ヘッダー画像は pixabay から使用させて頂きました。 はじめに:生命とデジタルデータ昨年の暮れに翻訳した mRNA ワクチンの技術的な解説記事 は非常に大きな反響があった。特にIT関係の人たちからは、生命が思った以上にコンピュータに近いくて驚いた、という声が寄せられた。 ところで、mRNA ワクチンは従来の不活化ワクチンと異なり、ウイルスの実物を使用せず、ゲノムデータのみから製造が可能という特徴がある。 つまり、感染力の強い変異株が蔓延する前に、存在しないウイルスへのワクチンを先回りで用意することも理論的は可能だ(治験が困難だが)。また、よりSF的な話としては、データ送信によってワクチンを他の惑星に光速で輸送することもできる。 もし近い将来(イーロン・マスクが主張するように)人類が火星に住むようになり、地球で新型ウイルスが流行したとしよう。地球と火星の間には定期船(片道数ヶ月)が往来