精子戦争 性行動の謎を解く Sperm Wars: Infidelity, Sexual Conflict and Other Bedroom Battles ロビン・ベイカー / 河出書房新社 / 97/06/16 ★★ いつかこういう本が書かれるだろうと思っていたが…… この本では「精子戦争(sperm wars)」という言葉が使われているようだが、sperm competitionという言葉の方が「学術的」なんではないかと思う(あまりこの世界の現状を知らないので、信用しないこと)。定訳を知らないので(「精子競争」か?)、スパーム・コンペティションという言葉を使うことにする。 まず素人向け解説。スパーム・コンペティションとは、動物のメスの膣の中に入った精子が行う競争のことである。オスは自分の子孫を残すためには、メスに子供を産んでもらわなくてはならない。そのためには、交尾可能な年齢まで生