(英エコノミスト誌 2010年12月18/25日合併号) 国債市場のボラティリティー(変動)の拡大に備えよ。 2011年の懸念材料が知りたいなら、まずはここが出発点だろう。ソブリン債の利回りが上昇している。それも苦境にあるユーロ圏の周縁国だけではなく、先進国全般でこの現象が見られる。 12月の前半2週間で、スペインの10年物国債の借り入れコスト(利回り)は5.5%をつけ、ここ10年以上で最大となった。米国10年物国債の利回りも0.5ポイント以上上昇して3.5%となり、この半年間で最大になった。ドイツの10年物国債の利回りも今年5月以来となる3%にまで上昇している。 このように、弱体化したユーロ圏周縁国だけでなく、先進諸国の核となる国々でも同時に利回りが上昇しているのを見ると、次の2つの疑問が浮かび上がる。各国の利回りは同種の力によって上昇しているのか? そして、これはもっと大規模な債券市場