建築家の安藤忠雄さんらが5月、東日本大震災で肉親を失った遺児のために設けた奨学金「桃・柿育英会」への寄付が当初目標(10億円)を大きく上回る総額30億円に達する見通しとなった。 寄付金は今後、岩手、宮城、福島の被災3県を通じて、遺児に支給される。 同会によると10月末現在、毎年1万円ずつ、10年で計10万円を支援する寄付への申し込みが1万5800人(計2万1000口、21億円分)に達した。また、企業などから同会への寄付も計9億円あったという。同会によると、3県の遺児は計1567人。 安藤さんら発起人は4日、記者会見。安藤さんは、「逆境でも頑張れるサポートをできればと思う。新しい時代を引っ張る子供になってほしい」とエールを送った。またファーストリテイリング会長兼社長の柳井正さんが「これだけの善意が集まったのはすごい」と語り、ノーベル化学賞の野依良治さんは「(遺児が)生きる力を身につけ、将来の