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ブックマーク / www.shinchosha.co.jp (3)

  • 夢を実現させてくれたわが「バーチャル研究室

    学生時代の夢は、学問の研究をずっと続けて大学に残ることだった。しかし実際には、さまざまな偶然が重なってビジネスの世界に転じ、そして日を離れ、そんな昔の夢などとは縁遠い世界で生きている。 なぜ大学に残りたかったのだろう。たしかに勉強や研究が好きだったし、学問の世界で某かの業績を残したいという野心もあったが、質的なところでは「自分の研究室(ゼミ)を持って、学生たちと一緒に知的生活を送る」という「日々の在り様」に強く惹かれていたのである。ずいぶん遠い世界に来てしまったから、あれは叶わぬ夢だったのだなぁと、ふと五、六年前に思ったのをよく覚えている。 ところが、である。凄いことに私は今、ネット上に「バーチャル研究室」を持ち、業のビジネスを営む傍ら、極めて充実した知的生活を送るに至っているのだ。生計はビジネスで立てているから、「バーチャル研究室」での知的生活からの収入はないが、大学での「雑用

  • スピードとパワーの源泉「情報共有」という組織原理 : シリコンバレーからの手紙 106

    情報を共有することによって生まれるスピードとパワーについて、私たちはもっと真剣に考える必要がある。そう強く思うようになったのは、私が(株)はてなに参画し、インターネットを駆使する若い世代の全く新しい仕事の仕方を経験してからだ。むろん従来型大組織だってインターネットを活用している。莫大なコストをかけたグループウェアが社内システムとして動き、誰もが電子メールを利用する。では最大の違いは何か。 私が、はてな仕事を始めてまず不思議に思ったのは、彼等が社内で電子メールをあまり使わないことだった。その代わり社員全員が、ビジョンや戦略の議論、新サービスのアイデアから、日常の相談事や業務報告に至るまで、ほぼすべての情報を、社内の誰もが読めるブログに書き込む形で公開し、瞬時に社員全員で共有するのである。特定の誰かに指示を仰ぐための質問、それに対する回答、普通なら直属の上司にまず報告すべき内容、すべていき

  • シリコンバレーからの手紙 - ウェブ社会[本当の大変化]はこれから始まる

    「チープ革命」が生む方向性 情報技術(IT)が社会に及ぼす影響を考える上で絶対に押さえておかなければならないことがある。インテル創業者ゴードン・ムーアが一九六五年に提唱した「ムーアの法則」に、IT産業は四十年後の今も相変わらず支配され続けており、これから先もかなり長い間、支配され続けるだろうという点である。 もともとは「半導体性能は一年半で二倍になる」というシンプルな法則だったものが、現在は広義に「あらゆるIT関連製品のコストは、年率三〇%から四〇%で下落していく」という意味に転じた。新しい製品分野が登場してすぐは「こんな機能もほしい」 「もっと高い性能を」「より使いやすく」という顧客ニーズが多いから、製品価格が下落するのではなく、同じ価格の製品の機能・性能・使いやすさが向上していく。しかしその製品分野が十分成熟し、顧客にとって「必要十分」の機能が準備されると、一気に価格下落が急となる

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