【ソウル=相坂穣】韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は16日、ソウルの国会で施政方針演説を行った。北朝鮮で新型コロナウイルス感染が疑われる発熱者が急増している問題で、「北朝鮮当局が呼応するなら、ワクチンを含む医薬品、医療器具、保健人材などの必要な支援を惜しまない」と述べ、人道的支援に意欲を示した。 尹氏は、北朝鮮が弾道ミサイル発射を繰り返し、核実験の兆候を見せる現状を憂慮。「形式的な平和ではなく、北朝鮮の非核化と南北間の信頼構築が好循環する持続可能な平和をつくっていかなければならない」と述べ、文在寅(ムンジェイン)前政権の南北融和政策を見直す方針を改めて示した。