「お父さん、早く出てきて」-。長崎県長崎市新中川町の坂本秀夫さん(73)が4月16日の夕方、散歩に出かけたまま家に戻らず、行方不明になっている。坂本さんは地元で愛された洋食店の元料理人。11年ほど前から認知症を患っていた。長女、江東愛子さん(45)=同市葉山1丁目=ら親族が捜し続けるが、いまだに手掛かりをつかめないでいる。 ◎電話つながるも… 愛子さんによると、坂本さんは2016年8月まで新中川町にあった洋食店「グリルさかもと」や市役所食堂で腕を振るっていた。 行方が分からなくなった当時、坂本さんは朝昼夕に1時間程度、近所を散歩することを日課としていた。その日は午後4時ごろ家を出て、1時間を過ぎても帰ってこないため、家族が携帯電話に連絡すると「今帰ってきよる」と声を荒らげるような返答。その後も2、3回電話で話し、ついにはつながらなくなった。午後7時ごろから警察による捜索も開始。3日間で手掛