ー知識人はこの状況[ヘイトスピーチ]に沈黙しているように見えます。 辛[淑玉] 日本の多くの「知識人」は、マイノリティを観察対象としか見ていません。部落民、朝鮮人、アイヌ民族を”学術的な”観察対象として、レポートや論文を書くためにあつかってきた。でも、レポートのなかの当事者は人間なんです。その人間がいま叩かれているというときに、その現場に出てこない。反論もしない。コメントの一つすら出さない。良識派と言われるあなたたちが、いかにマイノリティで食ってきたのかがよくわかりましたと言いたい。それにつきます。彼らは「オレはチョーセンジンとは友達じゃないよ」と言わんばなかりに、自分の身を守ることで精一杯なのでしょう。 国家に食われ、右翼に食われ、人権を装う左翼に食われ、皆で「チョーセンジン」を食いつくしてきて、いざ朝鮮人が殺されるとなったら、「今度はこういうふうに殺されるんだね」と、眺めているだけです