私は小,中,高,大,院と学生時代を高度成長時代の中で育った.漠然と,物価は上がり続けると信じていた.デフレという言葉は,インフレの対義語があるということでしか知らなかった.バブル崩壊があり,しばらくして,デフレの時代が来て今日に至るが,それでも,平和な日本であることは変わりなかった.四方を海に囲まれ,簡単には,他国が攻めてこない国.2千年に及ぶ歴史の中で,戦争に負けたことが一度しかない国. 郵政民営化が参議院で否決なので,なぜか衆議院解散とか,「刺客」とか,突如として総理大臣辞任とか,総理大臣の平均在任期間が1年程度というようなドタバタが続いても,平和だから大丈夫なんだよね,とつぶやきあえた日本.組織的テロとか,通り魔的無差別殺人とか,社会を震撼させる重大事件が発生し,人の心が病んでいるという指摘があっても,国自体は安全だと信じていた日本. 阪神大震災のような大きな災害も,何とか,乗り越え