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ブックマーク / brevis.exblog.jp (6)

  • モチベーション重視という名の危険思想 | タイム・コンサルタントの日誌から

    息子がまだ小さかった頃、幼稚園でお泊まり会というのがあった。みんなで先生と一緒に、一晩、幼稚園でお泊まりをする。それだけの行事だ。だが、親元を離れたことがない幼児たちにとっては、一大試練だった。 息子もその日は朝から緊張して、ああだこうだといろんなことを母親に要求していた。でも何とか夕方幼稚園に送り出した。翌朝、夫婦で迎えに行ったら、機嫌よく幼稚園の門から出てきたから、どうやら何とか楽しく過ごせたらしい。 その日の午後には、遠くに引っ越した仲の良い友達・ツーちゃんが、遊びに来てくれた。ひとしきり一緒に遊んであげて、友達を送ってから、わたしは息子に言った。 「ツーちゃんが遊びに来てくれて、よかったね。昨夜お泊まり会で頑張ったからだよ。がんばるとね、きっといいことがあるんだ。」 『頑張れば、必ず良いことがある』--これは子供が小さいうちに、親が伝えるべき大事な教訓だ。だから、わたしもそうした。

    モチベーション重視という名の危険思想 | タイム・コンサルタントの日誌から
    gonzales66
    gonzales66 2019/07/15
    “だが、それなりに長い平成の時代を通して、成果に結びつかない無駄な頑張りによって、わたし達は大切なモチベーションの感情を浪費してきたように思う。”
  • 書評:「その未来はどうなの?」 橋本治 | タイム・コンサルタントの日誌から

    その未来はどうなの? (集英社新書) 昨年の8月に出たばかりの橋治の近著。あとがきによると彼は重い病気でしばらく入院しており、やっと退院した後で出した最初のらしい。そういう状態で書かれた書は、しかし、彼の最近の著作の中でも最も出来の良い優れた評論集だと思う。 連続したエッセイの形でテレビ、ドラマ、出版、シャッター商店街と結婚男女歴史などの未来について論じている。テーマの選び方がいかにも橋流であり、そしてどれも非常に面白い。 たとえば彼はTPP (環太平洋パートナーシップ協定)に加入した後の未来について論じているが、加入後にどうなるかは分からないと、最初にはっきりと書く。しかし「どうすべきか」という問題の立て方をしなければいけないのに、「どうなるのか」というパッシブな思考方法では、出発点からして間違っている訳だ。 「『初めに結論ありき』のこの国では、考えられるメリットとデメリット

    書評:「その未来はどうなの?」 橋本治 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 運・不運は存在するか - または、組織のレジリエンシーについて | タイム・コンサルタントの日誌から

    今回は『運・不運』ということについて考えてみたい。わたしは人前でリスク・マネジメントの話をするとき、受講者に「あなたは運・不運があると思いますか?」という質問からはじめることが多い。「無い」と答えるのは20代の若い人で、中高年はたいてい「ある」と答えると、以前、書いた。若いうちは自分に自信があるが、歳をとるにつれ思いもよらぬ出来事に見舞われるからだ、と考えてきた。 ところが先日、ある大学の3年生にこの問いを発したところ、過半数の学生が「ある」と答えたので愕然とした。むろん、昨年のようなひどい災害のあとでは、無理もないのかもしれない。しかし、皆がそう答えた一つの理由は、就職活動の経験にあったらしい。なにか割り切れない、理不尽さを感じたのだろう。また就活の時期に前後して、「勝ち組・負け組」といった言葉も出てくる。そう言いたくなる気持ちも、少しは分かる気がする。だが、ちょっと待ってほしい。運・不

    運・不運は存在するか - または、組織のレジリエンシーについて | タイム・コンサルタントの日誌から
    gonzales66
    gonzales66 2012/04/12
    ”不思議なことに、中間がないのである。”
  • 失敗の無限ループから抜け出すマジックナンバー「5」 | タイム・コンサルタントの日誌から

    物事はなかなか自分の願うとおりには行かない--これは、たいていの人に共通の感覚だろう。「よかれ」と思ってやったことであれ、自信に満ちた賭けであれ、結果に裏切られるのはしばしばだ。気張って受けた試験は落ち、やっと得た職場は退屈で、意中の人には見事にふられ、生まれた子どもの性別は期待に反し、買った株や宝くじでも儲けたためしがない。これが普通の人生で、全ての賭に勝ち続けている人にはまだ、お目にかかったことがない。それでもわたし達は「次には良いことがあるかもしれない」という希望をかかえて、おぼつかない道を歩いていくのだ。 もっとも、負けず嫌いの人や夢を強く抱く人の中には、同じ失敗の無限ループにはまりこんでしまう場合がある。そこで『ストップ・ロス・オーダー』という撤退のための知恵が必要になるのだが、にもかかわらず、経済学でいう埋没コストの原理を持ち込むと、かえってループから抜け出すことができなくなっ

    失敗の無限ループから抜け出すマジックナンバー「5」 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 安全第一とはどういう意味か | タイム・コンサルタントの日誌から

    ある時、友人がやってきて「車を2,3日貸してくれないか」という。小規模な引越をしたいので車が入り用なのだという。レンタカー代ほどではないが借り賃も払うから、といって謝礼を菓子折と一緒に置いていった。 さて、数日たって友人が返しに来た車を見て驚いた。フェンダーから左のボディにかけてへこみが入り、サイドミラーも折れている。どうして、と聞いたら「左折時に不注意で障害物に引っかけてしまって」という。そして、「すまんすまん。でも、車両保険には入っているんだろ? たいしたことはないから、すぐ直るよ。事故は一定の確率で起きるもんなんだ。」・・そんな風に友人が言ったら、あなたなら、何と答えるだろう? 「いや、車なんか大丈夫。それより君に怪我がなければ、何よりですよ。」こう答えられるほど、寛大な度量はわたしには、無い。たぶん頭に来て、「馬鹿野郎! 人の車を事故っておいて、その言いぐさは何だ。確かに保険にゃ入

    安全第一とはどういう意味か | タイム・コンサルタントの日誌から
    gonzales66
    gonzales66 2011/04/04
    "安全第一とは、借りたリソースは可能な限り無傷で返せ、という意味である。"
  • モノサシを疑え | タイム・コンサルタントの日誌から

    企業の最終的ゴールはお金をたくさん儲けることだ。入社式で新入社員に美辞麗句をならべて何を訓示したにせよ、経営者はみな内心そう思っている。“そのために諸君の若い力が必要なのだ、頑張って欲しい”、と。 頑張ることの意義を、疑う人は少ない。この国では、自分の属する組織や場のために頑張ることは美しいと思われている。そうでなければ、なぜあんなに高校野球が好きなのか。若者は素晴らしい、なぜならつねに一生懸命だから、というわけだ。 では、会社で頑張るとはどういうことか。お金儲けという目標のために、組織が全力を尽くすこと。それはすなわち、各人がおのおのの持ち場で最大限の努力をはらうことだ。そのために、各部門で目標となるモノサシが与えられている。利益とはすなわち売上マイナス原価である。したがって、営業は売上の増大をはかり、工場は製造原価を低減しろ、と求められる。物流部門は物流コストを低減しろ。調達部門は安価

    モノサシを疑え | タイム・コンサルタントの日誌から
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