パチパチと薪が割れる音がして、炎が一瞬大きくなる。 ジョバンニ号が停車する何処かのプラットホームをイメージ(八王子駅南口) 少年は集めて来た薪を数本くべる。 炎は一瞬弱くなり、すぐさま新しい仲間を巻き込んで、より強く燃え上がる。ジジと肉の焦げる良い匂いがしてきた。 焚火の左右にやぐらを組んで皮を剥いた兎らしき肉が一本の棒に刺さって乗せられ、炎の中であぶられていた。 まだ大人びてない両手が伸び、小型の兎らしき肉が焼けた頃合いを見計らって、左右の串を握って口に持って行く。 「あち!」 両手で串を掴んで、焼けた肉を口に持って行ったとたん「あち」と言いながらも、むさぼるように食べ始めた。 足の肉はグルグル回し胴体から引きちぎって齧り付く。肉のうま味がじわっと口の中に広がる。 「これで塩でもありゃあ最高なんだがな…」と言っても、塩なんてないものはない。食べられるものがあるだけまだましだ。 野生動物を