私は産経新聞の読者ではないが、関心の赴くままに主としてウェブ上で記事を閲覧することがある。 そして、その記事が余りに誤りに満ちていて嗤える、ということを何度も経験する。 一新聞に噛みついていてはきりが無いが、少々目に余る所の騒ぎではなくなっているので、当コラムで取り上げたい。件名にもあるとおり、もはや「誤報」とすら呼べない域である。 例えば、弁護士会が政治集団だと批判した一連の連載記事がある(現時点でもウェブ上で読める)。強制加入団体である弁護士会が政治色の強い決議をするのはおかしい、と言う論調である。 直接的に批判されている的は安保法案反対を巡る一連の日弁連の動きであるが、政治的にどう考えるにせよ、解釈改憲なる手法と、それを前提にした法律が憲法破壊であるという考え方は、法律家としては当然、取り上げざるを得ないだろう。また、手続論を離れても、憲法の平和主義と整合的に解釈し得ないというなら、