島根県・竹島の領有権をめぐる国際司法裁判所(ICJ)への単独提訴について、政府は訴状の準備作業を月内にも終えた上で、即日提訴はせず韓国側の出方を見極める方針を固めたことが4日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。単独提訴を外交カードとして準備・温存し、韓国政府の慎重な対応を引き出す考えだ。 外務省幹部は「訴状の準備作業はほぼ終わったが、提訴時期は政治判断」と指摘。日韓外交筋は「単独提訴は重要な外交ツール。最も効果的な時期を狙って提訴する」と強調した。 韓国大統領選を12月に控え、争点となるのを回避する狙いもある。また、韓国側が関係修復に向け積極的な動きをみせれば、来年2月の新政権発足以降も単独提訴を留保する可能性もあるが、政府関係者は「仮に李明博大統領がもう一度竹島に上陸すれば、すぐさま単独提訴に踏み切るだろう」と説明した。 日本政府は李大統領による竹島不法上陸を受け、8月にICJへ