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ブックマーク / www.fragment-group.com (2)

  • 歴史と従軍慰安婦の在り | EX-SIGNE

    何かを語ること、何かを書くことは、それがどのような内容であろうと、それについて肯定することを意味し、またそうであるがゆえに、同時に、語った内容とは別の何かについて沈黙すること、ないしは拒絶することを意味する。つまり、一言でいえば、語る、ということは、別の何かについて沈黙することである。さらに言えば、語るということは、聞き手が持っているかもしれない言葉を聞かない、ということも意味している。 だから、わたしが未来について語るとき、それは逆に、過去について、目や耳を閉ざすことを意味するし、また、逆もそうである。過去について語る者が、同時に未来を語ることはできない。ひとは、ヤヌスではない。もともと語るとはそういうものであり、だからそれについて嘆いても仕方がない。 そこから帰結するさらに重要なことがある。「わたしのいる現在」が過去と未来を分かち、あるいは作り出し、どちらか一方にだけ目を開くのだとして

    歴史と従軍慰安婦の在り | EX-SIGNE
  • アーレントとデリダ :: ex-signe ::

    歴史家であるハンナ・アーレントの概念に、「忘却の穴」がある。ユダヤ人を焼き尽くしただけでなく、焼け残った髪や骨までも消し去ろうとしたナチスの行為は、民族そのものの存在の記憶――痕跡――すら抹消しようとしたのであり、これをアーレントは「忘却の穴」と呼んだのである。こうした概念の批判対象は、もちろん、ホロコーストの歴史を抹消しようとする西欧の歴史修正主義者の議論である。ホロコーストを連合軍の捏造に仕立て上げ、その記憶を忘却の穴に投げ捨てようとする歴史修正主義者の行為は、その点で、ナチスが行なったホロコーストと同断の非道なのである。 存在のみならず、その《記憶痕跡》をも抹消する「忘却の穴」を、アーレントは恐れ、そして批判したが、わたしは、この概念について、彼女とは違った印象をもっている。というのも、おそらく、彼女の「忘却の穴」への恐怖には、歴史家の傲慢、あるいは歴史的に思考しがちなアカデミシャン

    maangie
    maangie 2008/12/26
    「真に重要なのは、名前ではない」「誰もその名を覚えることができなかった人々の名、忘れ去られ、忘却の底で地下生活を繰り広げる人々の、その《無名性》なのである」。ハンナ・アーレント。
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