戦争責任 (岩波現代文庫―社会) 作者: 家永三郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2002/01/16メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含むブログ (10件) を見る 家永三郎というと、僕らの世代にとっては歴史学者という以上に教科書裁判の主役という印象が強く、正直、堅苦しい人のようなイメージがある。しかも、このテーマである。文庫本にしては随分な分厚さということもあって、買いはしたものの、ページを開くのはあまり気が進まなかった。 だが読み始めてみると、最近になかったほどに引き込まれて、あっという間に読み切ってしまった。その大きな理由は、市井の庶民である戦争体験者や兵士たちによる回想・証言・手記の類、また軍人、政治家、侍従らによる、やはり回想や記録といった、きわめて豊富な資料の引用という、本書のスタイルにある。 この本は学問的・ないしは道徳(倫理)的な論究の書というにとどまらず
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