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ブックマーク / ensaigaisai.seesaa.net (40)

  • GM,JAL、AIG化するギリシャ

    ある企業が従業員に優しい放漫経営を続け、(おまけに投資銀行たちとデリバティブを使った粉飾まがいのことをやって)、ある日それが明るみに出た。確かにシステム的に重要な主体ではあるが、すでに普通にはファイナンスは困難で、救済するには多額の公的資金が必要であり、ビジネス構造が脆弱なため今のやり方ではその資金の返済のめどは立たない。はたから見たら当然従業員が大幅な賃金や年金のカットと合理化、規模の縮小などを受け入れざるを得ないと見えるのだが、従業員は受け入れようとせずストや暴動などで対抗している。 さて、あなたがその企業の存在する国の納税者だったら、公的資金注入に賛成するでしょうか? いろいろな意見があるとは思いますが、ギリシャのケースは、粉飾は別にすれば、GMやJALのケースと酷似していることに気が付きます。ギリシャのケースではもちろんその存在する国とはユーロ圏であり、納税者とはそのユーロ圏の納税

    kgbu
    kgbu 2010/02/26
    risk managementとしてうまく国を潰す方策を練っているところ、なのかしら。
  • 試されている日本

    円そのものが買われる理由はないが、この状況は通貨市場で「遊んでいる」人々にとっては楽しい見世物となっている事だろう。12月の高値87.10近辺まで近づけて米国がサンクスギビング(感謝祭)で参加者がほとんど居ない事を認識した上で、東京時間の昼休みにバリア系のトリガー(一定の価格に達すると大きく損益が変動するタイプのオプションのその一定価格)をたたきに行くというのは、藤井財務大臣が何の予告もなしに介入できない事を完全に見透かされているからこそ可能な取引だ。 午前中には副大臣がわざわざご丁寧に介入に否定的とも取れる発言をしてくれている。少し動きが出始めたお昼ごろに藤井大臣の否定コメントが出、また何らかの措置にも言及することとなったが、為替相場の水準については「絶対に」コメントしない、とヘッドラインが打たれた結果、やや冷静さを欠いていることがミエミエで、これがまた付け入られる余地を与えているように

    試されている日本
  • 巨額銀行増資について

    三菱UFJが1兆円規模の増資をすると日経新聞が報じていた。これまでも世界中で資調達は活発であり、なんだか慣れっこになってしまった感があるが、やはりこれは重い。 債券投資家としては、銀行増資は悪い話ではない。銀行システム安定の材料だし、個別銀行の債務履行のバッファーが大きくなるわけだから、原則的には安全性が増す(原則的には、と書いたのは、やはりその時の状況によるとしか言いようがないからであるが)。とりわけ、これまでバランスシートの右側のかなり下のほうにあった優先出資証券や劣後債券の投資家にとっては、さらにリスクの引き受け手が下に入ってくれる形となるので、安心感は増すはずだ。しかしながら、株も運用する年金や一般機関投資家としての立場からはやはり迷惑千万としか言いようがないと思う。とりわけ、最近のような普通株増資については直接的なダイリューションと需給の悪化が同時に来るわけであるから、個別株に

    kgbu
    kgbu 2009/11/17
    銀行株は死ぬかもしれんが、リスクマネーを調達する株式市場全体にとっては銀行株はもともとなじまない性質のもので、それを除外した領域ではどうなのか、などと考えさせられる。
  • あなたは何歳まで生きられますか?(週末モード)

    アメリカの某保険会社のサイトから。 http://www.nmfn.com/tn/learnctr--lifeevents--longevity_game 質問(英語)に答えていくとあなたが何歳まで生きられるかの予想がでる。 ちょっとフィートやポンドなど単位の換算が必要。 (参考までに換算サイトはこちら) http://homepage1.nifty.com/boiseweb/tools/trans_ft.html (身長) http://homepage1.nifty.com/boiseweb/tools/trans_pound.html (体重) データベースがアメリカ人であることに注意が必要だけれど、ワタクシは77歳とでました。やはりべ物と酒のあたりで大きく減点されてしまったようですね・・・トホホ。それがなければ80は優に超えていたと思いますが、ただ、日の年金の不安を考えると長生

  • 米国モーゲージIO(インタレストオンリー)債の好パフォーマンスにみる、米国住宅の塩漬け度

    モーゲージIO債とは、住宅ローンそのものに言う(ちょっと悪評の高い)インタレストオンリー(債務者が当面金利部分しか払わないため、元が減らない仕組みのローン)とは異なる。住宅ローンを証券化したMBSのパススルー(債務者の元利払キャッシュフローがそのまま債権者の受け取りへスルーされるタイプ)債券のうち、受け取り金利部分全体だけを切り出して、元とは別に取引するものである。債券の利札だけを切り取った物と思えばいい。IOの反対側にはそれゆえ必ずPO(プリンシパルオンリー=元部分のみ)という割引債が残る。 ご存知のとおり、住宅ローンは多くは元利金等返済であり、元が徐々に減っていくからその元に比例して受け取り利息額が減っていく。そのうえ、住宅ローンは債務者が期限前返済のオプションを持つことが普通であり、債務者はたとえば金利が低下して刈りかえられるとかそういうときに一気に元を返済することがある

    米国モーゲージIO(インタレストオンリー)債の好パフォーマンスにみる、米国住宅の塩漬け度
    kgbu
    kgbu 2009/09/08
    米国の住宅ローンで塩漬けになる消費活動のリスクについて。
  • 都議選の結果を見て思ったこと

    全体としてみれば民主の圧勝、公明さすがの全員当選、自民、共産など惨敗という図ですが、つぶさに見ていくと興味深いですね。 あちこちでにわか作りの民主党候補がベテラン自民党候補を破る殊勲をあげました。たとえば千代田区や青梅市がそうです。落選した自民は両方とも当選6期のベテランです。これって、逆小泉チルドレン状態?といいたいぐらい。千代田区なんて3週間前に出馬表明した26歳の若者ですから、いくら千代田区がド田舎の町村なみの有権者数しかもっていないとはいえ、なんじゃこの劇的な変化は?と素直に思いました。(いい悪いは別です)。 さらに民主党の中でも異変が。たとえば大田区。民主党公認で4名が立候補してますが、当選した二人はいずれも30代前半の新人。落選した二人は50代後半と60代後半の現職。 もうひとつは自民党と同様に民主の躍進によって共産党もかなり現職がはじき出されてしまったこと。ざっと数えただけで

    kgbu
    kgbu 2009/07/17
    とにかく変えればいい、というのは無責任ではある。変化に晒すことで政権に対する拒否権を握りたいという意図も見えるが、もっと主体的かつ中身のあるchangeを筆者は有権者に要求する、って感じでしょうか。
  • NY Fedダドレー総裁のインタビュー

    取引先の人から教えていただいたのですが、The Economistに掲載されていました。 http://www.economist.com/finance/displaystory.cfm?story_id=13768746 「量的緩和」と出口政策についてですがなかなか正直で面白いです。 米国債金利の最近の上昇の原因について、まず第一に基的な景気認識として、日風のデフレシナリオの可能性を排除しつつある、と述べています。ついで住宅ローン(モーゲージ)金利の上昇がデュレーションの上昇を伴い市場に影響したことをあげています。第三の理由として、今回の一連の緩和策に対する出口に不安を覚えることでインフレ圧力が想像されるからだと言っています。 ただ、インフレ連動債やサーベイから見る限り期待インフレに問題はそれほどないとも述べています。 どのような状況や条件で連銀が国債買い切りの増額が可能かという質

    kgbu
    kgbu 2009/06/09
    回復期の米国金利政策についての情報
  • ヘッジつき外債

    最近ちょっと債券市場で話題になっているようです。生保などのいわゆる機関投資家が、通常の国内公社債(つまり円建ての国債など)の代替として、外国の信用度の高い債券(外貨建て)を購入し、元部分に短期先物予約などで為替ヘッジを行う、いわゆるヘッジつき外債投資が増えているといわれているのです。国内債券担当者からは、そのおかげで市場が死んでしまっている、という諦めとも怨嗟とも付かない声が聞こえてきます。 昨年度は機関投資家も外貨建て投資ではかなり大きな損失を出したところが多かったようです、今はかなり戻ってはいますが、特に年金や終身保険など長期の固定利付き負債を抱える生保などでは、株や外貨などリスク資産に対して一定の距離を置こうという動きがあります。とはいえ、機関投資家も背後にお客さんを抱えているわけで、そうしたお客さんへのリターンをきちんと出していかなければならない。キャッシュや短期の円建て資産では

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    kgbu 2009/06/04
    最近の国内機関投資家の投資トレンドについての話。外債を短期のヘッジ付きで転がすのが流行ってるとか。
  • ストレステスト

    ストレステスト 毎朝仕事場でブルンバーグを立ち上げてログインすると、最初の画面には「日の名言」(たまには迷言)がでます。古今東西の人々の言葉を毎日一つ紹介してくれるのですが、今日の画面には次のような名言が… 「データはあらかじめ予想した結論に合うように整うものだ。」 ―ジョージ・E・リーディ(元米大統領報道官)― ストレステストの結果発表の日にこのようなものを持ってくるとはブルンバーグさんもなかなかお人が悪い… というわけで、ストレステストの結果自体はほぼ事前にリークされていた通りの内容で、バンカメさんとウェルスファーゴさんが結構大きな追加資の必要を指摘されたわけですが、もともとバンカメさんなどは公的資金はもういらんと大見得切っておられて、今回も優先株の普通株転換とか株の売却とか利益から捻出出来るからということでそれもまさに市場の見立て通り。官民一体でうまくソフトランディングしましたね

    kgbu
    kgbu 2009/05/12
    落としどころを探ってここまでやっとたどりついた。ということなんですね。中の人乙。そしてそれを読まねば>投資家
  • ブラックスワンのない世界に向けての10原則 厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

    ”Ten principles for a Black Swan-proof world”(FT4月8日付より) 「Black Swan」や「まぐれ」で有名なNassim Nicholas Taleb氏がFTに書いてました。 1. 脆弱なものはそれが小さいうちにつぶせ (現代では大きな組織に大きなリスクが隠されやすくなる。Too big to failなどという開き直りを未然に防ぐということです。) 2. 損失の社会化と利益の私物化を組み合わせるな (この組み合わせは資主義と社会主義の悪いところの組み合わせですね) 3. 目が見えないのにスクールバスを運転していたやつ(そしてぶつけたやつ)には新しいバスを運転させるな (これまでえらそうなことを言っていても、システム崩壊を未然に防げなかった学界、規制当局、中央銀行、政府役人、エコノミストを擁する多くの組織などへの厳しい非難です) 4. イ

  • 週末の雑感

    http://www.ft.com/cms/s/0/9e7dce78-ee6f-11dd-b791-0000779fd2ac.html?nclick_check=1 FTの記事です。昨年リーマンが倒れたあとMMFに解約が殺到し、その結果生まれた短期企業金融の目詰まりを解消すべく、昨年10月27日FRBがCPファンディングファシリティ(CPFF)を作ったところ相当な金額が応札され、残高は1月21日現在で3510億ドルにも上るようです。 プログラム発足当時に発行された90日CPがそろそろ満期を向かえ借り換えの時期にはいります。今週(ほぼ終わりましたが)と来週合わせて2400億ドル程度の満期がある。これが順調に借り換えに成功するか、CPFFを使わないでも借り換えができているか(つまりCPFFの残高が減っているか)がポイントとなりそうです。これはFRBのプログラムが機能しているかどうか最初に結果が

    kgbu
    kgbu 2009/01/31
    昨年のFRBの金融安定化施策の一つのCPの引き受けの90日の期限がやってきている。債券市場はいまのところ平穏らしい。さてどうなるか。
  • オバマオプション

    って言われていたらしいですね。昨夜NYカットのドル円90円行使価格のドルプットオプション。オバマ大統領就任式前後で何かがあるかもしれないというまあ投機的なポジションでしょう。 以下は銀行の方から聞いた話ですが、昨夜のNYでの為替の急落は、どうもこのオプションの行使に絡むテクニカルな部分が大きいと聞いております。 このオプション、みんな考えることが一緒だったのかあるいは特定の人が巨額の利益を狙ってやったのかよくわかりませんが、とにかく金額が大きかったようです。60億ドルともいわれる。行使期限の時間(昨夜の東京夜中12時)直前はわずかにアウトオブザマネーだったと聞いていますが、それがかなり行使価格に近かったため、金額を考えて、プットホルダーが「行使」してしまった。(60億ドルをマーケットで売りに行くと、結局平均すればもっと下でしか売れないと考えられますから)。アウトオブザマネーだと思ってちょっ

    オバマオプション
    kgbu
    kgbu 2009/01/22
    大統領就任式の日に合わせたオプションがらみで為替乱高下とか。期待で買い、現実で売るのはセオリー。ならばそれを狙った仕掛けというのは実はとても素直なやり口かも。
  • マードフ事件の暗闇

    の報道は下火になってしまったが、この事件はバーナード・マードフというユダヤ人でNASDAQの会長までやった証券業界の大物が架空の投資実績をでっち上げてファンドにお金を集め、世界中の投資家から5兆円相当も巻き上げてしまった事件である。マードフ氏(Madoff)は良く見るとMad Offであり、魔土負であり、冥土府でもある。日人から見たら不吉な名前だ。MadをOffして投資家に売りつけた人の名前としてはふさわしい。 WSJによればSECは被害者と見られる「過去1年間に直接資金を投じた」記録がある「8000人(個人法人含む)にClaim Form(被害届け出書みたいなものか)を送ったという。つまりこれだけの狭い範囲に限定して8000件あるわけだ。フィーダーファンドとして導管の役割を果たしたファンドオブファンズ経由の投資とか1年以上前からお金を入れていた人々とか入れると、なんだか絶望的な被害

    kgbu
    kgbu 2009/01/09
    5兆円に対して残金が300億というのは確かに少ないが、蛸足で配当してたら、残金はそんなものでは、、ないか(汗
  • 暗黙のコール保証?は成り立たない。

    昨日ブルンバーグを見ていたら、ドイツ銀行がある劣後債(10年満期、5年コール)のコール期日にコールオプション(発行企業が期限前に償還させるオプション)を行使しないことを決めたという記事が出ていた。つまり2009年1月に予定されていたコール期日に弁済を行わないで、2014年まで期限が延びることを意味する。こうした劣後債は、優先(シニア)債権者より劣後して弁済を受けられるということで資性を持ち、BIS上もローアーティア2に入るため、多くの銀行が発行しており、日の金融機関だって国内で大量に発行している。 こうした期限付き劣後債の場合、あまり長いと投資家が存在しないため、短くするためにコールオプションをつけ、さらにコールを事実上強制するためにコールしなかった場合その後の利率が大きく上昇する仕組みになっていることが多い。今回のドイツ銀行の場合、L+88bpへ上昇する。ところが、最近の状況にかんが

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    kgbu 2008/12/18
    思い込み、というものが、オプションの値段にはきちんと反映されるんですね
  • CDS取引のモラルリスク

    CDSの取引は主に金融のプロ同士が行ううえ、それを取り締まる法律も特になく、相対取引の枠組みの中で取引は大きく伸びた。最近米国の決済機関DTCの親会社であるDTCCが公表した今年10月末のCDSの想定元総額は、個別主体に対するものとインデックスを対象とするものを合わせると、33.6兆ドル(約3300兆円)にのぼる。これ以外にも米国で金融保険を業務とする会社などが相対でやっていて報告されていないものもかなりあるようだ。もっともDTCの数字のうち9割程度は業者間取引が両建てでカウントされているため、実質的なリスクはその1割程度という見方も出来る。それでも市場では少なくとも数百兆円を超える企業倒産リスクポジションを誰かがとっているということである。 CDSのカウンターパーティーリスク(及びそれに伴う決済リスク)はそれ自体大きな問題であるが、そもそも、このような取引は契約自由の名の下に自由に当事

    kgbu
    kgbu 2008/11/15
    第三者に保険をかけて殺(法)人、というたとえは非常に分かりやすい。
  • DTCCによるCDSのデータ開示

    DTCC(The Depository Trust and Clearing Corporation=米国の証券決済機関DTCの親会社)が10月31日の週末現在からCDSの取引及び残高データを開示しており、昨日公表されたようだ。 http://www.dtcc.com/products/derivserv/data/index.php?lpos=home_splash_promo&lid=index.php的に相対取引であり実態がよくわからないためただですら疑心暗鬼になりがちなところに加え、巷間でノーショナルと実体リスクを混同しがちな議論がまかり通ったりするので、こういう試みは市場の余分なノイズを減らすという意味で大いに歓迎されるところである。また、いずれはCDSそのもののクリアリングハウス(決済機関)もできるだろうから、カウンターパーティーリスクの軽減も図られる。「山よりでっかい獅

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    kgbu 2008/11/05
    DTCC(米国の証券決済機関DTCの親会社)が10月31日の週末現在からCDSの取引及び残高データを開示したという。これで市場規模が推し量れるらしい。
  • バブルと時価主義

    困る人が増えてきたみたいで会計ルールの一部見直し(解釈の柔軟化も含む)が議論され始めているようです。個人的にはこれまでからあまり厳格な時価会計はむしろ有害だろうという意見を持っていました。時価会計というのもバブルやレバレッジを前提とした経済といった時代の風景の一部ではないかと思います。つまり時価主義を極端に進めることはレバレッジを通じたバブルの生成と崩壊において重要な触媒の役目を果たしたと思います。いま崩壊局面で時価会計が取り上げられていますが、実は生成局面で果たした役割にも注目しないと片手落ちだろうと思うのです。 経済が膨らんでいく過程で株価が上昇する流れが出来ると、その株を市場で処分することなく、自分の成長に使うために「時価」を損益や資産評価に取り入れ、その仮の交換価値をほかの目的に使えれば、これほど楽なことはありませんね。じっさいLBOとか一部の株式交換によるM&Aなどはそのやり方で

    kgbu
    kgbu 2008/10/19
    時価会計の持つ機能、そのrise(ライブドア) and fall(破壊的な信用収縮)。簿価は現状を無視するものだし、時価というものに「(操作されたかもしれない)期待」が含まれるのも不可避だと思う。粉飾の罰則強化ではダメ?
  • 悲観の中で

    株価が大きく戻したかと思ったらまた暴落。この世の終わりかと思っておられる方もいらっしゃるかもしれません。まあ、前回も書いたように、長期にわたるレバレッジとまやかしが一気に崩れたのですから、すぐに元に戻らないことは間違いありません。1929年の大恐慌の時は、NYの株価が直前のピーク(まあ必ず暴落の直前にはバブルがあるので)水準を回復するまで25年かかりました。今回もかなり重症であることは間違いありません。バブルの過程で必ず起きるのは「価値のないものが取引され値段があがる」ということです。昔チューリップ、今サブプライムローンといったところでしょうか。その上物の崩壊がそこにいたる仕組み全体への信頼を失わせてしまい、建物すべてが崩壊する危険にさらされているのです。 重要なことは、信頼の欠如を仕組み全体へと波及させないことです。そのために広域消火活動が間に合わないなら、一定の堅牢な下層階は守りその代

    悲観の中で
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    kgbu 2008/10/16
    メッキが剥げ落ちた後のフェアバリューを考える愉しみ。レバレッジモデルが消えるのは上層が飛ぶだけだが、投資銀行が消えるのは経済の下層にとってダメージではないのかしら。調べよう、考えよう>自分
  • アイスランド 厭債害債(或は余は如何にして投機を愛したか)

    ワタクシのブログではあえてこれまで論評を避けてきましたが、人口わずか30万人の小国で国のど真ん中に活火山を持つところの銀行が発行する債券が格付けだけを根拠に堂々と個人に対して売られてきたことに疑問を持っていました。同国のカウプシングバンクなどここ数年結構な額のサムライ債を日で売りさばいていますがここも国に5億ユーロの増資を求めていますし、第二位のグリトニル銀行はすでに国有化されました。同国は漁業国だと思われていますが、実は金融や不動産ビジネスがGDPの30%近くあるといわれ、銀行が海外からの巨額の借り入れをつかってかせいできたのが同国のビジネスモデルです。まさにこういう時代には一気に崩れます。 実はワタクシのところのポートでも以前この国の国債を持っていたことがあります。まあ当時は今ほど酷くはなかったにせよやはり格付けだけで投資するにはリスク要因の高すぎる国ということで処分しました。半分冗

    kgbu
    kgbu 2008/10/08
    金融立国の夢潰える。合掌。NATOの国がロシアから金を借りたってのは、確かに画期的、、、その一方で米ドル資産をロシアは経済防衛のために持ってたりしたんだっけ。
  • ファニメ・フレディマックへ公的資金投入決定

    意外に早かったですね、というのが率直なところです。6日付のNYタイムズ(ネット版5日)には5日にファニメとフレディマック両社のCEOが政府とFRBに呼び出されて最後通告を言い渡されたというリーク記事が出ていましたから、その結果発表を急いだということでしょうか。先週あるいは先月から政治やマーケットでは結構荒っぽい動きが続いていましたが、ワタクシはGSE公的管理へ一気に踏み込んだのは地政学的状況も含めたマーケットの帰結ではなかったか、という仮説を立てています(全く検証していないので単なるドタ勘です。) コモディティーの急激な調整で一部ヘッジファンドなどが危機に陥ったという話が多く聞かれるようになりました。おそらく、リスクを減らすという流れの中で、これまでドルから投資していたエマージング諸国への投資国帰り(リパトリエーション)を起こしていたとみられます。このなかでアジア通貨を中心にエマージン