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ブックマーク / workhorse.cocolog-nifty.com (7)

  • 和魂と洋才と残業したい人々(下) - マーケットの馬車馬

    終身雇用、年功序列、そして持ちつ持たれつ助け合い、と並べると、何だか日の会社というのは随分と居心地が良さそうに思えてくる。実際、こういうことを思う人は少なくないらしい。で、「この厳しい国際競争の世の中では、日企業のような甘っちょろい組織は生き残れない!」といった、様式美と呼ぶべきお約束の議論が始まるわけだ。 しかし、日の企業というのはそんなに甘い組織なのだろうか。そして、容赦なくクビを切る(と言われる)欧米の企業というのは、そんなに厳しい組織なのだろうか。正直、筆者には、日の企業が"使えない人々"に対して甘い組織だとは到底思えないのである。 同僚に"優しい"組織 海外のオフィスにお邪魔していると、当然一緒に夕飯をべたりすることもあるわけだが、そういう席で"上司の悪口"で盛り上がるのは洋の東西を問わない。悪口の中身も、自分の業績を取られただの、査定が低すぎるだの、自分のやりたいこと

    和魂と洋才と残業したい人々(下) - マーケットの馬車馬
    kurokuragawa
    kurokuragawa 2009/06/13
    山岸俊男「日本人は集団主義だなどという通説も、実は心でっかちの思い込みにすぎない」/ゲームのルールに従わないとプレイできないのはいずこも同じ
  • イスラエルのしっぺ返し戦略 - マーケットの馬車馬

    The Economistの先週号と今週号の記事を読んでいて「うまいこと言うなぁ」と思ったのは、イスラエルの戦略をtit-for-tat戦略であると表現していた点だ。Tit-for-tat戦略というのは、何らかの交渉事において、「とりあえず最初は相手と協力を試み、相手に裏切られたらこちらも裏切り、相手が協力する限りはこちらも協力し続ける」という、ゲーム理論ではおなじみのしっぺ返し戦略の一種だ。単純な割に効果の高い戦略として知られている(注1)。 実のところ、これはイスラエルの「抑止力戦略」そのものだ。敵国から攻撃を受けたら、あらゆる手段を用いてでも、倍返し三倍返しで反撃する。それを学んだ敵国は「イスラエルを攻撃すると後が面倒だ」と、攻撃そのものを控えるようになる。(原則としてこれは自衛のための戦略であるという点に注意。)この観点から見れば、死者の数に著しい不均衡が生じるのは、もともとの戦略

    イスラエルのしっぺ返し戦略 - マーケットの馬車馬
  • 和魂と洋才と医療の崩壊(上) - マーケットの馬車馬

    前回、ギルド社会で赤の他人を信用できるのは評判メカニズムのおかげであり、そしてその信頼関係は異分子の混入に対して脆弱なので、ギルド社会は質的に排他的にならざるを得ない、ということを書いた。それこそが銭湯などでの「日人は外人を差別する」というお約束の主張につながっていくのだ、という所で〆たわけだが、別に異分子とは外人に限らない。ギルド社会が機能不全に陥れば、誰だって異分子になってしまうのだ。今日はそんな話を。 人間社会と人間の意識、そして人間の選択 医療の話に入る前に、前々回のおさらいもかねて評判システムのメカニズムをもう一度確認しておきたい。とある社会に多くの人がいて、この人々は互いに協力しながら頑張って生きているとしよう。そして、世の中の常として、裏切りは少なくとも一時的には得になる。仕事をサボって相手に押し付ける、売上金パクって逃げる、などなど、挙げればきりが無い。 もし裏切られた

    和魂と洋才と医療の崩壊(上) - マーケットの馬車馬
    kurokuragawa
    kurokuragawa 2007/12/02
    呼んでいて自分の頭の中が整理される快感を味わう
  • マーケットの馬車馬: 和魂と洋才と温泉のガイジン

    や日文化が好きな外国人というのは昔も今も結構多い。その中でもとりわけ彼らのジャポニズム心を刺激するのが温泉や銭湯であるらしい。こちらのページでもやたらと絶賛されているし、筆者の友人にも温泉ガイドブックを辞書を引きながら頑張って読んでいる人がいた(一方で、他人と一緒に風呂に入るというのはどうも馴染めない、という人も多いが)。 我々が外国すげえ、と思うのは日ではとても出来そうにないことが当たり前に行われているからであり、海外の人間が温泉を見て喜ぶのはあんなシステムが彼らの母国ではとても出来ないと思うからである。上のページはこんな文章で締めくくられている。『驚くほど見事なトイレや風呂を開発することは、われわれにもできるかもしれない。しかし、穏やかで平等な、信頼関係が成り立っている社会、犯罪もなく、素晴らしい技術をわずか3ドル程度で楽しむことができ、そして大勢の他人の前で裸でいられる、そ

    マーケットの馬車馬: 和魂と洋才と温泉のガイジン
    kurokuragawa
    kurokuragawa 2007/11/25
    とてもわかりやすい
  • 救われない「不運」について - マーケットの馬車馬

    昨日になって、最近(それとも今更、なのだろうか?)話題の赤木智弘『「丸山眞男」をひっぱたきたい』を読んだ(丸山眞男と聞いただけで難しそうだったので敬遠していた)。色々な意味で救いの無い話だなと思ったのだが、以下感想を。 氏の議論の持って行き方を自分なりにまとめると以下のようになる(なお、私は右翼だ左翼だ論壇だという話題には興味が無いので、そういう視点からの理解はしていないという点はご承知おき頂きたい)。 フリーターで生活が厳しい。 これは不景気のしわ寄せが若年労働者に集中したからであり、企業がフリーターやニートを働かせようとしないからである。 よって、『過去に遡って、ポストバブル世代に押しつけられた不利益を是正』すべき。 不景気のしわ寄せが若年労働者に集中したのは、平和な日社会が現状維持を志向しているから。 よって、現状維持が出来なくなるような突発的なイベントが起これば自分も救われるかも

    救われない「不運」について - マーケットの馬車馬
  • 匿名の理論価格(下) - マーケットの馬車馬

    さて、前回は、匿名と実名の問題は実はオプション理論で考えられる、という話をしたわけですが、今回は題である「匿名と実名の価値はどう変化して、いつ実名が有利になるのか」を考えていきましょう。 匿名の価値を決める3要素 前回書いたとおり、上の図の灰色の曲線こそが匿名の「真の価値」なのですが、これは3つの要素で決まってきます。 1.ブログの評判 これは当たり前ですね。評判が上がれば上がるほど、灰色の線は上昇しています。そして、評判が下がっても灰色の線はマイナスになりません(あなた個人は損をしない)。これは前回説明したとおり、匿名ならトンズラこけるからであります。 2.評判のぶれの大きさ ここが題です。ブログで朝顔の観察日記を書くと考えましょう。この場合、あなたが何を書こうが、ブログの評判は多分上がりもしなければ下がりもしません。このとき、匿名で書くことに意味はさほどありません。匿名のメリットは

    匿名の理論価格(下) - マーケットの馬車馬
    kurokuragawa
    kurokuragawa 2007/07/29
    素晴らしくわかりやすい
  • 匿名の理論価格(上) - マーケットの馬車馬

    数年前に実名だの匿名だので「べき論」を書いたことがあるのですが(1,2,3,4)、今回はちょっと違うスタンスで書いてみようと思います。通常この手の話はモラルだのマナーだのとセットで語られることが多いわけですが、ぶっちゃけた話我々はいつもそんな高邁なことを考えながらブログを書いているわけではありません。我々は幅広い意味で自分の『得』になるからブログを書いているのです(別に金銭的な損得だけではなく、自己満足や知的ヨロコビとか、全てを『得』だと定義しておきましょう)。 とりあえず、ネットをより良い言論空間にしていくとか、そういう高尚な話はこのエントリーではすっぱり忘れましょう。高いマインドセットを持つのは結構なことですが、その結果としてあなたのブログが(又は、人生が)炎上したのでは、その焼け跡に立派な言論空間とやらが出来たとしてもあなたは全く報われません。 匿名を許すとコメント欄が荒れる、という

    匿名の理論価格(上) - マーケットの馬車馬
    kurokuragawa
    kurokuragawa 2007/07/27
    明快な文章を読むのは気持いい
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