外堀復元のため用地買収が進む松本城南・西外堀周辺=16日、松本市城西(地権者らの承諾を得て西側から小型無人機で撮影) 松本城(松本市)の南側と西側にかつてあった「外堀」を復元する松本市の整備事業が本格化しつつある。同市教育委員会は1月、2027年度にも南外堀から復元に着手し、32年度に西外堀までの完成を目指すとする「史跡松本城整備基本計画案」を公表。専門家は「城の価値を高める」と注目するが、事業費は膨らむ見通しで全容はまだ見えない。市は外堀復元の意義や財源確保の在り方について改めて情報提供し、市民の理解を得ながら進める姿勢が欠かせない。(馬場響) ■2027年度に「南外堀」着手、32年度に「西外堀」まで完成目指す計画 一帯にあった約60戸の住宅の多くが立ち退き、見通しが良くなった松本城南側。「市民が松本城を誇りに思い、より価値を感じてもらえるまちづくりが進んでいる」。市お城まちなみ創造本部