関西電力大飯原子力発電所3、4号機の再稼働をめぐり、野田政権が迷走を続けている。前提として、電力は足りているのか、いないのか。東京電力への批判とは切り離して、日本の直面するリスクを冷静に把握しておきたい。 原子力発電所の再稼働をめぐって、「実際には、電力供給面でのリスクなど存在しない」、「リスクを煽るのは原発を再稼働させたいがための陰謀だ」、「そもそも東京電力による昨年の計画停電自体が、同様の陰謀だった」、などの意見がある。これらの見解は間違っており、電力供給リスクは実在する。 東京電力・福島第一原発事故以降、多くの国民は節電に積極的に取り組んでおり、大きな成果をあげている。節電自体は大切であり、さらに取り組みを強める必要がある。しかし、家庭で3割節電できたとしても、原発をなくせるとは限らない。なぜなら、わが国の電力市場で家庭用需要は約3分の1を占めるに過ぎず、残り3分の2を占める産業用需
先週、チベット人デモ隊への中国当局の発砲、死傷者発生の事態を受け、急遽、その内容の新原稿を寄稿した。したがって、順序が逆になってしまうが、ここでいま一度、チベット僧らの焼身抗議の近況をお伝えしたい。とくに今回は、少々別の角度から見た、現在のチベットと中国さらに周辺国の近況について書くこととする。 チベット人の焼身を笑いのネタにする 日本人の「自由」 本論に入る前にひとつ、触れておきたい件がある。先週末、自由報道協会なる団体が行った「自由報道協会賞」の授賞式での一幕についてだ。その模様は現在もネット動画として流れているが、そこには、言葉を失うほど酷い光景が映し出されている。 冒頭、プレゼンターだという男性ジャーナリストが画面に登場しスピーチを始めるのだが、この人物はなぜか、ヘラヘラと笑いながら、「私も東電の前で、チベットの高僧のように火を…自殺でもして知名度を上げたほうがいいのかな、と…(笑
まずは、過去の津波で犠牲になった4041人という数字、そして亡くなった方を遠目に写した白黒の写真など具体的な資料を見せた。さらに、地震発生から逃げる時間が早ければ早いほど死者が減少するというシミュレーション動画を見せるなど視覚的に訴えた。 こういった工夫を重ねることで、それまで他人事と思っていた子どもたちの目つきが変わり、授業の中身に真剣に耳を傾けるようになった。 子どもたちには、津波の恐ろしさや特徴だけでなく、実際に避難する際の注意点を教えた。特に重点をおいたのは、その時にできる最善を尽くせということだ。津波は毎回その形を変えて襲ってくる。地震の直後において、どんな津波なのかはわからない。ハザードマップに示された津波より大きいかもしれないし、小さいかもしれない。しかし、どんな津波であっても気にする必要はなく、できることは、その時にでき得る最善の避難をすれば良いということだ。 こうして彼等
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