カバー曲を聴いて、改めてそのボーカリストの歌唱力や表現力の高さに驚かされたことはないだろうか。先週リリースされたスタジオジブリ トリビュートアルバム『ジブリをうたう』は、ジブリファンならもちろん楽しめる作品となっているが、アーティストの魅力を再発見できるという意味でもとても面白い。その人選は、圧倒的な歌唱力や特徴的な歌声で存在感を放つさまざまなジャンルの名だたるアーティストばかり。幾田りら、家入レオ、玉井詩織、木村カエラ、Wakanaといった女性ボーカリストを中心に、人気ロックバンドのフロントマンを担っている岸田繁、渋谷龍太。そして、Little Glee MonsterやGReeeeNといったボーカルグループや、俳優業でもマルチに活躍する松下洸平、満島ひかり、と豪華な名前が並ぶ。プロデューサーの武部聡志によるアーティストに寄り添ったアレンジで、それぞれの個性が最大限に引き出されたこの作品