郵便不正事件で有印公文書偽造・同行使罪に問われ、22日の控訴審判決で逆転無罪を言い渡された自称障害者団体「凛(りん)の会」元会員・河野克史(ただし)被告(71)は閉廷後に記者会見し、大阪地検特捜部の捜査について、「取り調べで『作った話』をぶつけてきた。強引な取り調べをしても真実は遠ざかる」と厳しく批判した。 河野被告は、障害者団体向けの郵便料金割引制度に必要な障害者団体証明書を厚生労働省側に偽造、発行させたとして、1審・大阪地裁で懲役1年6月、執行猶予3年の判決を受けていた。 判決で大阪高裁の的場純男裁判長は、元厚労省局長の村木厚子さん(56)の無罪確定に触れ、「村木さんの関与が認められない以上、有罪とするには河野被告と(偽造の実行犯とされた)元係長の直接的な共謀が必要だが、それを示す十分な証拠がない」と結論付けた。また、捜査時の自白についても「取調官の誘導があった可能性を排斥できない」と