しかし、これまでの道のりは平坦ではなかった。和食は「多品種少量生産」を強いられ、規模の拡大は現場のオペレーションの複雑化を招く。そこで、がんこは伝統的な和食の世界に、工学的な仕組みを取り入れて、効率化を進めてきた。飲食店へのIT(情報技術)導入にも積極的である。様々な食材を生産者と連携して安定的に調達できるようにしている。また、セントラルキッチン方式も導入し、料理の品質向上のみならず、集中して調理人の育成も行う。 このがんこも、3月11日の東日本大地震によって打撃を受けた。特に関東の店舗の客足が大きく遠のいた。物流の混乱から、食材もこれまで通りに手に入らなくなった。どこのサービス企業も経験したことと同じ状況に襲われたが、これまで作り込んだ仕組みをフル活用して乗り越えようと対応してきた。そして、これから本格化する「需要減少社会」という世界を、震災直後に体験することができた。 今回は、がんこフ
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