オーストラリアに生まれ、日本に40年以上暮らした歴史学者が、2011年3月11日、宮城県で被災した。彼はその日を、そしてそこから4年を、どう過ごし、考えたのか――。
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タコが有名で、さかなクンが「あかしタコ大使」を勤める兵庫県明石市。 人口29万人のこの町は、同時に全国に先駆けた「離婚時の養育費等取り決め」など、子どもの貧困対策の先進市でもある。 対策は、二期目に入った泉房穂市長の強力なリーダーシップの下で行われてきた。 ところが当の泉市長は「子どもの貧困対策をするつもりはない」と言い切る。 およそ謙遜するタイプには見えないマシンガントークの市長が、真顔でそのように言うワケとは? 明石市の経営戦略(「アカシノミクス!?」)とは? 泉房穂市長のロングインタビューをお届けする。 子どもはカバンじゃない!――明石市は全国に先駆けて「離婚時の養育費等取り決め」を進めてこられました。 20年間「子どもはカバンじゃない!」と言い続けてきました。 「どっちが持って行く?」とか、そんな話ではない。モノじゃないんだから。 離婚が避けられなくなってしまっても、その影響を受け
例の件。 一言で言うと、就学希望児童に対する助成を、ネット業界の軽いノリで手がけるのはやめて欲しいのです。 いままでは、家入さんの志は凄く良い、ただ表現が悪かっただけ、というニュアンスで、まあ燃えてしまったとしても「ええがな」と思う人も多数あったとは思うけれども、批判が殺到して、ひくにひけなくなって、というところもあるんでしょう。 ただねえ、就学希望児童への資金助成等の事業というのは、デリケートなんですよ。私も、例年薄額ではありますが児童養護施設に寄付をしておりましたが、就学希望の学生の選別や、方針について、不公正とならぬよう、それでいて助成がきちんと実を結ぶよう、関係者一同かなり丁寧に議論を積み重ねて、就学希望者に資するような事業を行っていただいております。金を出す私たちが、もちろん一人ひとり面談をして助成するのが望ましいと思うんですけれども、学業を続けたいが事情によってお金が払えない、
↓これ読んだら居てもたってもいられなかったから、便乗して日記を書いてみる。 ■保育園落ちた日本死ね!!! http://anond.hatelabo.jp/20160215171759 私は数ヵ月前に第一子を産んだ。 私20代、夫30代。 二人とも正社員だけど給料は高くない。 まあごく普通の夫婦。 共働きならなんとか子育てしながらやっていけると思った。 だけど、生まれたのは口からミルクを飲むことも息をすることもままならない重度の障害児だった。 医師や保健師からは、こういう状態の子供を産んで働いている母親はいないと言われた。 人工呼吸器をつけていたり、鼻に入れたチューブから栄養を取っている子はどこの保育園でも預かってもらえない。 みんな子供の介護をしながら、手当てをもらって暮らしている。それが当たり前だって。 手当てといっても給料と比べればわずかな額だ。 片働きになれば、今の家には住めなくな
経済産業省の「次官・若手プロジェクト」によるペーパーが話題になっていた。私自身、新卒時に同省で働いていたのだが、このペーパーの作成に私の(個人的に親しい)同期なども関わっているようだ。 不安な個人、立ちすくむ国家 〜モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか〜 平成29年5月 次官・若手プロジェクト | 産業構造審議会総会(第20回)‐配布資料 | 経済産業省 したがって、以下に述べていくことについては、このプロジェクトの参加メンバーに対する人格攻撃の意味合いをまったく持たず、このペーパーが提案する国家観及び社会像そのものに対して応答していくものである。あらかじめ述べておくが、私の意見の基調は「反論」のそれである。しかし繰り返しになるが、その目的は特定の誰かへの攻撃ではなく、政府が発表しかつ社会的に話題になっている資料について、そこでなされている議論の整理と、別の視点を提供することだけをこの文
仁藤:困窮状態にある10代の女の子を中心に支援活動をしています。中身としては大きく分けて4つあって、1つ目が夜間巡回と相談事業。夜の街を歩いて、ひとりでいる女の子とか、帰れずにいる少女たちと出会うような活動と、全国から寄せられる相談に対応します。 手法は様々で、直接会うこともあれば、LINEや電話を通してということもあります。やっぱり本人たちになじみのあるツールからの連絡は多いですね。去年1年間で90数人から相談があって、そのうちの3割ぐらいが地方の子でした。北は北海道から南は九州まで。週末に講演で全国を回っていますが、その機会を使ってその土地で相談者に会うようにしています。 一緒に食事することが支援に 仁藤:活動の2つ目が、食料面での支援です。これにはとても力を入れていて、一緒にご飯を作って食べたりするような場所や時間を持つんです。本当に貧困状態の子は、今日食べる物がないとか、誰かと食卓
2009年02月12日03:00 カテゴリ書評/画評/品評Taxpayer まさかここまでひどいとは - 書評 - 子どもの貧困 二児の父として、このことは知っているつもりだった。 子どもの貧困 阿部彩 関連entriesも少なくない。 site:http://blog.livedoor.jp/dankogai/ 子供 - Google 検索 404 Blog Not Found:貧乏な社会で子を産むな 404 Blog Not Found:書評 - 若者を食い物にし続ける社会 なのに、いかに知らなかったかを改めて思い知らされた。 かつて親だった人も、すでに親になった人も、これから親になる人も、必読。 難しい本ではないので、高校生以上の未成年も、読んでおくべき。 本書「子どもの貧困」は、日本の子どもの貧困がいかにひどいかを、情ではなく理で説いた渾身の一冊。 はじめに iv 「子どもの貧困」
今春も多くの子が認可保育園に入れず、待機児童となりました。問題が解消されない大きな要因として、月給が全産業平均より約10万円低く、保育士が集まらないことが挙げられています。そのおおもととして、国が決める「子ども1人あたりにかかる保育の費用」が実態に合っていないとの指摘があります。 「専門性がある仕事なのに給料が見合わない」。関東地方の私立の認可保育園で働く女性(54)は、保育士歴20年以上。昨年やっと月給が手取りで20万円を超えた。園は保育士を3年募ったが応募はゼロ。今年、若手が辞めた。 東京都内の私立認可園を3年前に辞めた女性保育士(25)は、朝6時半から夜8時まで働き、事務作業を持ち帰った。月給は手取りで約16万円。「あと10万円は増えないと続かない」。勤務は2年間が限界だった。 厚生労働省の2017年の調査では、保育士の平均賃金は月22万9900円。全産業平均とは10万3900円の開
前の記事 リビア:反政府運動と弾圧をGoogle Mapsでマッピング 幼児教育が人生に与える影響:研究結果 2011年2月23日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (0) フィードサイエンス・テクノロジー Jonah Lehrer 米軍基地付属の幼稚園で本を読み聞かせるオバマ大統領夫人。画像はWikimedia 政府の財務状況がますます乏しくなる中で、社会にとって有効な公共への投資は何かについての判断が重要になってきている。 シカゴ大学の経済学者でノーベル賞受賞者のJames Heckman(ジェームズ・ヘックマン)氏と、ペンシルベニア大学の経済学者Flavio Cunha氏が2010年7月に発表した論文は、そのような賢い公共投資の例を挙げている。幼稚園教育だ。 研究者たちは広範な調査結果を引用しているが、最も印象的なものは、幼児教育の長期的な影響を追跡した調査だ。例
オーストラリアのシドニーに「すべて無料」のスーパーができた。賞味期限切れ前でも処分されてしまう食品を、大手スーパーなどから譲り受けて提供する。まだ食べられるのに廃棄される「食品ロス」問題に対する意識を高めてもらい、生活に困っている人々の支援も狙う。 シドニー南部の「オズハーベストマーケット」。約200平方メートルの店内に果物や野菜、パンやコーンフレーク、ビスケットなどが並ぶ。値札はなく、レジもない。客は買い物かご一つまで品物を手にできる。 運営するのは、2004年以来、オーストラリア各地で支援が必要な人に計6500万食を提供してきた市民団体「オズハーベスト」。ロニ・カーン最高経営責任者が「これを見てください」と示したのは賞味期限まで4日あるヨーグルトだ。大手スーパーではもう売れず、引き取った。こんな食品ロスの問題について「理解を深めてほしい」と言う。客にはスタッフが個別に付いて、説明をしな
児童養護施設で起きた性的虐待事件を内部告発するために京都市児童相談所(児相)の相談記録を持ち出し、懲戒処分を受けた男性職員(49)が市に処分の取り消しを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は1日までに、市の上告を受理しない決定をした。市に処分の取り消しを命じた二審大阪高裁判決が確定した。決定は1月28日付。 一審京都地裁と二審の両判決によると、男性は児相に勤務していた2015年、左京区の児童養護施設に入所する少女が施設長から性的虐待を受けた事件で、母親からの相談が放置されているとして、少女に関する記録を閲覧したり、印刷して自宅に持ち帰ったりして、市の公益通報外部窓口に通報した。市は機密性の高い記録の閲覧や持ち出し行為が懲戒事由に当たるとして3日間の停職処分にした。 一、二審判決とも、記録の持ち出しについて公益通報や証拠保全、自己防衛などの目的を認定した上で、市の懲戒処分は「裁量権
「私は短歌が好きです。一生好きです」 セーラー服姿の女性歌人・鳥居は涙を浮かべてそう口にした。2017年6月29日、短歌界で最も歴史ある「第61回現代歌人協会賞」授賞式の壇上である。 会場内にいるのは、スーツやドレスや和装に身を包んだ、いわゆる“短歌界の立派な人たち”ばかり。その中で、一見すると場違いにも思えるような鳥居だが、違和感を覚える者はほとんどいない。鳥居の短歌界での功績や、歌人としての実力、そして成人してもセーラー服を着続けている理由を、多くの人が知っているからだ。 鳥居の半生は、よく“壮絶”という言葉で表される。しかし、それは決して真実ではない。ほかに適切な言葉がないために「壮絶」と用いられるだけで、実際はもっと、もっと、辛くて悲しい。いったいどのようなものだったのだろうか。 学校から帰ると、母が倒れていた 鳥居は舞台女優の母と、脚本家を目指す父の間に生まれた。しかし、鳥居が2
悲しむべき、痛ましい事件が起きました。自ら、病児保育や小規模保育を行う事業者として、そして国の審議会において制度立案に関わる立場として、再発を防ぐべく、今回の事件を解説します。 2歳と8ヶ月の子どもを育てる20代のシングルマザーが、ベビーシッターのマッチングサイト「シッターズネット」http://sittersnet.jp/を使い、男性シッターに泊まりがけの保育を3月14日に依頼したところ、お迎えのタイミングで連絡がつかなくなり警察に連絡。警察が3月17日、埼玉県富士見市のベビーシッターが保育室として使っているマンションの1室に入った所、2歳の子どもが亡くなっていて、8ヶ月の子どもは無事保護された、というもの。
周辺住民らの反対で難航している児童相談所などの複合施設「港区子ども家庭総合支援センター」(仮称)の整備について、東京都港区は14、15の両日、説明会を開いた。延べ300人余りが集まり、住民からは「なぜ南青山なのか?」など立地についての質問が集中し、紛糾した。 港区は、地域で子育てを支援するセンターの建設を計画。児童虐待などに対応する児相や、子育てや母子生活を支援する施設が入る予定だ。昨年11月、南青山5丁目の約3200平方メートルの用地を、国から約72億円で購入、来年度に工事を始め、2021年4月のオープンを目指している。 説明会では、子どもの虹情報研修センター(横浜市)の川松亮研究部長が講演。「家族だけでなく社会が子育てに責任を持ち、地域ぐるみで支えなくてはいけない」と児相の意義を述べた。区は、三田にある子ども家庭支援センターへの相談件数が増え、昨年度は千件を超えたと報告。児相のほか子育
2020年6月3日、栃木県宇都宮市の認可外保育施設で赤ちゃんが死亡した事件をめぐる裁判で、宇都宮地裁は宇都宮市の責任を認めた判決を出しました。その判決を不服として宇都宮市議会は即日控訴することを決定し、市が16日に控訴しました。 一体どのような事件だったのでしょうか。裁判でも、亡くなった赤ちゃんのみならず、預けられていた子どもたちに日常的な虐待が行われていたことが明らかになりました。その衝撃の保育内容について、改めてジャーナリストの猪熊弘子さんが振り返ります。 保育施設で意図的虐待が行われていた 2014年7月26日、栃木県宇都宮市内にあった認可外保育施設「託児室トイズ」(2014年12月1日に廃止)内で、宿泊保育中だった山口愛美利(やまぐちえみり)ちゃん(当時9ヵ月)が死亡してから、まもなく6年の歳月が経とうとしている。すでに刑事事件としての裁判は終了し、経営者だった木村久美子被告は、保
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/13(日) 19:39:24.70 ID:EiSzf5Xg0 気の向くままに。 2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/13(日) 19:39:42.15 ID:SDjXMsRL0 教師? >>2 スクールカウンセラーとして雇われてたんだが、 途中から「保護者担当」→「スクールソーシャルワーカー」に。 ハ_ハ ('(゚∀゚∩ 今は無職! ヽ 〈 ヽヽ_) 3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/13(日) 19:39:48.52 ID:wZ711LF80 過去形? >>3 うん、限界だったので辞めた。 103 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/07/13(日) 20:36:34.19 ID:+xfS9uwT0 >>1は
「自分で稼いで食べているわけでもない子供に下手に『権利』なんて覚えさせちゃ駄目よ! ろくな大人にならないわ」 日本会議政策委員の百地章・日本大学教授が監修した冊子「女子の集まる憲法おしゃべりカフェ」には、47歳の主婦が、こんなふうに叫ぶ場面がある。 大人の従者とみて導くか。独立した権利の主体とみるか――。二つの「こども」観の対立が各地で起こっている。 東京都日野市の元市議の渡辺眞(ただし)氏は2006年ごろ、日本会議の地方議員ネットワークで呼びかけ、自発的に「子供権利条例に反対する全国地方議員の会」を結成。地方議員50人以上が加わり、情報交換した。 渡辺氏が危機感をもったきっかけは、「子どもの権利」で著名な大学教授が、同市に講演に来たことだった。「子供にも当然権利があると思うが、子供権利条例がいう『ありのままの権利』や『意見を尊重される権利』などは、子供の未熟な欲望を拡大してしまう」と感じ
1: 名も無き被検体774号+@\(^o^)/ 2014/09/21(日) 15:09:59.10 ID:kSsJKO8B0.net 立ったら書く 引用元:http://hayabusa3.2ch.sc/test/read.cgi/news4viptasu/1411279799/ 続きを読む
現在、ある芸人の母親が生活保護を受けていた件が、マスメディアでもネットでも大きな話題になっている。問題となったのは、その芸人の母親が「不正受給」していたのではないかという疑惑が持ち上がったのだが、当事者の記者会見により、「不正受給」でないことは明らかになった。それでも、「生活保護の不正受給が多い」のだという一部政治家によるキャンペーンがはられ、生活保護費の減額や、扶養家族への(プライバシーの侵害につながることが懸念される)調査の厳格化が政策として提言されている。 今回の、一部政治家のキャンペーンでは、生活保護受給者の家族の扶養責任がやり玉に挙げられている。しかし、ツイッターなどで盛んに言われているように、原家族に暴力があるために、逃げる手段として生活保護が必要な人たちがいる。特に親からの虐待に苦しむ人にとって、家族から離れる手段として生活保護は大事なライフラインとなっている。もし一部政治家
私もどちらかというと相手の気持ちをうすうす分かっていながら過激な言葉を書いてしまうほうなので、一連の『明日、ママがいない』問題はきちんと考えるほどに「んー」と思ってしまいます。本件では2件ほど寄稿ご依頼があったんですが、多忙にかまけてお断りをしてしまいました。別にどっちか特定方向への配慮をしているわけではないですよ。 私自身は、いまでこそ三児の父というか惨事なんですが、長きに渡った童貞、独身時代も、結婚してからいまなお児童養護施設に対する寄付をさせていただき、また奨学金を求める学童への援助もささやかながらさせていただいております。なぜそれをいちいち書くかというと、自分でもそれが偽善であることは良く承知しているからで、それでもそういう資金で助かっている子供がいて、またそういう活動があるのだということを知った人が百円でも出してくれればと思う気持ちがあるからです。 で、当然のように児童養護施設の
こんな選挙は見たこともなかった総選挙の3日前、息子の学校の前でPTAが労働党のチラシを配っていた。「私たちの学校を守るために労働党に投票しましょう」「保守党は私たちの市の公立校の予算を1300万ポンド削減しようとしています」と書かれていた。息子のクラスメートの母親が、「労働党よ。お願いね」とチラシを渡してくれた。 その翌日、治療で国立病院に行くと、外の舗道で人々が労働党のチラシを配っていた。「私たちの病院を守るために労働党に投票しましょう」「これ以上の予算削減にNHSは耐えられません。緊急病棟の待ち時間は史上最長に達しています」と書かれていた。配偶者が入院したときに良くしてくれた看護師がチラシを配っていた。彼らはみなNHSのスタッフだと言っていた。 今年で英国に住んで21年目になるが、こんな選挙前の光景は見たこともない。 一般庶民が、(それも、これまではけっこうノンポリに見えた人々まで)そ
子どもの声も騒音だとして保育園などに苦情が寄せられるケースが相次ぐ中、騒音を条例で規制している東京都は、子どもの声を抑制するのは発育上、望ましくないとして規制の対象から外すことも含め条例を見直す方向で検討することになりました。 東京都は、住民の生活環境を守るため、条例でさまざまな騒音を規制していますが、子どもの声も騒音だという苦情が相次ぎ、中には、条例を根拠に保育園や公園の設置者に騒音の差し止めを求めるケースもあるということです。 一方、条例を運用している市区町村に尋ねたところ平成20年度以降、およそ7割の42の自治体で子どもの声がうるさいなどと幼稚園や保育園に苦情が寄せられていましたが、多くの自治体が子どもの声については規制はなじまないとして基準を緩和するか、規制の対象外にすべきと回答したということです。 さらに、保育の専門家からは「声を抑制するのは子どものストレスになり、発育上、望まし
大阪府大東市の福祉事務所(生活福祉課)が、5人暮らしの生活保護世帯で唯一働いていた18歳の長男が独立したことに対し、「世帯のための就労を続けるべきだった」と非難する指導指示書を出していたことがわかった。 世帯から相談を受けた弁護士は「居住移転の自由を侵害し、保護を受ける世帯の子どもをいつまでも家に縛りつけるものだ」と抗議。福祉事務所は、指導指示書を撤回した。 長男は今春、高校を卒業して就職。給料の大半が世帯の収入と認定され、その分、市が支給する保護費(保護基準額との差)が減っていたが、6月、別の住まいを借りて女性と暮らし始め、別世帯となった。 福祉事務所は「卒業後は世帯のために就労するよう指示してきた。長男が就労し、いずれ次男らも就労すれば世帯の自立につながるのに、自立から遠ざかる行為だ」と、厳しく指導する福祉事務所長名の文書(課長決裁)を出した。
保護者と先生の団体であるPTA(Parent-Teacher Association)。勝手に入会? 勝手に役員に? 10年近くPTAに関わる作家の川端氏と、憲法学者の木村氏がその問題点について語り合う、「父親たちの語るPTA」前編。(構成/山本菜々子) 木村 川端さんの「PTA再活用論」はこの分野の代表的な本です。お子さんがきっかけでPTAに関わられたとのことですが、いまおいくつなんでしょうか。 川端 中学一年生と高校一年生ですので、上の子どもが小学校に入学してから、かれこれ10年近くPTAと関わっていますね。木村さんの朝日新聞の記事を拝見しましたが、法学の立場からPTAについて書く人がやっとあらわれたと、心の中で大きな拍手を送りました。木村さんも子どもがきっかけで、PTAについて考えるようになったのですか。 木村 私の子どもは今、保育園に通っています。実は、PTAに興味をもったきっかけ
「出産したら会社を辞めなさい」 「泣く子には睡眠薬を飲ませろ」 子育て世代には時に、厳しい言葉も向けられる。 溝を埋めることはできるのか。(編集部・小林明子) 警備会社のステッカーが貼られた瀟洒な邸宅の壁面に、黄色の垂れ幕がかかっている。 <保育園建設 反対> <税金のムダ遣い!!> 東京都品川区の池田山は、JR五反田駅から歩いて5分ほどの高台にある高級住宅街だ。皇后美智子さまの生家・正田邸跡地にほど近い一角に認可保育園の建設計画が持ち上がったのは昨年夏。約300坪の土地に3階建ての園舎を着工し、2015年度に定員90人の園が開設される予定だ。 計画しているのは、全国に約20の保育園を運営している兵庫県の社会福祉法人「夢工房」。数カ所の候補地の中から、区と協議して決めた。黒石誠理事長は、初めて経験する反対運動に困惑する。 「ビル内の園が増えている中、ここは園庭が確保できる理想的な土地で、地
配偶者に無断で子どもを連れて別居・離婚をしようとすることを禁止しようとする親子断絶防止法が、国会に提出されるかもしれません。別居する親との面会交流を、子どもと暮らす親に責任づけています。また附則で共同親権や子どもの居場所の特定などまでが入っている一方、DV(家庭内暴力)に対しては「配慮する」という文言があるだけ。各方面から、不安の声があがっています。 世界的には共同親権や面会交流をめぐってDVの問題が噴出し、むしろこれを再考・制限する方向に動いているなかで、なぜ日本は逆行する動きをしているのでしょうか。オーストラリアをはじめとする外国の家族法に詳しい福岡大学法科大学院教授、小川富之先生にお伺いしました。 ーオーストラリアでは、親子断絶防止法に似た法改正があったと聞いています。まず紹介していただけますか? オーストラリアでは、直近で、2回の法改正がありました。まず最初は2006年の法改正。こ
◇子どもの貧困は、大人の貧困である。 たいていの場合、子どもだけがひとり貧困になるわけではない。一緒に暮らす大人が贅沢な生活をしているのに、子どもを困窮させているのであれば、それは貧困問題ではなくネグレクトである。子どもの貧困は、子どもの親たちが貧しいからこそ生じている経済的問題である。 第一線の貧困研究者たちは、ずっと「子どもの貧困」における「罪のない子どもが貧困におかれている」という台詞の裏側に見え隠れする「大人の貧困は自己責任(罪)である」という価値に対して危惧を表明し続けてきた(注1)。 (注1)松本伊智朗編(2017)『「子どもの貧困」を問いなおす:家族ジェンダーの視点から』法律文化社。編者の松本は、「子どもの貧困」が貧困問題一般から切り離され、「家族責任」や「学習支援」に矮小化されることに明確な反対を示している。 どんな個人も、貧困のままに放置されるほどの罪などない。子どもであ
「無償化になってから、いいことが1つもない」 「保育士には何も還元されず、ただただ少し高くなった物を買う。ほんと保育士やってられない」 ことし10月から始まった幼児教育と保育の無償化をめぐり、SNSでこんなことばが飛び交っています。 今、保育の現場に起きている異変。 “私、保育士辞めます”。ある保育士の心の叫びです。 (社会部記者 間野まりえ) スタートから1か月余りがたった幼児教育と保育の無償化。 幼稚園や保育施設で、いわゆる「便乗値上げ」が相次いでいることをニュースで伝えたところ、さまざまなご意見をいただきました。 中でも気になったのが保育士からの声。 「重労働をしても報われることはなく安月給で働かされています。先生の意欲を向上し(保育の)質を高めるためにも値上げはしかたないことかもしれません」 「保育士の待遇は悪化するばかりです。新たな事務仕事も増え、これからが不安です」 「質の向上
「園庭で遊んでいる園児の声がうるさい」として、神戸市の男性が近隣の保育園を相手取り、慰謝料100万円と防音設備の設置を求めた訴訟の上告審で、男性の敗訴が確定した。最高裁第三小法廷(木内道祥裁判長)が19日付の決定で、男性の上告を退けた。 一、二審判決によると、保育園(定員約120人)は2006年4月、神戸市東灘区の住宅街に開園。高さ約3メートルの防音壁が設けられたが、約10メートル離れた場所で暮らす男性は「園児の声や太鼓、スピーカーの音などの騒音で、平穏な生活が送れなくなった」と提訴した。 今年2月の一審・神戸地裁判決は、園周辺の騒音を測定した結果、園児が園庭で遊んでいる時間帯は国の環境基準を上回ったが、昼間の平均では下回ったとして、「耐えられる限度を超えた騒音とは認められない」と結論づけた。 7月の二審・大阪高裁判決は、園児が遊ぶ声は「一般に不規則かつ大幅に変動し、衝撃性が高いうえに高音
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