猛スピードで駆け上がった。新しいビジネスを作り上げた。億万長者にもなったのに、どうしてこんなに不安なんだろう。「時代の寵児」と持て囃された経営者たち。その顔に焦りの色が滲み始めた。 社員の給料が高すぎて 六本木ヒルズ(東京都港区)のグリー本社を訪ねると、エレベーターホールから続くエントランスは、真っ白を基調とした広々とした待合スペースになっていた。来客者はゆったりとした白いソファに座って、アポイントを取ったグリー社員をそこで待つ。経費節約のために受付は「電話だけ」という会社が増えている中にあって、日本トップクラスの家賃を誇る六本木ヒルズで、来客者のために惜しみなくスペースを使う様は優雅さを漂わせていた。 来客者の一人が、その空間を「まるで巨大宗教団体の施設のようだ」と語っていたのが耳に残る。いまから2年前の2011年、本誌記者が取材でグリーを訪ねた時のことである。 当時、対応に出てきた広報
エンジニアなら誰でも突貫工事に喜びを見出した経験がある。深夜2時の夜食を共にした同僚のことは、その職業人生を通じて忘れることはない。しかし、そこにいかなるドラマがあろうとも、突貫工事は例外である。これを常態としてはならない。 メーカーの組込みプログラマとしてエンジニアのキャリアをスタートした私は、「よい製品はよいプロセスから生まれる」ことを頭に叩きこまれた。素晴らしい製品を生み出す工場は静かである。常に誰かが大声で叫んでいるような工場には明らかにプロセス上の問題が認められ、素晴らしい製品を生むことは決してない。 本物のエンジニアは突貫工事を好まない。突貫工事とはプロセス上の誤りであり、つまり誰かが大声で叫ばなければならないということだからである。エンジニアの仕事は計画され、コントロールされたものでなければならない。 長時間労働によって成果を生み出そうとすることも、やはり例外としなければなら
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く