■「なめているんだ、公明党を」 「落としどころなんてない、なめているんだ、公明党を」 静かな声で、しかし、険しい表情で話すのは、ある公明党の幹部。 今年7月の参議院選挙に向け、自民党と公明党の協力がうまくいっていないと言う。自公連立政権のパートナーとして20年以上も協力関係を築いてきた両党。その関係に、今、すきま風が吹いている。 ■ウィンウィンの選挙戦術「相互推薦」 これまでの参院選で、自民党と公明党はウィンウィンの関係を築くことで勝利を重ねてきた。その肝は「相互推薦」と呼ばれる戦術だ。 【1】まず、改選数が1議席の「1人区」では公明党は候補者を立てず自民党の候補者を推薦。1議席をめぐり自公VS野党という構図を作る。 【2】一方、改選数が3議席以上の埼玉、神奈川、愛知、兵庫、福岡の5つの選挙区では、自民党が公明党の候補者を推薦し、自民党だけでなく公明党の候補者も当選に導くという戦術だ。 と