鴨崎 貴泰 日本ファンドレイジング協会 事務局長。SROI(社会的投資回収率)評価や、SIB(Social Impact Bond)の日本導入なと、ソーシャルセクターを定量的に評価する活動に携り、社会的インパクト評価の普及に努めている。 「子どもの貧困」という言葉に隠れた戦略性 阿部:私が貧困問題に取り組むようになったのは、ホームレス支援がきっかけです。しかし、「貧乏なのは、自分が頑張らないからだ」という自己責任論がとても強く、そこを回避するのが難しかった。 そんな中、20年ほど前から、若者の貧困が注目を集めはじめました。そこで着目したのが、自己責任が課せられない子どもでした。 駒崎:湯浅誠さんが、同じことをおっしゃっていました。大人の貧困問題は、自己責任論が根強く、財源や人員といったリソースが投入がなされなかった。 しかし、子どもの貧困問題については、社会的に、問題を解決しようという動き