昨年の福島第1原発危機以降初の原発再稼働に向け、日本政府が全力で取り組むなか、福井県おおい町では東京から来る1組のVIPゲストの長期訪問に向け滞在準備が進められている。 Chester Dawson/The Wall Street Journal 福井県おおい町の大飯原子力防災センター 細野豪志原発事故担当相は先月、大飯原子力発電所3、4号機の運転再開に向けた道筋作りの一環として、海岸沿いのこの町に2人の政府高官を送り込むことを約束した。原発の安全性に対する国民の懸念が高まるなか、大飯原発運転再開の決定は物議を醸している。 高官2人の派遣は、封建時代の「参勤交代」制度のようなものかもしれない。当局によると、大飯原発の運転監視を支援するため、現代版参勤交代を命じられることになりそうなのは、牧野聖修経済産業副大臣と原子力安全・保安院の黒木慎一審議官。ある関係者は冗談半分で、2人はいわば政府の核