船と建物、見比べて 日本郵船歴史博物館「船→建築」展2011年2月9日15時27分 国立西洋美術館の外観。2階への階段が客船のタラップに似ている。(C)国立西洋美術館 新田丸のタラップ(写真の下) 海に浮かぶ豪華客船と、陸上のモダニズム建築には、形がそっくりなものがある。しかも、影響を受けているのは建築の方だという。横浜市中区海岸通の日本郵船歴史博物館で開かれている「船→建築」展は、双方を写真や模型で見比べる展覧会だ。 展示はパネル展示や資料も含めて約80点。モダニズム建築の巨匠ル・コルビュジエは、船を「新しい建築の形態」として参考にしていた。同館の海老名熱実学芸員が5年がかりで資料を集め、船とモダニズム建築がどれぐらい似ているかを検証した。 建築家が客船に注目したのは、1920〜30年代にかけて。石炭から重油へと燃料が変わり、「動く国土」とも呼ばれる大型客船が次々と登場する時期と重なる。