横浜の神奈川工業高校の図案科、今でいうデザイン科を出ておりまして、そこで3年間デザインのやり方を習いました。そこを卒業してから、横浜の伊勢佐木町にあった松喜屋百貨店の宣伝部に入って、広告制作、ディスプレイ、内装などの仕事をしました。 あの頃はカフカとかカミュとかの実存主義がはやっていて、僕も大学に行って哲学の勉強がしたいと思ったのですが、頭より手の方が先に動いてしまうんですね。高校で習った手技をすぐにでも生かしたいと考えた。それが