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優生学の検索結果1 - 40 件 / 42件

  • たった1つの自分が経験した例から他の人にも適用できると思い込んで主語が巨大化し一般化してしまう「典型的な心の誤謬」

    自分が経験したことは他の誰もが経験していて、自分が理解できることは他の人も理解できると考えてしまう人は少なからず存在します。こうした人間の認知のゆがみについて、認知バイアスや心理学に焦点を当てたフォーラムサイト・LessWrongにコラムが投稿されました。 Generalizing From One Example — LessWrong https://www.lesswrong.com/posts/baTWMegR42PAsH9qJ/generalizing-from-one-example 1800年代後半、「想像力」という言葉の定義についての議論がありました。人は頭の中で実際に鮮明に見えるイメージを作り出せるのか、それとも単に比喩として「頭の中で見た」と言うのか、こうした点について盛んに意見のぶつかり合いが起こっていました。 もちろん人間には心象風景というものがあり、頭の中でイメー

      たった1つの自分が経験した例から他の人にも適用できると思い込んで主語が巨大化し一般化してしまう「典型的な心の誤謬」
    • アンチ優生学の立場で、遺伝がもたらす人生への影響を「平等」の観点から考え直す──『遺伝と平等―人生の成り行きは変えられる―』 - 基本読書

      遺伝と平等―人生の成り行きは変えられる― 作者:キャスリン・ペイジ・ハーデン新潮社Amazon近年、遺伝子研究が進展してきたことで身長や顔といった見た目の要素だけでなく、「学歴」のような生涯収入やそれに伴う生活の質に直結する部分も遺伝子の影響を受けることがわかってきた。しかしそうしたデータは気軽に世に出すと、何度否定されても議論が絶えることのない優生学や、何をもってして社会は「平等」や「公平」といえる状態になるかといった、簡単には答えのでない議論を呼び込むことになる。 しかし、実際に遺伝子によって学習能力や最終学歴に差が出るのであれば、議論が難しいからとか、遺伝による差が明らかになると優生学に結びつく可能性があるからと危惧し「遺伝的な差異をなかった/見なかった」ことにするのは間違っているのではないか。それ──遺伝的な差異による富の格差──がある前提で、平等についての議論を進める必要があるの

        アンチ優生学の立場で、遺伝がもたらす人生への影響を「平等」の観点から考え直す──『遺伝と平等―人生の成り行きは変えられる―』 - 基本読書
      • 書評 「ダーウィンの呪い」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

        ダーウィンの呪い (講談社現代新書) 作者:千葉聡講談社Amazon 本書は千葉聡による「ダーウィンの自然淘汰理論」(特にそれが社会にどのような含意を持つかについての誤解や誤用)が人間社会に与えた負の側面(本書では「呪い」と呼ばれている)を描く一冊.当然ながら優生学が中心の話題になるが,それにとどまらず様々な問題を扱い,歴史的な掘り下げがある重厚な一冊になっている. 冒頭ではマスメディアがしばしばまき散らす「企業や大学はダーウィンが言うように競争原理の中でもまれるべきであり,変化に対応できないものは淘汰されるべきだ」という言説を,まさに「呪い」であると憂いている.そしてそれが「呪い」であるのは,「進歩せよ,闘いに勝て,そしてそれは自然から導かれた当然の規範である」というメッセージがあるからだと喝破している(それぞれ,「進化の呪い」「闘争の呪い」「ダーウィンの呪い」と名付けられている). 第

          書評 「ダーウィンの呪い」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
        • 理系アカデミアの権威は客観的正誤に立脚しているので「理系に文系の学問をやれ」と説教しても文系アカデミアに茶番を感じてしまう

          ymymmgmg @ymymgmg223 客観的正誤に基づかない権威があるとすると、権威が事実に優先する訳で、理系でこれをやってしまうとインフラや公衆衛生、医療辺りを安全に設計できないので人がバンバン死ぬもんね。 twitter.com/LicjarXeymello… 2023-06-22 09:05:06 まとがわ @ngsw183 理系学問のネックは”価値観”なんですよね。自然は価値観を提供しません。例えば、進化論と遺伝学を学んでも、人権思想は出て来ない。優生学が出てくる。理系学問だけだと、判断が危うくなるのですよね。判断は、価値観に基づいて行うわけですから。だから、工学では技術者倫理があるのですよね。 twitter.com/LicjarXeymello… 2023-06-23 07:14:18 興戸貝多郎 @CodeKaitaroh 理系アカデは「誰がやっても同じ再現性/法則性があ

            理系アカデミアの権威は客観的正誤に立脚しているので「理系に文系の学問をやれ」と説教しても文系アカデミアに茶番を感じてしまう
          • 【FUCK②③】生活支援員が観た映画「月」評~後編~|東京ニトロ

            ※【前編】はこちら ※クソ長くなります FUCK①振り返りと補足~ほんとうの支援の現実を教えてやるよ~物語は新人支援員・堂島洋子(宮沢りえ)の視点で進む。かつて有名小説家だった洋子には3歳で亡くなった息子がおり、息子にも障害があったことがほのめかされる。夫(オダギリジョー)は売れないアニメーション作家で、ふたりとも息子の死を克服できないでいる。洋子は森の奥にある障害者施設で働きはじめるが、そこで障害者支援の「現実」を知りショックを受ける。特に「きーちゃん」と呼ばれる寝たきりの入所者は意思疎通が困難で、洋子は「人間とは」という問に苦しむことになる。そこで出会った男性職員の「さとくん」(磯村勇斗)は、最初は入所者に親身に接していたが、同僚のハラスメントや虐待行為、上司の無理解から追い詰められ、やがて優生思想を口にするようになる。そんななか、洋子は妊娠が発覚。高齢出産に伴うリスク回避のため出生前

              【FUCK②③】生活支援員が観た映画「月」評~後編~|東京ニトロ
            • 書評 「進化が同性愛を用意した」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

              進化が同性愛を用意した: ジェンダーの生物学 作者:坂口 菊恵創元社Amazon 本書は進化心理学者坂口菊恵による同性愛を扱った一冊.坂口は進化心理学的に性淘汰産物としてのヒトの行動性差,個人差について探究し,その後その至近要因にも踏み込んで内分泌行動の研究も行ってきた研究者だ.単著としてはナンパや痴漢のされやすさの個人差に関する「ナンパを科学する」に続く2冊目ということになる. 本書は同性愛を科学的に考察するものだが,まず同性愛行動そのものが複雑で多層的な側面を持つこと,またラディカルなフェミニズムや社会正義運動の吹き荒れる昨今,同性愛はなかなか社会的に微妙なテーマとなっていること,さらに(環境要因として)同性愛の社会史や文化史まで視野に入れていることから,かなり複雑で込み入った構成となっている. Part 1 同性愛でいっぱいの地球 第1章では動物界に同性愛行動がありふれていることが強

                書評 「進化が同性愛を用意した」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
              • ジョセフ・ヒース「哲学者がキャンセルカルチャーを懸念すべき理由」(2024年1月25日)

                この数年、哲学の同業者たちが、オンライン上での流行りに飛びついて、様々な事柄について自身の考えを述べた学者を罰したり、脅そうとしているのを見て、私は驚き、失望してきた。少し上から目線に聞こえるかもしれないが、哲学者がこうした行動をとっているのに驚いていることを認めざるを得ない。ソクラテスの裁判と死を描いたプラトンの対話篇を最初に読んだとき、私は自然と、アテネの市民裁判官たちではなく、ソクラテスの側に感情移入した。哲学研究者のほとんども同じように感じるか、似たような原体験を持っているものだと思い込んでいた。だから、同業者の多くが、自身の考えを語ったことで糾弾されている哲学者(当初は男性が多かったが、最近は女性もいる)の側ではなく、市民裁判官の方をこぞって真似ようとしているのを見て驚いたのだ。 こうした行動の多くは、所属機関からの解雇を要求するのではなく、その人の1日を台無しにしたいだけなら、

                • Very Short Introductionの邦訳まとめ - 清く正しく小賢しく

                  オックスフォード大学出版会のVery Short Introductionという有名な入門書シリーズがある。短くて内容も平易なので、まずはこの1冊という感じで推薦されることも多いシリーズだ。 さて、このシリーズは当然ながら邦訳もたくさん出ているのだが、複数の出版社がそれぞれの形で刊行しているため、どれがVery Short Introductionの邦訳なのか分からないという問題がある。 ありがたいことにオックスフォード大学出版会が以下のページに邦訳の一覧をエクセルのファイルで貼ってくれているが、ちょっと見にくい。*1*2 Very Short Introductions - Oxford University Press www.oupjapan.co.jp ということで、このページではVery Short Introductionの邦訳を一覧の形でまとめてみた。無秩序に並べていくのもな

                    Very Short Introductionの邦訳まとめ - 清く正しく小賢しく
                  • はるか未来の人々の生活を向上させるため、いま何をすべきかをあらためて考える──『見えない未来を変える「いま」――〈長期主義〉倫理学のフレームワーク』 - 基本読書

                    見えない未来を変える「いま」――〈長期主義〉倫理学のフレームワーク 作者:ウィリアム・マッカスキルみすず書房Amazonこの『見えない未来を変える「いま」』は、現在シリコンバレー界隈などで人気の高い「長期主義(Longtermism)」という思想について書かれた一冊だ。著者はオックスフォード大学哲学准教授にして『〈効果的な利他主義〉宣言!』などで知られるウィリアム・マッカスキルで、主に倫理・道徳哲学の観点から長期主義について、またこの主義に基づくなら、われわれ個人と現代文明は、はるかな未来に向かって何をすべきなのか(あるいは、何をしないべきなのか)を考察していくことになる。 長期主義には現在批判も出ているが、個人的にはおもしろい観点だと思った。長期主義的観点に立つからこそ出てくる問いかけもあり、そこには独創性がある。 長期主義とは何なのか? 長期主義が何なのかといえば、次のような意味になる

                      はるか未来の人々の生活を向上させるため、いま何をすべきかをあらためて考える──『見えない未来を変える「いま」――〈長期主義〉倫理学のフレームワーク』 - 基本読書
                    • 市川沙央⇄荒井裕樹 往復書簡「世界にとっての異物になってやりたい」|文學界

                      「ハンチバック」で鮮烈なデビューを飾った市川氏と、同氏が執筆にあたり大きな影響を受けたと語る『凜として灯る』の著者・荒井氏による、社会の「健常者優位主義マチズモ」をめぐる対話。 プロフィール荒井裕樹 あらい・ゆうき●1980年生まれ。二松学舎大学文学部准教授。専門は障害者文化論、日本近現代文学。著書に『差別されてる自覚はあるか――横田弘と青い芝の会「行動綱領」』『障害者差別を問いなおす』『まとまらない言葉を生きる』『凜として灯る』等。 市川沙央 いちかわ・さおう●1979年生まれ。早稲田大学人間科学部eスクール人間環境科学科卒業。筋疾患先天性ミオパチーによる症候性側彎症および人工呼吸器使用・電動車椅子当事者。今年、「ハンチバック」で文學界新人賞受賞。 市川沙央→荒井裕樹荒井裕樹さま この度は、往復書簡の申し込みにお応えくださったこと、心から感謝いたします。市川沙央と申します。『ハンチバック

                        市川沙央⇄荒井裕樹 往復書簡「世界にとっての異物になってやりたい」|文學界
                      • ナチス政権下での医学的残虐行為、医師らが「中心的役割」

                        アウシュビッツに新設されたナチス・ドイツ親衛隊(SS)の病院の式典に出席したSS隊員とドイツ人看護師。米ホロコースト記念博物館提供(1944年9月1日撮影)。(c)Holocaust Memorial Museum / AFP 【11月9日 AFP】ナチス・ドイツ(Nazis)による犯罪行為において、医師や医学者が「中心的役割」を担っていたとする論文が9日、公開された。論文は医学の歴史を再考する研究プロジェクトの一環で、医療従事者の関与の度合いについて「長年の誤った認識」を解く狙いがある。 英医学誌ランセット(The Lancet)に掲載された論文は73ページに及び、これまで最も包括的な内容になっているという。 これによると、ナチス政権下での医学的残虐行為は「少数の過激な医師」や「強制された」医師によるものだけではなかった。 ドイツでは1945年までに、非ユダヤ人医師の50~65%がナチス

                          ナチス政権下での医学的残虐行為、医師らが「中心的役割」
                        • 【読書感想】魔女狩りのヨーロッパ史 ☆☆☆☆ - 琥珀色の戯言

                          魔女狩りのヨーロッパ史 (岩波新書 新赤版 2011) 作者:池上 俊一岩波書店Amazon Kindle版もあります。 魔女狩りのヨーロッパ史 (岩波新書) 作者:池上 俊一岩波書店Amazon 一五~一八世紀、ヨーロッパ文明がまばゆい光を放ち始めたまさにそのとき、「魔女狩り」という底知れぬ闇が口を開いたのはなぜか。その起源・広がり・終焉、迫害の実態、魔女イメージを創り上げた人たち、女性への差別――進展著しい研究をふまえ、ヨーロッパの歴史を映し出す「鏡」としての魔女と魔女狩りを総合的に描く。 僕が生きてきた、1970年代から現在(2024年)までの日本では、「魔女」という存在に、そんなにネガティブなイメージはないのです。「男を狂わせる魔性の女」とかアニメの「魔法少女」とか、テレビゲームやライトノベルの世界でも「魔女(魔法使い)もの」は定番ですし。 もちろん、中世のヨーロッパでは、現代から

                            【読書感想】魔女狩りのヨーロッパ史 ☆☆☆☆ - 琥珀色の戯言
                          • スパマーを憐れむ歌 | p2ptk[.]org

                            以下の文章は、コリイ・ドクトロウの「Sympathy for the spammer」という記事を翻訳したものである。 Pluralistic どんな詐欺でも、どんなペテンでも、どんなイカサマでも、大勝ちするのは詐欺師をそそのかす連中であって、詐欺師自身ではない。路上で麻薬を売る子供たちは最低賃金以下で働くが、その供給元のラボを所有するご立派なボスは大金を稼ぎだす。スーパーボウルの広告からクソコイン(shitcoin)を買う絶望した「個人投資家」は身ぐるみを剥がされるが、コインを発行するMBAのヤツらは(暗号通貨ではなく、現金で)数百万ドルを荒稼ぎする。 昔からそうだった。カリフォルニアのゴールドラッシュはペテンに過ぎず、西部に向かったほぼすべての人が破産した。よく知られているように、ゴールドラッシュで荒稼ぎしたのは、騙されやすく、絶望した人々に「つるはしとシャベル」を売る人たちだった。リ

                              スパマーを憐れむ歌 | p2ptk[.]org
                            • 『Humankind 希望の歴史』著者インタビュー - HONZ

                              2021年に発売され、人類の希望をあらためて世に問うた『Humankind』。オランダの若き知性が著した一冊は、その後話題を呼び、この度4万部の部数を突破をしたという。著者のルトガーブレグマン氏に、HONZ仲野徹が迫る!(HONZ編集部) 仲野 「ほとんどの人間は基本的に本質的にかなり善良だ」——ブレグマンさんは『Humankind 希望の歴史』で、こう主張されてますよね。私なんか疑い深いので、ついホンマかいなと思ってしまいます。ですから今日はそういうスタンスで、忖度なしにズバズバお伺いします。 ブレグマン はい、覚悟してます(笑)。何でも聞いてください。 仲野 人間が邪悪な存在であるという説の根拠となってきた、心理学における有名な実験の数々——人間は与えられた役割や権威者の指示によって、いくらでも残酷になれるという「スタンフォード監獄実験」や「ミルグラムの電気ショック実験(アイヒマン実験

                                『Humankind 希望の歴史』著者インタビュー - HONZ
                              • TESCREALふたたび:AGIが約束するユートピアはSF脳のディストピアなのか?

                                TESCREALふたたび:AGIが約束するユートピアはSF脳のディストピアなのか? 2024.05.08 Updated by yomoyomo on May 8, 2024, 13:03 pm JST 主にインターネット研究を対象とするオンライン論文誌First Mondayの2024年4月号は、「AIのイデオロギーと権力の強化」と題された特別号でした。気になる論文はいくつがありますが、もっとも目を惹いたのは、ティムニット・ゲブルとエミール・P・トーレスによる「TESCREALバンドル:汎用人工知能にみる優生学とユートピアの約束」でした。 この連載でも、AI研究者のティムニット・ゲブルについては「先鋭化する大富豪の白人男性たち、警告する女性たち」、そして彼女と哲学者のエミール・P・トレスが提唱した造語「TESCREAL」については「テクノ楽観主義者からラッダイトまで」で取り上げており、そ

                                  TESCREALふたたび:AGIが約束するユートピアはSF脳のディストピアなのか?
                                • 選別されていた命・・優生保護法 - 人事からみた採用とキャリアアップの実情

                                  社会は人を格付けする 中学生の時「天は人の上に人をつくらず人の下に人をつくらず」と教えていた先生が「日本は人口がどんどん増え続けて困っている!勉強できない奴や社会のルールに従えない奴から消される時代になるぞ!」と言われたのを覚えています 令和から昭和をみると本当に「不適切にもほどがある!」時代です 「教師がそんな発言をするなんて大問題だ!」とはならず「そうなったら俺大丈夫かな?」となるのが昭和の時代 令和から見ると昭和はまだまだ社会は未熟です 校内暴力のピークの時代でしたので「規則に従えない奴は社会に出てもろくな社会人にならない」という教師も多かったと思います 中学と言えば今まで平等に扱われてきたのに、これから進む高校によってランク付けされる、平等社会と格付け社会の境目の時です 『平等と格付けの矛盾』に悩む時期でもあります 四半世紀前まであった優生保護法 先日、旧優生保護法のもとで障害など

                                    選別されていた命・・優生保護法 - 人事からみた採用とキャリアアップの実情
                                  • 読書メモ:『14歳から考えたい レイシズム』&『14歳から考えたい セクシュアリティ』&『14歳から考えたい 優生学』 - 道徳的動物日記

                                    『福祉国家』、『ポピュリズム』、『移民』、『法哲学』、『マルクス』などに続いてVery Short Introduction シリーズの邦訳書を紹介するシリーズ。 今回はすばる舎から出ている『14歳から考えたい』シリーズのうち3冊を一気に流し読みしたので、ごく短い感想だけ残しておく。なおいずれも「14歳」向けではないし、「14歳」向けにしようとする努力が裏目に出ているように思えるのだが、これに関しては『14歳から考えたい 貧困』の感想を書いたときに十分に愚痴ったので割愛。 テーマがテーマだということもあり、基本的にどの本もサヨクというか左派的な観点から書かれていて、他のVery Short Introduction シリーズに比べても中立性や客観性には欠ける。とはいえたとえば『レイシズム』というテーマを中立的に扱うことは可能ではあろうがそのような行為自体が他の左派からの批判を受けるリスキー

                                      読書メモ:『14歳から考えたい レイシズム』&『14歳から考えたい セクシュアリティ』&『14歳から考えたい 優生学』 - 道徳的動物日記
                                    • お母さんは忙しくなるばかり〈新装版〉 | 法政大学出版局

                                      オカアサンハイソガシクナルバカリ カジロウドウトテクノロジーノシャカイシ 978-4-588-36421-1 9784588364211 4-588-36421-9 4588364219 0022 お母さんは忙しくなるばかり〈新装版〉 家事労働とテクノロジーの社会史 ルース・シュウォーツ・コーワン 高橋雄造 コーワン,R.S. タカハシユウゾウ ニューヨーク州立大学教授を経て,現在,ペンシルベニア大学教授.専門は科学技術の社会史.1992-94年には米国技術史学会(Society for the History of Technology/SHOT)の会長を務めた.本書のほか,Our Parents’ Lives: The Americanization of Eastern European Jews(『東欧からのユダヤ系移民の生活と米国民化』Basic Books, 1989. 夫君N

                                        お母さんは忙しくなるばかり〈新装版〉 | 法政大学出版局
                                      • 優生学に陥らないようにしながら、遺伝がもたらす人生への影響を「平等」の観点から考え直す──『遺伝と平等―人生の成り行きは変えられる―』 - HONZ

                                        優生学に陥らないようにしながら、遺伝がもたらす人生への影響を「平等」の観点から考え直す──『遺伝と平等―人生の成り行きは変えられる―』 近年、遺伝子研究が進展してきたことで身長や顔といった見た目の要素だけでなく、「学歴」のような生涯収入やそれに伴う生活の質に直結する部分も遺伝子の影響を受けることがわかってきた。しかしそうしたデータは気軽に世に出すと、何度否定されても議論が絶えることのない優生学や、何をもってして社会は「平等」や「公平」といえる状態になるかといった、簡単には答えのでない議論を呼び込むことになる。 しかし、実際に遺伝子によって学習能力や最終学歴に差が出るのであれば、議論が難しいからとか、遺伝による差を大っぴらにすると優生学に結びつく可能性があるからと危惧し「遺伝的な差異をなかった/見なかった」ことにするのは間違っているのではないか。それ──遺伝的な差異による富の格差──がある前

                                          優生学に陥らないようにしながら、遺伝がもたらす人生への影響を「平等」の観点から考え直す──『遺伝と平等―人生の成り行きは変えられる―』 - HONZ
                                        • 「殺すべき者がいれば殺すのも致し方がありません」“相模原19人殺害の植松聖死刑囚”が陥った「優生思想」が決して他人事ではない理由 | 文春オンライン

                                          社会に役に立つかどうかだけで判断する数値化・競争主義の行き着く先はどこなのか? ここでは、優れた子孫を残すことで社会集団を強化しようとする「優生思想」について解説。大阪大学人間科学研究科教授の村上靖彦氏の新刊『客観性の落とし穴』より一部抜粋してお届けする。(全2回の2回目/前編を読む) ◆◆◆ 数値化・競争主義は、人間を社会にとって役に立つかどうかで序列化する。その序列化は集団内の差別を生む。その最終的な帰結が優生思想と呼ばれるものである。優生思想とは、優れた子孫を残すことで社会集団を強化しようとする思想だ。裏返すと「劣った」とされる人が差別され、子どもが産めないように手術され、場合によっては殺されることをもよしとする思想である。 北海道江差町の社会福祉法人「あすなろ福祉会」(樋口英俊理事長)が運営するグループホームで、知的障害があるカップルらが結婚や同居を希望する場合、男性はパイプカット

                                            「殺すべき者がいれば殺すのも致し方がありません」“相模原19人殺害の植松聖死刑囚”が陥った「優生思想」が決して他人事ではない理由 | 文春オンライン
                                          • 世界価値観調査から日本と世界が見えてくる – 橘玲 公式BLOG

                                            ダイヤモンド社と共同で行なっていた「海外投資の歩き方」のサイトが終了し、過去記事が読めなくなったので、閲覧数の多いものや、時世に適ったものを随時、このブログで再掲載していくことにします。 今回は2021年3月25日公開の「1970年代から始まった生存重視から自己表現重視への価値観の「進化」。 日本人が「国のために戦いたい」と思わず、幸福にもなれない理由」です(一部改変)。 世界価値観マップ(2023)https://www.worldvaluessurvey.org/WVSContents.jsp ****************************************************************************************** ミシガン大学社会調査研究所教授で政治学者のロナルド・イングルハートは、世界のひとびとの価値観を比較する「世界価値観

                                            • 優生保護法について|公益社団法人 日本精神神経学会

                                              優生保護法に関する声明 2024年2月1日 公益社団法人 日本精神神経学会 理事長 三村 將 1948年に成立した優生保護法は、「優生上の見地から不良な子孫の出生を防止する」ことを目的とし、当時の優生学・遺伝学の知識の中で遺伝性とされた精神障害・知的障害・神経疾患・身体障害を有する人を、優生手術(強制不妊手術)の対象とし、48年間存続しました。しかし日本精神神経学会(以下、本学会)は、これまで優生法制に対して、政府に送付した「優生保護法に関する意見」(1992年)を除き、公式に意見を表明したことがありませんでした。このたび本学会は、法委員会において、優生保護法下における精神科医療及び精神科医の果たした役割を明らかにし、本学会の将来への示唆を得ることを目的として、数年にわたる調査を行いましたので、ここに報告します。 詳細な調査結果は報告書にありますが、自治体によって違いがあるものの、優生保護

                                              • 倫理学講話

                                                私のテーマについてお話しする前に、二、三の導入を述べさせてください。私の思想を皆さんに伝えることに、私は大きな困難を感じていますが、それを前もって皆さんに述べておくことで、いくらか困難を軽減できると思うからです。困難の第一は、言うまでもないことですが、英語は私の母国語ではありません。従って、難しいテーマについて語るときに望まれる正確さと微妙なニュアンスが、私の表現には欠ける場合が多いのです。私としては、私が英語の文法について犯す多くの間違いにめげず、私が意味するところを努めて理解するよう、皆さんにお願いするほかありません。そうしていただければ、私もやりやすくなると思います。第二の困難は、おそらく多くの方が、幾分間違った期待を抱いてこの講話に参加されていることです。この点に関する皆さんの思い違いを訂正するために、私がテーマを選んだ理由を少し話しましょう。本協会の前任の主事の方から、光栄にも講

                                                • [書評] 遺伝と平等 (キャスリン・ベイジ・ハーデン著、青木薫訳): 極東ブログ

                                                  「この本のテーマ、つまり、遺伝と平等、にご関心があるでしょ?」と問われた。そのとおりである。貪るように読んだ。本書は、科学啓蒙書の翻訳に定評ある青木薫さんの正確で読みやすい訳文であるのだが、内容自体はやや難しく、率直なところ、どちらかというと読みづらかった。でも、これはなるほど、今読まなければならない本なのだ、ということはわかった。 本書の基本的な主張は、2つあるだろう。ごく割り切って言うなら、1つは、平等社会を求めるリベラル派は遺伝子学の知見を優生学として嫌いその達成を認めない傾向があるが、それは誤りであり、平等社会を求めるなら、「遺伝子くじ」ともいえる生まれつきの運不運の存在を認め、その上でこれに科学的な遺伝子学の知見によって向き合わなけれならないということ。2つめは、遺伝子学として語られる内容が単純化されると、実質的には優生学のような謬見に陥りやすいということだ。 このため、本書では

                                                  • ザクセンハウゼン強制収容所から考える、自国の加害性との向き合い方 - Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル)Dialogue for People

                                                    2017年9月――ポーランド南部、オフィシエンチムに位置する「アウシュビッツ=ビルケナウ博物館」を訪れた。ナチ・ドイツによって行われたホロコーストの記憶の染み付いた敷地は、世界各国から訪れる多様な訪問客の姿と奇妙なコントラストを描いていた。 同地でガイドとして働く中谷剛さんは、「ここにはヒットラーの写真など、1枚も展示されていませんよね?」と、訪問者に語りかける。こうした歴史の惨禍を特定の個人の責任と矮小化してしまっては、社会の空気の中に、そして個々人の中に潜在的に眠る「差別・偏見の意識」や「優生学的思想」といった“危うさ”を見つめ直すことはできない。 加害の歴史と向き合うこと――それは国や民族、社会などという大きな枠組みに一体感を感じれば感じるほど、自身に刃を向けるような苦しさを伴うものかもしれない。けれど、そこから逃げて自己弁護をし続けているだけでは、同じ轍の上に続く悲劇への暴走を止め

                                                      ザクセンハウゼン強制収容所から考える、自国の加害性との向き合い方 - Dialogue for People(ダイアローグフォーピープル)Dialogue for People
                                                    • 学習障害の人の雇用率は100年前の1/10。英ケンブリッジ大 - 発達障害ニュースのたーとるうぃず

                                                      イギリスでは、学習障害を持つ人たちの雇用率が100年前と比べて5~10倍も低下しています。 1910年代から1950年代の労働の歴史は、今日の低い雇用率についてのみならず支援についても参考にできるはずです。 歴史学者のルーシー・デラップ教授による新しい研究によれば、20世紀の優生学運動などが、イギリスの職場における包括性を失わせ、現在の恥ずべき低い雇用率をもたらしたと指摘しています。 当時「欠陥のある」「遅い」「奇妙」などとレッテルを貼られた人たちが、労働需要が高まっていた時期だけでなく、第一次世界大戦中やその後も、一部の地域ではそうした人たちの最大70パーセントが有給の仕事に就いていたことをデラップ教授は発見しました。 経済不況時には減少したものの、それでも30パーセントの人が仕事をしていました。 にもかかわらず、現在のイギリスでは、学習障害を持つ成人のうち雇用されているのは5パーセント

                                                        学習障害の人の雇用率は100年前の1/10。英ケンブリッジ大 - 発達障害ニュースのたーとるうぃず
                                                      • ナチスの諸悪の根源は『悪の凡庸さ』なのか?問題を、東浩紀の思想(訂正可能性の哲学)から考える。|倉本圭造

                                                        年末年始に、普段時間なくてなかなか読めないタイプの本を読もうと思って、色々と人文社会学系というか、いわゆる『文系の学問』の本を何冊か読んでました。 そしたら、ある種の文系の学問世界における「今のトレンド」が色々と感じられてかなり有意義だったんで、今回はその話をします。 テーマは、時々「対立関係」として捉えられることが多い、 『文系の学問』vs『現実社会のリアリティ』 …みたいな問題について、今後どういう方向に進めば有意義なのか?という感じかな。(色々分野がある中でかなり雑に”文系の学問”ていう言葉を使っていますが、とりあえず今回はざっくりした議論として受け止めてくれればと思います) 扱いたいのは大きく2つのテーマがあって、ひとつは、歴史学者・社会学者の田野大輔氏が「ナチスは良いこともした」という言説について徹底的に批判する活動を最近されているんですね(この本とかですね→「検証 ナチスは良い

                                                          ナチスの諸悪の根源は『悪の凡庸さ』なのか?問題を、東浩紀の思想(訂正可能性の哲学)から考える。|倉本圭造
                                                        • ススキノ首切断犯人の異常性が続々と明らかになっている。が、キチガイに..

                                                          ススキノ首切断犯人の異常性が続々と明らかになっている。が、キチガイに興味はない。 しかし周辺事情には何かと興味を惹かれる。 事件発覚当初、被害者は性的マイノリティを偽装した札付きのレイパーであり殺害動機は父と娘の哀しき復讐であるというアングルがまことしやかに語られていた。 そのように喧伝したものが自ら非を認めるとか被害者の名誉回復に動くことは無いだろう。何しろ「死者に人権はない」のだから。 しかしそんなことでいいはずはない。 ※現在に至るも「無理やり中出ししたから〜」とか知ったらしく語ってる奴がいるがこの犯人の言うことは信頼に足らないし垂れ流しに流布すべきでない 何よりどうかしてるのは精神科医である親父の隷属ぶりである。なんでまた? 精神科医であることが娘の仕上がりにどのように悪く働いたのか。就中、ゴリゴリの左翼精神科医であったことが。 「左翼はクソだから娘がそんなことになるんだ」という話

                                                            ススキノ首切断犯人の異常性が続々と明らかになっている。が、キチガイに..
                                                          • ある二つの文章が「本質的には同じ内容」とはどういう意味か ~婚活極意増田より~ - 已己巳己ブレイクダウン

                                                            [概要] ある二つの文章について「同じことを言っている」と受け取る人と「違うことを言っている」と受け取る人がいる。この差が生まれる理由は単純ではなく、文脈の差、装飾と内容の切り分け方、コミュニケーション失敗の解決責任の所在、その他諸々と、複数の観点が関係している。さらには、「論理」などのキーワードに代表されるように、それらの考え方の違いを説明するための語彙そのものが異なっているために、ますます相互理解が難しくなっている可能性がある。 序 文脈 非言語的装飾 言語的装飾 > 語調・口調 言語的装飾 > レトリック 言語的内容 > ロジック 内心 vs 行動 雑なミラーリング 元増1を(部分的に)擁護する 「原作者は神」か ロジックとレトリックふたたび(元増2の罵倒を擁護する) 他の例: 『男を降りる』 終わり 追記1: 「同じ」とは交換可能であることではない? 追記2: 元増2の罵倒を擁護す

                                                              ある二つの文章が「本質的には同じ内容」とはどういう意味か ~婚活極意増田より~ - 已己巳己ブレイクダウン
                                                            • じつは古代ギリシャで猛威をふるっていた「優生思想」…「スパルタ」は優生思想で滅びていた…!(千葉 聡)

                                                              ダーウィンを祖とする進化学は、ゲノム科学の進歩と相まって、生物とその進化の理解に多大な貢献をした。 一方で、ダーウィンが提唱した「進化論」は自然科学に革命を起こすにとどまらず、政治・経済・文化・社会・思想に多大な影響をもたらした。 注目の新刊『ダーウィンの呪い』では、稀代の書き手として注目される千葉聡氏が、進化論が生み出した「迷宮」の謎に挑む。 ※本記事は千葉聡『ダーウィンの呪い』から抜粋・編集したものです。 自己家畜化する人間 1870年代、まだ優生学という言葉を作る前、ゴルトンが人間の進化的改良のアイデアを示したとき、ダーウィンはやんわりと批判し、懸念を述べた。壮大ではあるが、実現不可能なユートピア計画、という印象を受けたらしい。現実問題として、誰が体力、道徳、知性の面で優れているのか、容易には決められないと指摘している。 とはいえゴルトンの『天才と遺伝』を称賛した経緯からも窺い知れる

                                                                じつは古代ギリシャで猛威をふるっていた「優生思想」…「スパルタ」は優生思想で滅びていた…!(千葉 聡)
                                                              • 本命手術から4年目の定期検診後⑤…しびれとCEA (247) - しあすさとくもちゃんの闘病日記

                                                                こんにちは。いつも読んでくださってありがとうございます。 少し遠出して歩いたら、筋肉痛と腰痛で数日 よれよれでした。空高く飛んでいるカラスを見て、思わず「きみたちはいいねぇ…」とカラスに向かって話しかけてしまった しあすさです。 腰痛といえば肛門科で有名な佐々木みのり先生がゲルマニウムが効くとおっしゃっていました。もともと排便のときなどの肛門痛にいいとおっしゃっていたのですが、ご主人がぎっくり腰になったときに飲んだら、すごく痛みが引いたとおっしゃっていたそうです。こちらです。 有機ゲルマニウムはお高いものなので、ためらっちゃうところがありますが、服が触っても痛いというくらいの 帯状疱疹の痛みにも効いたという方もいたみたいなので、すごく痛い方は試してみる価値があるかもしれません。 キ▽シ○ジャーさんが亡くなりました。100歳です。NYではなぜかお祝いのお祭り騒ぎをしていますね。このXです。よ

                                                                  本命手術から4年目の定期検診後⑤…しびれとCEA (247) - しあすさとくもちゃんの闘病日記
                                                                • 『春いちばん』再読 ③|角岡伸彦/フリーライター

                                                                  賀川豊彦(1888-1960)の妻・ハル(1888-1982)を主人公にした小説『春いちばん』(玉岡かおる、家の光協会、2022年)を読み直し違和感を覚えたのは、賀川の偉人ぶりやハルの夫に対する従属性だけではない。彼女の容貌に対するコンプレックスの記述が異様に多いのだ。 賀川は明治の末期、神戸・新川しんかわのスラムで、キリスト教の伝道と救貧活動を始めた。それらの体験を含めた自伝的小説『死線を越えて』(改造社、1920年)で、自らの恋愛・結婚観や、ハルとのなれそめを詳しく書いている。『春いちばん』は『死線を越えて』をベースにして書かれているので、賀川の価値観が色濃く出ている。 独身時代に賀川が悩んでいたのは大雑把に言うと、結婚する女性は容貌か性格かという二択問題だった。『死線を越えて』には、見た目に関する記述が頻繁に出てくる。ハルについては、<その婦人は一寸見れば、どこかの細君のようである>

                                                                    『春いちばん』再読 ③|角岡伸彦/フリーライター
                                                                  • 読書日記1105 - はてなブログ大学文学部

                                                                    読んだ本 松村圭一郎『旋回する人類学』講談社 (2023) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 人類学という学問は歴史的に優生学と同様に、差別の観点からスタートしている。 ジャンルを問わず、西洋の人々が自分達とは違う外見の人々を「人間ではない」と考えていた、あるいは発言していたと書かれている本は枚挙にいとまがない。哲学者ではエマニエル・カントがその代表格と言える。 人類学の発展は過去との断絶、あるいは乗り越えることを意味してきた。 従って、人類学は科学とは違い累積的な学問とはやや違う性質を持っている。そのようなことが書かれている。 とりわけその断絶に貢献したのは別の分野での研究であった。エドワード・サイード『オリエンタリズム』では、西洋人が非西洋人を描くことに権力性、暴力性があることを論じ、人類学者は異文化の研究をすることの正当性すら剥奪され

                                                                      読書日記1105 - はてなブログ大学文学部
                                                                    • 信じられないほど邪悪なハザリアンマフィアの知られざる歴史:前編 : メモ・独り言のblog

                                                                      ハザリア人は、古代バビロニアの黒魔術、オカルトのオリガルヒを宮廷に仕える邪悪な王に支配される国家へと発展する。この時期、ハザリア人は泥棒、殺人者、盗賊として、また殺害した旅行者の身元を通常の職業習慣や生活様式として引き受けることで、周辺諸国に知られるようになった。 西暦800年 - ロシアをはじめとする周囲の国々から最後通牒が付け加えられた: 周辺諸国、特にロシアの指導者たちは、長年にわたって国民から苦情を受け続けてきたため、集団としてハザール国王に最後通牒を突きつけた。彼らはハザール国王に、自国民のために3つのアブラハム宗教のうちの1つを選び、それを公式の国教とし、すべてのハザール国民にその信仰を実践することを義務づけ、すべてのハザール人の子供たちにその信仰を実践するよう社会化しなければならないという通達を送る。 ハザリア王は、イスラム教、キリスト教、ユダヤ教のいずれかを選択することにな

                                                                        信じられないほど邪悪なハザリアンマフィアの知られざる歴史:前編 : メモ・独り言のblog
                                                                      • Future of Humanity Institute の閉鎖とボストロムのオックスフォード大学辞職 - わが忘れなば

                                                                        ニック・ボストロムが2005年に設立して所長を務めていたオックスフォード大哲学科の Future of Humanity Institute が2024年4月16日づけで閉鎖になったようだ。ボストロム自身ももうオックスフォード大に属していないようだ。(現在は、Macrostrategy Research Initiativeという機関の首席研究員という地位にあるようだ) www.fhi.ox.ac.uk 僕は、最初にエミール・トレス氏のtweetで知った。 The Future of Humanity Institute has shut down. I'm told that the discovery of Bostrom's racist email, and his shockingly bad "apology" for that email (even referencing

                                                                          Future of Humanity Institute の閉鎖とボストロムのオックスフォード大学辞職 - わが忘れなば
                                                                        • 『遺伝と平等 人生の成り行きは変えられる』刊行記念 翻訳者:青木薫さんに聞く! - HONZ

                                                                          青森から、HONZメンバーの青木薫さんが上京されると聞き及んだ。骨太な新刊『遺伝と平等』の翻訳について、日本の代表的な書店のひとつ、紀伊國屋書店新宿本店にて語り尽くすという(青木薫の推薦本フェアは3階人文書コーナーレジ前で開催中 期間はお店に確認してください)。何を隠そう、聞き手は私、HONZ副代表の東えりかである。『フェルマーの最終定理』を始めとるするサイモン・シンの著作は累計122万部だそうだ。2023年度日本翻訳家協会賞〈翻訳特別賞〉を受賞したばかりの青木さんに、新刊について、そして、翻訳の極意について、聞いてみた。普段は人前で話す機会が少ないからと遠慮がちだった青木さんだが、聞けば止まらないそのトーク、お届けします。 東 みなさんご存知のように青木さんは科学書の翻訳家として多数のベストセラーを出しておられます。特にサイモン・シンの翻訳では、多くのファンを獲得しました。『フェルマーの

                                                                            『遺伝と平等 人生の成り行きは変えられる』刊行記念 翻訳者:青木薫さんに聞く! - HONZ
                                                                          • パレート、ジニ、統計学の悪しき天才たち

                                                                            統計学の基礎を築いた人たちは皆、優生学、さらには人種主義の観念に多かれ少なかれ心を奪われていた。この事実は否定し難いことだが、ほとんど語られることはない。ここでは、今日なお広く使われている統計学の分析の道具がそれ自体特定の思想に歪められていると主張することではなく、それらの道具が優生学の理論に科学的な装いを施すのにいかに役立ったかということを論ずる。 80:20の「法則」 イタリアのエコノミスト、ヴィルフレド・パレート(1848—1923)は、20%の最も裕福な者が富の80%を所有するという所得の分布に関する法則で知られる。しかしパレートの観察は、実は、所得の分布がほとんど一定のものになる傾向があるという一般論の導出を裏付けるものではなかった。この「パレートの法則」はトマ・ピケティから痛烈に批判されている。彼はこう書いている。「今日なお一部の人たちは、しばしばパレートに倣い、富の分布は厳然

                                                                              パレート、ジニ、統計学の悪しき天才たち
                                                                            • 書評 「なぜオスとメスは違うのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                                              なぜオスとメスは違うのか―性淘汰の科学 作者:マーリーン・ズック,リー・W・シモンズ大修館書店Amazon 本書はハミルトンとともに性淘汰のハミルトン=ズック仮説を提唱したことで有名なマーリーン・ズックとリー・シモンズによる性淘汰の解説書だ.ズックは性淘汰とパラサイトの,シモンズは性淘汰と生活史の研究者ということになる.性淘汰はダーウィンが1870年代に提唱したが,(そのうちメスの選り好み型については)生物学者たちにはあまり受けがよくなく,フィッシャーが1930年代に理論モデルを提唱したあともなかなか受け入れられなかった.1980年代にメスの選り好みと選り好まれるオスの適応度上昇が実証的に示されて以降,ようやく進化生物学者たちに受け入れられ一気に研究されるようになり,1990年代にハンディキャップ理論を元にしたグラフェンのモデルやハミルトン=ズック仮説などが現れる.この頃に書かれた様々な解

                                                                                書評 「なぜオスとメスは違うのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                                              • CATO研究所:中国とインドにおける新マルサス主義と強制的な人口抑制

                                                                                Neo‐​Malthusianism and Coercive Population Control in China and India: Overpopulation Concerns Often Result in Coercion www.cato.org/policy-analysis/neo-malthusianism-coercive-population-control-china-india-overpopulation-concerns 2020年7月21日 – 政策分析NO.897 チェルシー・フォレット著 1960年代から1970年代にかけて、出産を制限することを目的とした強制的な政策の主な動機として、人口過剰に関するネオ・マルサス・パニックが優生学を追い越した。ネオ・マルサス思想は、一部の開発途上国の上級技術者や政府指導者の間に広まり、欧米の開発専門家が奨励し、欧

                                                                                  CATO研究所:中国とインドにおける新マルサス主義と強制的な人口抑制
                                                                                • 中世アイスランドの「首なし遺体」、頭蓋骨は祖国に帰れるか?

                                                                                  アイスランドのハフヤルザレイ島の中世墓地から発掘された遺骨。1905年に米ハーバード大学主催の科学調査隊が、この墓地に埋葬されていた50人以上の遺骨から頭蓋骨を持ち去り、米国へ輸送した。当時のアイスランドの新聞はこの行為を「恥ずべき行為」と呼んだ。頭蓋骨は現在もハーバード大学のピーボディ博物館に残されている。(PHOTOGRAPH BY NATIONAL MUSEUM OF ICELAND) 西暦1600年頃までの約400年間、アイスランド西海岸の人々は、本島から離れたとても小さな島ハフヤルザレイに死者を埋葬していた。数百年後、ハフヤルザレイの海岸を襲う容赦ない波と海面上昇により、島の墓地が侵食されて遺骨が露出し始めた。 1945年、この墓地は、新たに独立したアイスランド共和国初の考古学上の緊急任務の焦点となった。海に流されて永久に消えてしまう前に中世アイスランド人の遺骨を発掘するという任

                                                                                    中世アイスランドの「首なし遺体」、頭蓋骨は祖国に帰れるか?