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ブックマーク / blog.tatsuru.com (90)

  • 朴聖焌先生のこと - 内田樹の研究室

    朴聖焌先生と『日辺境論』の韓国語訳者である金京媛先生がギルダム書院の日語クラスのみなさん13人と一緒に昨日凱風館を訪れてくれたので、日韓合同ゼミが開かれた。 安藤忠雄の「光の教会」と直島を訪ねるツァーの途上である。 この日語クラスは私が8月にソウルを訪れてギルダム書院で講演をした後に始まって、最初のテクストが『日辺境論』で、それを読み終えての訪日である。 日語クラスの次のテクストは光嶋くんの『みんなの家』だそうである。 テクストを読んだら、書いた人間に会いに行く。 「みんなの家」凱風館を見学して、建築家自身の話を聞いてから、それが建つまでの経緯を書いたを読む。 朴先生ならではの「現実主義」の領が伺い知れる。 この合同ゼミはついこの間ソウルに別件で訪れた光嶋くんがギルダム書院に行って、朴先生と意気投合して、決めてきた話である。 光嶋くんも朴先生も話が早い。 朴聖焌先生については

  • 領土問題は終わらない - 内田樹の研究室

    韓国大統領の竹島上陸と尖閣への香港の活動家の上陸で、メディアが騒然としている。 私のところにも続けて三社から取材と寄稿依頼が来た。 寄稿依頼は文藝春秋で、この問題について400~800字のコメントを、というものだった。 そのような短い字数で外交問題について正確な分析や見通しが語られるはずがないのでお断りした。 日米安保条約について、あるいは北方領土問題について400字以内で意見を述べることが「できる」というふうに文藝春秋の編集者が信じているとしたら、彼らは「あまりにテレビを見過ぎてきた」と言うほかない。 400字というのは読み上げるとちょうど1分である。ワイドショーのコメンテイターが独占的に使用することのできるぎりぎりの時間である。ということは、「あなたの領土問題についての意見を2分以内で述べて下さい」という申し出をしてきたということである。 街頭インタビューの場合なんかは「10秒以内でお

  • 同一労働最低賃金の法則について - 内田樹の研究室

    自治労のセミナーで「橋下政治について」のシンポジウムに招かれた。 コーディネイターはTBSの金平茂紀さん。パネラーは香山リカ、湯浅誠のご両人と私。 個別的な政策の適否や政治手法については、もう多くの人が語っているので、屋上屋を重ねることもない。 まだ、この政治現象について「誰も言っていないこと」を言わないと、せっかく日帰り東京ツァーに出た甲斐がない。 私は「海外メディアは橋下徹と大阪維新の会をどう見ているか」というところから始めた。 私はフランスの『リベラシオン』の電子版で定期的に「フランスのメディアは日での出来事をどう見ているか」をチェックしているが、『リベラシオン』にはキーワード「hashimoto」でも「maire d’Osaka」でも記事は存在しなかった。 『ル・モンド』には「大阪のポピュリスト市長が既成政党と官僚に全方位的に攻撃を加えている」という記事があったが、日におけるこ

  • 検察は怖いです - 内田樹の研究室

    陸山会事件の捜査報告書に虚偽記載があった問題で、法務省は27日、報告書の記載が不正確だったとして、元東京地検特捜部の田代政弘検事(45)を減給6か月(100分の20)の懲戒処分とし、田代検事は辞職した。 また、監督責任で元特捜部長の佐久間達哉検事(55)と、元特捜部主任検事の木村匡良検事(50)を戒告の懲戒処分とした。 報告書は、小沢一郎元民主党代表に対する検察審査会の起訴相当議決を受け、田代検事が元秘書の石川知裕衆院議員(39)を再聴取した際の様子を記したものだが、実際にはないやり取りが記載されていた。同省は田代検事を停職とする方向で調整していたが、滝法相の最終判断で減給となった。このほか、地検検事正だった岩村修二・名古屋高検検事長(62)を厳重注意、斎藤隆博・特捜部副部長(49)を訓告の処分とした。 一方、最高検は同日、虚偽有印公文書作成などの容疑で告発された田代検事ら7人を不起訴とし

  • 相互扶助と倫理について - 内田樹の研究室

    片山さつき議員による生活保護の不正受給に対する一連の批判的なコメントが気になる。 「相互扶助」ということの義に照らして、この発言のトーンにつよい違和感を持つのである。以下は朝日新聞の報道から。 人気お笑いコンビ「次長課長」の河準一さんの母親が生活保護を受けていたことが、週刊誌報道をきっかけに明らかになった。4月12日発売の週刊誌「女性セブン」が最初に匿名で報じた。「推定年収5千万円」の売れっ子芸人なのに母親への扶養義務を果たさないのは問題だ、と指摘した。翌週にはインターネットのサイトが河さんの名前を報じ、今月2日に自民党の片山さつき参院議員が「不正受給の疑いがある」と厚生労働省に調査を求めたことをブログで明かすと、他の週刊誌や夕刊紙が相次いで取り上げた。 報道を受け、所属事務所よしもとクリエイティブ・エージェンシーは16日、コメントを発表。河さんの母親が生活保護を受けていたことを認

  • 原発ゼロ元年の年頭にあたり - 内田樹の研究室

    国内のすべての原発が止まった。 1970年から42年ぶりのことである。 2012年という年号が「脱原発元年」としてひさしく記憶されるようになることを私は願っている。 原発の再稼働の賛否については、文字通り「国論を二分する」ような議論がゆきかっている。 再稼働賛成派の論拠はおもに経済的なものである。 盛夏における電力の不足、電気料金の値上がり、電力コストの上昇による工業製品の国際競争力の相対的低下、より安い電力を求めての生産拠点の海外流出と産業の空洞化などなど。 政治的要因としては、石油依存体制がもたらすエネルギー安保上の不安があるが、これはあまり大きな声で言い立てる人がいない。 ご存じのとおり、石油の採掘、精製、輸送、販売は「オイルメジャー」と呼ばれる石油資が伝統的に独占してきた。メジャーの価格統制を嫌った産油国が1960年にOPECを結成し、石油メジャーによる市場の独占は70年代に終わ

  • 不便さと教育 - 内田樹の研究室

    丸善が出している『學鐙』という雑誌に教育論を寄稿した。 一般の方にはあまり手に取るチャンスのない媒体なので、ここに採録しておく。 不便さと教育 というタイトルを頂いて原稿を書くことになった。たぶん「教育と効率」の背馳について論じて欲しいというのが編集部の趣旨であろうと思うので、それについて書くことにする(違ったらごめんなさい)。 教育と効率は質的になじまない。というのは、効率というのは、「単位時間内の仕事量」を以て考量するものであるが、教育がそのアウトカムを計測するときの時間の幅は原理的に「その人が死ぬまで」というもので、「単位時間」を切り出すことができないからである。 もちろん、無理をすれば単位時間を切り出して(「1時間以内の」とか「一学期以内の」とか「卒業時までの」とか)教育のアウトカムを考量することもできないことではない。 けれども、そこではじき出された数値は、教育を受ける人にと

  • ツイッターとブログの違いについて - 内田樹の研究室

    『街場の読書論』というを書き上げた。 ブログコンピなので、ゲラをいただいたのは一年近く前なのだが、他の仕事が立て込んでいて、手が回らなかったのである。 ブログのコンピというのは、他にあまりなさっている方がいないようだが、私は「よいもの」だと思う。 書いているときに「これはいずれ単行に採録されるかもしれない」と考えている。 だから、そのときになってあわてないように、引用出典とかデータの数値とはについては正確を期している。 ブログ上で他の方の著書から引用するときに、発行年や頁数まで明記する人はあまりいないが、こういう書誌情報は「あとになって」調べようとすると、たいへんに時間がかかるものである。 ほんとに。 それにそうしておくと、ブログが「ノート代わり」に使える。 ブログには検索機能がついているので、キーワードを打ち込むと、そのトピックについて私が書いたことがずらずらと出てくる。 その中

  • 地方紙の存在意義について - 内田樹の研究室

    10月29日朝日新聞の朝刊オピニオン欄に、アメリカの地方新聞の消滅とその影響についての記事が出ていた。 たいへん興味深い内容だった。 アメリカでは経営不振から地方紙がつぎつぎと消滅している。 新聞広告収入はこの5年で半減、休刊は212紙にのぼる。記者も労働条件を切り下げられ、解雇され、20年前は全米で6万人いた新聞記者が現在は4万人。 新聞記者が減ったこと、地方紙がなくなったことで何が起きたか。 地方紙をもたないエリアでは、自分の住んでいる街のできごとについての報道がなくなった。「小さな街の役所や議会、学校や地裁に記者が取材に行かなくなった」 「取材空白域」が発生したのである。 カリフォルニアの小さな街ベルでは、地元紙が1998年に休刊になり、地元のできごとを報道するメディアがなくなった。 すると、市の行政官は500万円だった年間給与を十数年かけて段階的に12倍の6400万円まで引き上げた

  • 雇用と競争について - 内田樹の研究室

    フェリスへの行き帰りの新幹線車中で、下村治『日は悪くない、悪いのはアメリカだ』(文春文庫)を読む。 先日、平川克美君に勧められて、これと『日経済成長論』を買った。 下村治は明治生まれの大蔵官僚で、池田勇人のブレーンとして、所得倍増計画と高度成長の政策的基礎づけをした人である。 1987年のだから、24年前、バブル経済の初期、アメリカがレーガノミックスで「双子の赤字」が膨れあがり、日では中曾根首相が「国民一人100ドル外貨を消費しよう」と輸出過剰を抑制しようとしていた時代のである。 24年前に書かれた経済分析のが、四半世紀を経てなおリーダブルであるということにまず驚かされる。 リーダブルであるのは、(リーマンショックによるアメリカ経済の崩壊を含めて)下村が指摘したとおりに国際経済が推移したからである。 これだけ長い射程で日米経済のありようを見通せたのは、下村のものを見る眼がきちん

  • 多数派であることのリスクについて - 内田樹の研究室

    神戸新聞に隔週で「随想」というコラムを書いている(これが二回目)。神戸新聞を読んでいない方のために再録しておく。 これは先週書いたもの。 橋下大阪府知事は、持論である大阪都構想に賛成の市職員を抜擢し、反対する市職員を降格するためのリスト作りを維新の会所属の大阪市議に指示した。 首長選の候補者が選挙に先立って公約への賛否を自治体職員の「踏み絵」にするというのは異例の事態である。 公務員が遵守義務を負うのは、憲法と法律・条例と就業規則だけのはずである。「大阪都」構想は、その当否は措いて、今のところ一政治家の私念に過ぎない。それへ賛否が公務員の将来的な考課事由になるということは法理的にありえまい。 まだ市長になっていない人物が市職員に要求している以上、これは彼に対する「私的な忠誠」と言う他ない。彼はそれを「処罰されるリスクへの恐怖」によって手に入れようとしている。 私はこの手法に反対である。 脅

    poohmobil
    poohmobil 2011/09/21
    「「強いられた政治的意見」は「自発的な政治的意見」より歯止めを失って暴走する傾向が強い」
  • 小国寡民のエネルギー政策 - 内田樹の研究室

    先週、中津川市加子母というところを訪れた。 凱風館の工事をお任せしている木造建築専門の中島工務店の中島紀于社長にお招き頂いたのである。 中島工務店は「知る人ぞ知る」木造建築技術のトップランナーであるが、私はもちろんそういうことをまるで「知らない人」なので、光嶋くんから「こういう業者もありますけど」と紹介してもらって知ったのである。 そのとき、中島工務店がこれまで作ってきた建築物のカタログを見せてもらって、「おおお、ここだ」と内心勝手に決めてしまった。 どこがどう「びびび」と来たかのかを言うのはむずかしい。 あえて言えば中島工務店の作る建物には「もどかしさ」があったのである。 何かひどく「言いたいこと」があるのだが、与えられた条件ではそれがうまく言えないので、じたばたと地団駄踏んでいる・・・というような感じがしたのである。 われわれが外国語で話すときに、言いたいことがうまく言えないで、もどか

  • personal power plant のご提案 - 内田樹の研究室

    関西電力は10日、大企業から一般家庭まで一律に昨夏ピーク比15%の節電を求めた。 どうして、一律15%削減なのか。関電がその根拠を明示しないことに関西の自治体首長たちはいずれもつよい不快を示している。 関電の八木誠社長は会見で、節電要請は原発停止による電力の供給不足であることを強調した。 しかし、どうして首都圏と同じ15%で、時間帯も午前9時から午後8時までと長いのか。 会見では記者からの質問が相次いだが、関電から納得のいく説明はなかった。 関電は経産省からの指示で、今夏を「猛暑」と予測し、電力需要を高めに設定している。 だが、同じ西日でも中国電力などは「猛暑」を想定していない。 また、震災で関西へ生産拠点が移転することによる電力需要増や、逆に、震災で販路を失った関西企業の生産が減少する場合の電力需要減などの増減予測については、これを示していない。 15%の積算根拠としては、猛暑時の電力

  • 荒ぶる神の鎮め方 - 内田樹の研究室

    秋葉原のリナックス・カフェで、ラジオカフェの収録。今回はustで画像放映。 平川くん、中沢新一さんと、「カタストロフの後、日をどう復興するか」について、語り合う。 その中で、中沢さんが「第七次エネルギー革命」で人類ははじめて、生態系に存在しないエネルギーを、いわば「神の火」を扱うようになった、という話を切り出した。 そのときmonotheisticとい単語が出て来た。 原子力テクノロジーというのは、いわば「荒ぶる神」をどう祀るかという問題である。 そうである以上、それぞれの社会の「神霊的」なもののとらえ方をストレートに繋がるのではないか。 という話を中沢さんから聞いているうちに、いろいろなことが「がちゃがちゃ」っとつながった。 数千年前、中東の荒野に起きた「一神教革命」というのは、人知を超え、人力によっては制することのできない、理解も共感も絶した巨大な力と人間はどう「折り合って」いけるか

  • 最終講義と、パーティのお礼 - 内田樹の研究室

    1月22日最終講義。 21年間勤めた神戸女学院大学へのお別れと、感謝のご挨拶をする。 別に「講義」というほど肩肘張ったものではないのだけれど、それを聴くために、わざわざ遠方から岡田山まで来てくださっている人がいるので、ある程度はまとまりのある話をしなければいけない。 愛神愛隣、リベラルアーツ、ヴォーリズの学舎 という三題噺をすることに前夜明け方ベッドの中で決める。 リベラルアーツとヴォーリズについては、これまでも何度も書いてきたことなので、もうここでは繰り返さない(いちばん最近のヴォーリズ論は今月号の『新潮45』に「死者からの贈与」のみごとな事例として取り上げたので、お時間のあるかたはどうぞご覧ください)。 愛神愛隣について。 「愛神愛隣」は学の学院標語であり、出典はマタイによる福音書の22章34節から40節。 律法の中でどの掟がもっともたいせつかというパリサイ派の律法学者の問いにイエス

  • 『七人の侍』の組織論 - 内田樹の研究室

    どういうタイプの共同体が歴史の風雪に耐えて生き延びることができるか。 これはなかなか興味深い問いである。 前に、住宅についてのシンポジウムの席で、「コレクティブ・ハウス」を実践している人から質問があった。 その人は20世帯くらいで住まいをシェアしている。子どものいる若い夫婦同士はお互いに育児を支援し合って、とても助かるのだが、高齢者の夫婦などはいずれこちらが介護せねばならず、若い人たちは「他人に介護してもらうためにコレクティブハウスに参加したのではないか・・・」という猜疑のまなざしで老人たちを見つめている、という話をうかがった。 どうすればこの共同体を継続できるのでしょうというお訊ねだったので、「残念ながら、そういう共同体は継続できません」とお答えした。 あらゆる共同体では「オーバーアチーブする人」と「アンダーアチーブする人」がいる。 必ずいる。 全員が標準的なアチーブメントをする集団など

  • ヴァーチャル奉祝記事 - 内田樹の研究室

    今年も書きました、ノーベル文学賞予定稿。そして、今年も使われませんでした(泣)。 来年こそは使って欲しいですね。 村上春樹さんのノーベル文学賞受賞を祝う 村上春樹さんが今年度のノーベル文学賞を受賞した。「ようやく」という感じがする。 毎年この時期になるとメディアから「受賞予定稿」を求められる。だから、このセンテンスを書くのもこれで六回目である。もちろんこれも予定稿。『1Q84』が現実の1984年とは別の1984年の世界の出来事を描いていたように、私もまた毎年「村上春樹がノーベル文学賞をもらった(現実には存在しない)世界」についての短い物語を書いてきたわけである。私は小説というものを書いたことのない人間であるから、たぶんこれが私の書いた唯一のフィクションということになる。 受賞奉祝記事には毎年ほぼ同じことを書いている。それは村上春樹の「世界性」を構成するのは何かという問いである。村上文学は一

    poohmobil
    poohmobil 2010/10/08
    ただある種のドアを開けることができ、その中に入って、暗闇の中に身を置いて、また帰ってこられるという特殊な技術がたまたま具わっていたということだと思います。そしてもちろんその技術を、歳月をかけて大事に磨
  • 外交について - 内田樹の研究室

    尖閣列島近海での巡視船と中国漁船の衝突事件をめぐって、日中の外交関係が緊張している。 外交関係の要諦は「自国の国益を守る」という目標をできるかぎり遠く、広い射程でとらえることである。 日の場合の「国益」と中国の場合の「国益」理解は深度も射程もずいぶん違う。 そのことを勘案せずに、「同じようなことを考えている」二国が綱の引き合いをしていると考えると、外交交渉は行き詰まる。 日中国はこの問題についていくつか「違うこと」を考えている。 それは、言い換えると中国の「国益」と日の「国益」がゼロサム的な関係ではないレベルが存在するということである。 そこに指をかけて、こじあけるしか外交上のデッドロックを解決する方途はない。 日中国の国情の最大の違いは、中国の統治形態が日に比べるときわめて不安定だということである。 『街場の中国論』にも書いたことだが、中国の為政者は外交上の失敗によって、「

  • スーパークールな一夕 - 内田樹の研究室

    新型インフルエンザ・リスクコミュニケーション・ワークショップというところのシンポジウムにお呼ばれして、感染症の専門のドクターの方たちと「リスク・コミュニケーション」についてセッション。 ご一緒したのは、神戸大学大路剛、国立感染症研究所の具芳明、神戸医療センター中央市民病院の林三千雄、神戸保健所の白井千香、近畿医療福祉大学の勝田吉彰、司会は神戸大学医学部の岩田健太郎の諸先生がた。 いや、驚きましたね。 みんな「話が早い」ので。 かなりの早口で、かつ理路がはっきりしている。 「なんだかよくわからないことをごにょごにょ言う」という態度がほとんど生理的に忌避されている。 岩田先生は去年の 8 月に医学書院の仕事ではじめてお会いして、それからパートナーの土井朝子先生ともども何度かご一緒している。「私が会った中でいちばん頭の回転の速い人」のひとりである(横にいて息を潜めていると「クイ〜ン」と頭の中で何

  • 「バブル」後記 - 内田樹の研究室

    「バブル」について書いたら、いろいろなところから反響があった。 もとのURLで名前が挙げられていた茂木健一郎さんも、勝間和代さんも、それぞれの意見をブログに発表している。 たぶん、このサイトの読者の多くはすでに読まれていると思う。 http://kenmogi.cocolog-nifty.com/qualia/2010/08/post-be9f.html (茂木さん「さあこれから仕事だ」というときに邪魔しちゃってすみません)。 http://kazuyomugi.cocolog-nifty.com/ 私は遠藤店長の言葉のうちに「私に当てはまる批判」を見出し、そのご指摘を多として、これからは反省しよう・・・と思ったわけで、別に茂木さん、勝間さんに批判を加えたわけではない。 その点についてはおふたりともちゃんとご理解いただいていると思うので、心配はしていない。 私が批判したかったのは、日の出