『現代の理論』(明石書店)2008年新春号に掲載された拙稿の元原稿を、許可を得て公開します。一部の表現に違いはありますが論旨に変わりはありません。なお、執筆した2007年当時の情勢を念頭に置いて書かれたものであることをご承知おきください。 一 いわゆる「ネット右翼」について考えるうえで示唆的な二つの出来事に言及することから始めたい。 2007年5月、読売テレビが制作する番組「たかじんのそこまで言って委員会」において、出演者の一人橋下徹弁護士が光市母子殺害事件の弁護団に対する懲戒請求を行なうよう、視聴者にアピールする発言を行なった。その後日弁連によれば4000件を超える懲戒請求が行なわれ、弁護団のうち4人が橋本弁護士に対して損害賠償請求訴訟を起こすという事態になっている。懲戒請求を呼びかける橋下弁護士の発言はネットのあちこちで引用され、番組を録画した動画が「Youtube」や「ニコニコ動画」
『週刊金曜日』第890号(2012年4月6日号)に掲載された拙稿、「否定論は人間の尊厳に関わる」の元原稿を同誌の許可を得て公開します。雑誌掲載版とは一部の表現が異なっておりますが論旨に違いはありません。なお、本稿は2012年2月20日に、河村たかし・名古屋市長が「いわゆる南京事件はなかったのではないか」と発言したのをうけて執筆したものです。 河村「南京事件否定」発言の背景 河村たかし・名古屋市長の「いわゆる南京事件はなかったのではないか」という発言は、まったく驚くに値しないものだ。彼は2009年9月にも名古屋市議会で今回と同趣旨の発言を行なっていたし、さらに衆議院議員時代の2006年にも、同様の論法で政府に南京事件の否認を迫る質問主意書を提出(注)していたからである。 (注) 当該の質問主意書はこちらで閲覧できる。 驚くべきはむしろ、このような主張を公然と述べる政治家が政令指定都市の市長に
山口県光市母子殺害事件の犯行時少年だった死刑囚の実名や写真を載せた本の出版をめぐる訴訟で、最高裁第1小法廷(横田尤孝裁判長)は、死刑囚の上告を退ける決定をした。プライバシー権侵害などはなかったとして出版の違法性を否定した二審広島高裁判決が確定した。決定は25日付。 二審判決によると大月(旧姓・福田)孝行死刑囚(33)が死刑の二審判決について上告中だった平成21年10月、インシデンツ(東京)が出版した「福田君を殺して何になる」に実名、写真が掲載された。 死刑囚側が出版差し止めと損害賠償を求め提訴し、一審広島地裁は中学時代の顔写真について「本人の承諾はなく、公表は不必要だった」として計66万円の支払いを命じた。 しかし広島高裁は「死刑囚は取材に積極的に協力し、出版に同意していた。事件への社会的関心は高く、写真掲載は報道の自由として許される」と賠償命令を破棄した。
一昨日はaikouくんとヤクルトVS阪神戦をけって ▼「光市事件」弁護団に聞く 弁護団は何を主張・立証したのか ─ 報道された虚偽の事実と、報道されなかった真実 ─ http://www.jca.apc.org/hikarisijiken_houdou/3.15syuukai.pdf ・2008年3月15日(土) PM1:30〜PM5:30(1:15開場) 主婦会館 プラザエフ 東京都千代田区六番町15番地 (JR四ツ谷駅麹町口前 徒歩1分 地下鉄南北線/丸の内線四ツ谷駅 徒歩3分) http://www.plaza-f.or.jp/information/otoiawase/otoiawase.html 参加費(資料代含):1000円 (会場の都合により先着120名とさせていただきます) ●主催:「光市事件」報道を検証する会(03-3586-5064 中山法律事務所気付) http://
橋下市長 逆ギレ「懲戒請求の乱用だ」 拡大 日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長(43)による従軍慰安婦発言に対し、大阪弁護士会所属の複数の弁護士が今月中にも、橋下氏の懲戒を同弁護士会に請求することが22日、分かった。大阪市役所で取材に応じた橋下氏は「表現の自由に対する挑戦。弁護士のやることか。それこそ懲戒請求もんだ」と猛反発した。発言の真意を現在ペーパーにまとめており、今後丁寧に説明するとしたが“同業者”からの批判には真っ向から応戦した。 国内外から集中砲火を浴びて10日目。退庁時の囲み取材で、この日はいつになく穏やかに、慰安婦発言の真意を今後も真しに説明する姿勢を示した橋下氏だったが、“懲戒”に関する質問が飛ぶとブチ切れた。 「まあ、これだけ表現の自由が守られている世の中で、表現の自由に対する強烈なプレッシャー、重大な挑戦だ」。 請求準備を進める弁護士によると、慰安婦発言と、在日米軍に
橋下徹弁護士が光市母子殺害事件の裁判における弁護士団の方々から提訴されました。 それを受けて、橋本弁護士が次のような意見表明をされています。 橋下徹のLawyer’s EYE : 私が提訴されたことにつきまして 「世間」という言葉を実に15回も使用しておきながら、結局「世間」とは一体何なのか、私には全く理解出来ませんでした。そこでハッと思い出されたのが、私が高校の時に耽溺した「人間失格」のこの一節です。 left HOPE. 「しかし、お前の、女道楽もこのへんでよすんだね。これ以上は、世間が、ゆるさないからな」 世間とは、いったい、何の事でしょう。人間の複数でしょうか。どこに、その世間というものの実体があるのでしょう。けれども、何しろ、強く、きびしく、こわいもの、とばかり思ってこれまで生きて来たのですが、しかし、堀木にそう言われて、ふと、 「世間というのは、君じゃないか」 という言葉が、舌
まずは、天皇陛下のご快癒を祈ります。 3・11大震災で心を痛められた陛下が、自衛隊機で松島基地に着かれた時、全くお声を発せられなかったという。ご心痛の余りお声が出なかったのだろう、と隊員たちは非常に心配していた。 ≪松島基地に着かれた両陛下≫ 昭和天皇がご入院された時、雨が降り注ぐ宮城前広場に10万人以上もの国民が2時間以上も立ちつくしてご快癒を祈る記帳をしたことを思い出す。 その2時間余、私の周りは実に静穏で、外国メディアが興味津々で取材していた。 陛下の一日も早いご快癒をお祈りするが、同時に、ご公務も軽減されるよう関係機関にお願いしたい。筆頭は政府で、めったやたらに大臣を急増するたびに、陛下のご公務が増えている。野田総理にはよく考えてもらいたい。 二〇日、光市母子殺害事件で、最高裁が上告を棄却したので死刑が確定した。産経によるとこんな≪残虐で非人間的≫行為に対しても、宮川光治裁判官(弁
まだ若くて細くて、自信が無くて、オバサン達が恐かった頃、通学の電車の中で出会う働くお姉さん達を尊敬のまなざしで見ていたわたし。 今ではわたしが、恐い物無しの働く日本のお姉さんだよ!そこの気弱なあなた。大丈夫。時があなたを強くするってば! 母子殺害巡る損賠控訴審、橋下知事に360万円支払い命令 山口県光市の母子殺害事件で被告弁護人だった弁護士4人が、橋下徹・大阪府知事にテレビ番組で懲戒請求を呼びかけられ、名誉を傷つけられたなどとして、1人300万円、計1200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が2日、広島高裁であった。 広田聡裁判長は、橋下知事に計800万円の支払いを命じた1審・広島地裁判決を変更、賠償額を1人90万円、計360万円に減額して、橋下知事に支払うよう命じた。 1審判決によると、同事件の差し戻し審で、被告(28)の弁護団が殺意や強姦(ごうかん)目的を否定する主張をしたことにつ
極悪人を擁護する人でなし、鬼畜弁護士……と激しいバッシングを浴びる 安田好弘弁護士。「マスコミは人を痛めつけることが多い」と マスコミを毛嫌いする。(c)東海テレビ放送 悪魔の弁護人。マスコミは弁護士・安田好弘のことをこう呼ぶ。「オウム真理教事件」の麻原彰晃、「和歌山毒カレー事件」の林眞須美、「光市母子殺害事件」の元少年……。どれも安田弁護士が担当している死刑事件だ。マスコミや世間は、凶悪事件の弁護を請け負う安田弁護士のことを猛烈にバッシングする。それでも彼は法廷に向かう。刑事事件、しかも死刑事件を引き受ける弁護士はそうそういないからだ。裁判に勝つ見込みは限りなく少なく、国選でない場合は身銭を切ることがほとんど。ではなぜ、安田弁護士は極悪人とされる被告人たちの弁護を続けるのか? その真相に迫ったのが、ドキュメンタリー映画『死刑弁護人』だ。マスコミぎらいで知られる安田弁護士の密着取材に成功し
SEKi, Mitsuo @Spicaabv8611mK2 小学生の列に突っ込んだ無免許運転の少年は、何年かすると知らん顔してシャバに戻ってきて、また車の運転をするんだろうな。 そうなる前に極刑にすればいいのに。 こういうと人権派を名乗る弁護士はギャーギャー言うんだろうな。 2012-04-23 17:08:26 _DaiGolol_ @kimosugiuchi 唯一、価値があるとすればそれは「人権派弁護士」共の飯の種という点だろう。 人権派弁護士というのは、人の不幸で飯を食う最低最悪の人間である。 光市母子殺害事件でも見られたように、奴らはどんなに理論が破綻していようとも、平然とその理論を押し通そうとするのだ。 2012-04-23 18:04:39
1956年生まれ。テレビディレクター、映画監督、作家。ドキュメンタリー映画『A』『A2』で大きな評価を受ける。著書に『東京番外地』など多数。 森達也 リアル共同幻想論 テレビディレクター、映画監督、作家として活躍中の森達也氏による社会派コラム。社会問題から時事テーマまで、独自の視点で鋭く斬る! バックナンバー一覧 勝間和代の対談番組に 出演したときのこと この原稿を書く数日前、勝間和代がホスト役を務める対談番組「デキビジ」に出演した。テーマは死刑制度。事前に打ち合わせはまったくなかったけれど、勝間は自分が死刑廃止論者であることを、とても率直な言い回しで僕に語った。言葉を選んだり言い淀んだりする気配はまったくない。風当たりは厳しいですよと僕は言った。 でも勝間はひるまない。僕の余計なアドバイスを聞き流しながら、なぜこの国は死刑を廃止できないのでしょうと何度も訊ねてきたけれど、うまく答えること
維新政治塾の開講式には、山口県光市の母子殺害事件の公判で大月(旧姓福田)孝行死刑囚(31)の弁護団に参加し、橋下氏による弁護団懲戒請求呼びかけをめぐって橋下氏と訴訟で争った今枝仁弁護士(41)も出席した。今枝氏は取材に「橋下さんから説明責任を果たす弁護士になるべきだと指摘され、大きな影響を受けた。『軍門に下った』と批判されることも覚悟の上で応募した」と話した。 今枝氏は、昨年4月の統一地方選では広島市議選に立候補したが落選した。それでも政界進出への思いは強く、「弁護士としての経験と知識を政治に生かしたい。橋下氏や維新から学べることも多いと思った。チャンスがあれば国政にも挑戦したい」と意欲をみせている。 今枝氏は平成19年10月、弁護方針の違いなどから大月被告の弁護人を解任された。今枝氏によると、橋下氏との訴訟は20年に提訴取り下げを求めたが、橋下氏が同意しなかったという。
今日は東京千代田区霞が関で「地下鉄サリン事件」があった日からちょうど17年である。 あの事件は、震災と原発事故などによって、すっかり霞んでしまった。直前には阪神淡路震災があって、今年は最悪と言われたものだが、その最悪の程度を更新してしまった。 あのとき、自分がちょうど地下鉄千代田線に乗っていたため混乱に巻き込まれたから、印象的であった。前に述べたとおり、駅の周辺を防護服の人たちが取り囲み、まるで映画『カサンドラクロス』であった。 そして今年は、中東・北アフリカ諸国へのNATO軍による侵略と、光市母子殺害事件の死刑判決があり、そこに共通するものが感じられる。 まず、ナチにより強制収容所などで殺害された多くの人たちとは、ナチに反抗的な者やナチにとって不都合な、実に多様な者たちである。それを、ユダヤ人だけが特別に気の毒な被害者であるかのように言って、ユダヤ人には償いや復讐について特権があると言わ
『なぜ君は絶望と闘えたのか 本村洋の3300日』門田隆将著 - 法華狼の日記の、本村氏が職を辞そうとした時に上司からかけられた言葉が話題になっている。特に下記の台詞が。 光市母子殺害事件で妻と子供を失った本村洋さんが一時の気の迷いから勤務先の新日鐵を退社しようと思い立ち辞... 『この職場で働くのが嫌なら辞めてもよい。君は特別な体験をした。社会に対して訴えたいこともあるだろう。でも、君は社会人として発言していってくれ。労働も納税もしない人間が社会に訴えても、それはただの負け犬の遠吠えだ。君は社会人になりなさい』 はてなブックマークを見ても、好意的な評価が多い。 はてなブックマーク - 光市母子殺害事件で妻と子供を失った本村洋さんが一時の気の迷いから勤務先の新日鐵を退社しようと思い立ち辞... だが忘れてはならないのは、上司の言葉はあくまで本村氏と閉じられた関係で発せられたものであり、特異と
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