開発プロジェクトで部下の作業が遅れたとき、プロジェクトマネジャー(PM)やリーダーは、どんな行動を取るべきか――。先日、日経SYSTEMSの取材で訪れた方々と、こんな話題で議論を交わした。 驚いたのは、過去と現在でその行動に変化が表れていることだ。かつて多かったのは「叱責」である。「今のままでは納期に間に合わないぞ」「早く終わるようにもっと頑張れ」。作業の遅れを挽回してもらうために、メンバーの気持ちを引き締ることを狙ったものだ。 しかし現在は、この方法が通用しないばかりか、かえって遅れを大きくすることがあるというのだ。世代間ギャップだという面はあるだろうが、それだけで片付けるのは乱暴かもしれない。昔と違って今のプロジェクトは、メンバー数がかなり絞られている上に、納期もより厳しくなっている。そうした中で「頑張れ」「早くやれ」という一方的な叱責は、メンバーのやる気を削ぎ、さらに遅れを大きくする