野球賭博事件の余震が続く中、11日から始まった大相撲名古屋場所。会場の愛知県体育館(名古屋市中区)には暴力団排除対策で監視カメラ2台が取り付けられ、昨年の3倍以上となる18人の警察官が配置されるなど物々しい雰囲気に包まれた。 そうした状況をよそに、都内の暴力団幹部は吐き捨てた。「目に見えるところだけきれいにしても意味がないよ。角界と暴力団のつながりは水面下でいくらでもあるんだから」 会場の外での力士と暴力団の“接点”として知られるのは、千秋楽の打ち上げパーティーだ。タニマチが集まって力士にご祝儀を渡すのが慣例だが、「暴力団幹部が出席することも珍しくない。カネに色は付いてないから力士も違和感なく受け取る」(相撲関係者)。高級クラブを借り切って、暴力団が打ち上げパーティーを主催したこともあったという。 「まずは名古屋場所で打ち上げをどうするかが見ものだな」。暴力団関係者はそう漏らした。