日本経済新聞電子版に連載したビジネスノンフィクションをドラマ化した「ネット興亡記」。ネットバブル崩壊、固定観念や規制の壁、組織の解体・消滅やスタートアップならではの成長痛――。登場した経営者ら本人の言葉には、逆境をはね返すための示唆も少なくない。多くの挫折や困難に直面しながらそれを乗り越え、時代を切り開くビジネスやサービスを生んできた彼らの軌跡にデジタル時代のサバイバル術を学ぶ。 <<(3)ネットの扉を開いた男 I I J 鈴木氏の「貫く力」 巣ごもり需要で好調なフリマアプリを運営する「メルカリ」。第3話はメルカリの山田進太郎社長が自分の持つ可能性に丁寧に向き合いながら、世界で勝負するビジョンを描くまでのストーリーを描いている。「得意としていたものがなく悶々(もんもん)としていた」という学生時代をすごし、起業家の道も一度はあきらめた。自分にはない他人の良さを最大限に生かす。劣等感、コンプレ