乗用車同士の衝突事故が起きた県道交差点。運転手だった女性は事故当時、けがはないとされたが翌日に亡くなった=福岡県大野城市で2024年4月17日午後2時2分、栗栖由喜撮影 「けがはない」。交通事故の現場でそう判断された女性が翌日、息を引き取った--。福岡県で4月、そんな奇妙な経過をたどる事故が起きた。女性にけがは見当たらず、事故後も普通に会話ができる状態で警察の実況見分にも立ち会っていたが、帰宅後に急死した。一体、何が起きたのか。 「交通事故を起こした女性は、すぐに車から降り、相手の車の助手席側のドアを開けて『大丈夫ですか』と声を掛けていた」。現場に居合わせた福岡県大野城市の男性(51)は当時の状況をそう証言する。 4月12日午後5時45分ごろ、大野城市の県道交差点で起きた乗用車同士の衝突事故。直進中の30代の男性会社員が運転する車に、対向車線から右折してきた40代の無職女性運転の車が衝突し