第827号 国立国会図書館 集団的自衛権をめぐる動向 ―政府の憲法解釈とその見直しに向けた課題を中心に― 調査と情報―ISSUE BRIEF― NUMBER 827(2014. 6.10.) 国立国会図書館 調査及び立法考査局外交防衛課・憲法課 (山本 やまもと 健太郎 け ん た ろ う ・山岡 やまおか 規 のり 雄 お ) ● 集団的自衛権は、国際法上、武力行使が一般的に禁止されている中、国連憲 章第 51 条で、その例外の一つとして規定された権利である。 ● 憲法第 9 条と集団的自衛権の関係をめぐる憲法学説を分類する。学説におい て集団的自衛権が自覚的に論じられるようになったのは最近のことである。 ● 政府は集団的自衛権について、国際法上、保有しているが、憲法上、行使が 許されないという憲法解釈を取ってきたが、第 2 次安倍晋三内閣発足後、集 団的自衛権に関する政府の憲法解釈の見