書名は忘れたが、宮崎哲弥氏と宮台真司氏の対談本で、「自衛隊が右寄りなのが問題だというのなら、徴兵制を導入すれば良い。そうすれば左翼が自衛隊に入るから右傾化問題は解決だ!」という意味の主張を読んだ事がある。 これは確かに歴史を随分と踏まえた説だと感じたものである。 徴兵制の起源は「国民国家」という発想に基づく。この発想はフランス革命等の形で実現した際には確かに「左翼的」であった。これはもっと遡れば、マキャベリを経由して、ペルシア戦争で専制主義に勝利したギリシアの市民皆兵の制度にまで行き着く。 だが、当時の私は日本の常識に縛られ過ぎてもいたので、二人の天衣無縫な主張を、思想史を学んで現実を見ないインテリならではの机上論だとも感じてしまったのである。 しかし先日『Newsweek(日本版) 2013年 11/12号』の34ページでドイツの事情を読んでいたら、自国の軍が徴兵制から募兵制に移行する事
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