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学問の検索結果81 - 107 件 / 107件

  • 美的なものと芸術的なもの - obakeweb

    1 美学は芸術の哲学なのか? 2 芸術抜きの美学? 3 美学抜きの芸術? 4 ビアズリー、ディッキー、シブリー 5 美的なものと芸術的なもの、その後 参考文献 1 美学は芸術の哲学なのか? 博士論文(80,000 words)をあらかた仕上げて予備審査に出したので、ゴキゲンのブログ更新。 博論でも取り上げている話だが、私の専門である美学/芸術哲学への入門的な話題としてよさそうだったので、一部ネタを抜粋して再構成してみた。なにかというと、美学と芸術哲学の関係性についての話だ。*1 美学[aesthetics]は、なんの専門家でもない人にとっては「男の美学」「仕事の美学」とか言われるときの流儀やこだわりを指す日常語であり、もうちょっと詳しい人にとっては、芸術哲学[philosophy of art]の同義語だ。英語でも事情は同じらしく、aestheticsが専門だと言えば、artについてなんか

      美的なものと芸術的なもの - obakeweb
    • 人の「本棚が見たい」のはなぜか?ーー本棚記録サービスを作りたい(1)|小島奈菜子

      人の「本棚が見たい」のはなぜか? 本好きによる本好きのための月刊誌『本の雑誌』。その巻頭コーナーを飾っているのが「本棚が見たい!」というカラー写真ページだ。脈々と続いているこの連載は、これまで2冊の書籍『絶景本棚』『絶景本棚2』として刊行されているほどの人気ぶりである。本棚のある部屋の雰囲気が伝わる全体像と、背の文字が読めるアップの写真とで構成されていて、知っている本に目を留めながら知らない本の背を読んだり、全体の構成からジャンルの分け方を眺めたりすることで、持ち主の興味のベクトルや意図を想像しながら「本棚を読む」ことができる(『絶景本棚』ではこれを「背表紙読書」と言っている。ぴったりな表現だ)。 『絶景本棚』本の雑誌編集部/編 中村規/写真 ところで、本好きの人間はどうしてこんなに人の「本棚が見たい!」と思うのだろう。『本の雑誌』の巻頭連載には、まず書店さんの本棚が掲載されていて、その次

        人の「本棚が見たい」のはなぜか?ーー本棚記録サービスを作りたい(1)|小島奈菜子
      • なぜ人は自然が好きで自然に癒されるのか?に関する進化的な仮説を提案した論文の日本語解説|Fukano Yuya

        本記事は、 以下の論文の日本語解説です。 Fukano & Soga (2024). Greenery hypothesis: an evolutionary explanation for why presence/absence of green affects humans. People and Nature. https://besjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/pan3.10619 自然に対する心理的反応に関する新しい仮説を提案した論文で、実験などで何かを実証したものではありません。また、本研究のように進化心理学的な研究は誤解を生みやすいトピックです。こういった背景から、プレスリリースなどではなく、論文全体を(機械翻訳など使いながら)解説しました。興味がある方は、とても長いですが頑張って読んでみてください。15

          なぜ人は自然が好きで自然に癒されるのか?に関する進化的な仮説を提案した論文の日本語解説|Fukano Yuya
        • 「思想の自由市場」は“キャンセルカルチャー”に対処できるか? SNS時代における「表現の自由」の考え方 | 弁護士JPニュース

          弁護士JP 弁護士JPニュース 「思想の自由市場」は“キャンセルカルチャー”に対処できるか? SNS時代における「表現の自由」の考え方 「表現の自由」に関して、近年では「キャンセルカルチャー」が問題となることも多い。 キャンセルカルチャーとは、「社会的に好ましくない発言や行動をした」とされる特定の個人や企業を対象にしてSNSのユーザーなどが集団的な批判や不買運動、ボイコットを行うことで、その対象をメディアから排除させたり職業上・経営上のダメージを与えたりすることを目指す運動。 最近では、缶チューハイ「氷結無糖」の広告に起用された経済学者の成田悠輔氏が過去に発した「高齢者の集団自決」に関する言説が問題視されたことから不買運動が行われ、3月13日にキリンビール株式会社が広告を一部削除したことが「キャンセルカルチャーではないか」と問題視された。 現代における「思想の自由市場」論 キャンセルカルチ

            「思想の自由市場」は“キャンセルカルチャー”に対処できるか? SNS時代における「表現の自由」の考え方 | 弁護士JPニュース
          • 行動経済学を応用して「飲食店の売りたいメニュー」に注目させる方法を東大教授に聞いてみた - おなじみ丨近くの店から、なじみの店へ。

            消費者行動や行動経済学を研究されている東京大学大学院の阿部誠教授に、個人の飲食店でもできる工夫やアイデアなど、人間の行動原理をもとにしたお店づくりについて伺いました。 行動経済学をはじめとする学問の教授に、データの観点から飲食店の店づくりや集客方法、リピーター施策として効果的なことを深掘りしていきます。今回は消費者行動や行動経済学を研究されている東京大学大学院の阿部誠教授にインタビューを行いました。 個人の飲食店でもできる工夫やアイデア、お客さんが気にするポイントとはどこなのか?人間の行動原理をもとにしたお店づくりについて考えます。 阿部誠さん 東京大学大学院経済学研究科・経済学部教授。1991年マサチューセッツ工科大学博士号(Ph.D.)取得後、同年からイリノイ大学助教授に就任。1998年東京大学大学院経済学研究科助教授を経て、2004年から現職。ノーベル経済学賞受賞者との共著を含め、マ

              行動経済学を応用して「飲食店の売りたいメニュー」に注目させる方法を東大教授に聞いてみた - おなじみ丨近くの店から、なじみの店へ。
            • エリートの、エリートによる、エリートのための“反民主主義”――とその解毒薬 | p2ptk[.]org

              以下の文章は、コリイ・ドクトロウの「Ostromizing democracy」という記事を翻訳したものである。 Pluralistic 「現実主義者」が「クズ野郎」の代名詞になっているのをご存知だろうか。たとえば「私は人種差別主義者ではなく、ただの『人種リアリスト』だ」という具合に。同じ「現実主義」は、民主主義そのものを否定するためにも使われている。自称「リバタリアン・エリート主義者」たちの間でだ。彼らは、社会科学によって民主主義が機能せず、そして機能しえないことが証明されていると言う。 あなたも、このイデオロギーの亜種に触れたことはあるだろう。我々の認知バイアスが熟議を不可能にしているだとか、「推論は真理を追求するようにデザインされたのではない。推論は議論に勝つように進化によってデザインされたものだ」とか。 あるいは、有権者は「合理的無知」であり、自分の一票には、誰に投じるかを考えるだ

                エリートの、エリートによる、エリートのための“反民主主義”――とその解毒薬 | p2ptk[.]org
              • 歴史学=解釈で殴り合う学問ってイメージで合ってる?

                結構前になるけど鎌倉幕府の成立は1192年じゃないってのが話題になったじゃん。 その根拠が「1185年に全国の荘園に地頭を置くことを認めさせたから」ってことだった。 つまり実効支配が固まったのがその辺だから、鎌倉幕府が成立したのはその辺になるそうだ。 頼朝の征夷大将軍任命を節目と考えるのは、後の時代の勝手な解釈って考え方らしい。 でも、んなこと言ったら鎌倉幕府成立は1185年ってのも現代人の勝手な解釈じゃん。 これって単に歴史学界隈のパワーゲームの結果、主流の解釈が変わっただけなんじゃね? って思っちゃうんだよな。 俺の中で歴史学って文献などの資料で補強した学者それぞれの解釈で殴り合って、一番強い解釈がその時の主流として認められる学問ってイメージになっちゃってるんだけど、これで合ってるんだろうか? テレビやネットで見る歴史学者って、実は解釈で戦うガンダムファイターみたいなもんだったの? そ

                  歴史学=解釈で殴り合う学問ってイメージで合ってる?
                • 『定年後に読む不滅の名著200選』読書三昧の定年後はステキだぞ! - HONZ

                  定年後に読む不滅の名著200選 (文春新書 1442) 作者: 文藝春秋編 出版社: 文藝春秋 発売日: 2024/3/19 本読みは人がどんな本を読んでいるかを気にする。同様に本好きは、自分が読んでいない名著が気になって仕方がない。おそらくHONZの読者もそうだろうが、私はブックガイドと見れば直ちに購入してしまう。そして本書は「定年後に読む」と名打っているのだ。 「人生100年時代」と言われ始めて、寿命が100歳前後まで伸びる話が現実味を帯びてきた。人生を教育・仕事・老後の3ステージで区切ってみると、平均寿命80年そこそこの時代は、教育20年、仕事40年、老後20年のスパンだった。 それが100年時代になると、老後が仕事と同じ何と40年まで延びてしまう。つまり、現役時代に匹敵する時間をどう過ごすかが、大きな課題となってきたのである。 私も24年教授を勤めた京都大学を3年前に定年となり、定

                    『定年後に読む不滅の名著200選』読書三昧の定年後はステキだぞ! - HONZ
                  • 「歴史学者」からのストーキング被害について|Yonaha Jun

                    何年かにわたり、オンライン・ストーカーのような「歴史学者」から誹謗中傷を受け続けており、困っている。 それは熊本学園大学の嶋理人氏という方で、私より年長なのだが本名での単著がなく、むしろTwitter(X)で用いる「墨東公安委員会」の筆名で知られている。思想誌の『情況』に登場した際も、自ら著者名を「嶋 理人(HN:墨東公安委員会)」と記していた。寄稿時にそうした表記をする学者を、私はこの人しか知らない。 2021年11月に記事の形で本人にも抗議したとおり、この嶋氏は同年の3月、私に対して以下のような中傷を行った。 2011年に震災後の論客としてどちらも世に出て以来、親交があり現在は東京大学准教授を務める開沼博氏と私が論壇誌で対談したことが、なぜ「異世界へ転生」「令和の躁」と揶揄されるのか。説明できる人は(嶋氏以外)いないだろう。 さすがにまずいと思ったのか、嶋氏は2021年12月の記事で「

                      「歴史学者」からのストーキング被害について|Yonaha Jun
                    • 優生思想と伴走した知能検査(立命館大学総合心理学部教授:サトウタツヤ) #誘惑する心理学|「こころ」のための専門メディア 金子書房

                      知能検査は個人を理解し、必要な支援を提供するのに役立ってきました。しかし、知能検査は、そもそもの開発者の意図から離れて使われたという過去もあります。社会にとって、知能検査とはどのようなものだったのでしょうか。学問と社会のあり方を考える一つの視点がそこにあります。今回は、優生思想とともにあった知能検査の歴史、および社会と学問のあり方をテーマに、サトウタツヤ先生にご執筆いただきました。 学問が社会のためになる、ということに反対する人はいないだろう。 役にたつことだけが学問ではないとか、いつか役に立つことを考えれば良いのであって今役立つかどうかだけを考えてはいけない、などという考えもありうるだろう。社会のため、というとき、私たちは社会がまっとうなものだという前提を置いている。しかし、社会がまっとうでないとすればどうだろうか? 社会に役立つということ自体、それほどお気楽に宣言できるものではない。そ

                        優生思想と伴走した知能検査(立命館大学総合心理学部教授:サトウタツヤ) #誘惑する心理学|「こころ」のための専門メディア 金子書房
                      • 日立グループ講演レポート|映画監督 押井守氏「人間に残されたフロンティアを語る:AIは「魂」を宿すのか」

                        ――――――――――――――――――――――― 株式会社日立アカデミーは、日立グループの人財育成を担うCenter of Excellence(CoE)として、「事業起点の人財育成」と「個人の成長意欲に基づく学び」の加速をめざし、多様な角度から刺激し、視座を高めるための「学びの場」づくりを推進しています。 この取り組みの一環として、2023年12月に日立グループ向けのイベント「Hitachi Academy Open Day 2023」を開催しました。このイベントは、各界著名人の講演や対談を通じて参加者が新たな知識や視点を得、より良い未来に向けた一歩を踏み出すことを目的としています。 イベント当日は、「AIと人類の共存」をテーマに、株式会社電通デジタルの大木真吾氏、オムロン株式会社の諏訪正樹氏、脳科学者の茂木健一郎氏、MBZUAIの客員教授である乾健太郎氏、映画監督の押井守氏、教育学と学習

                          日立グループ講演レポート|映画監督 押井守氏「人間に残されたフロンティアを語る:AIは「魂」を宿すのか」
                        • 菊地成孔×荘子it『構造と力』対談 「浅田彰さんはスター性と遅効性を併せ持っていた」

                          浅田彰『構造と力 記号論を超えて』(中公文庫) 1980年代のニュー・アカデミズムを代表する一冊『構造と力 記号論を超えて』が中公文庫で文庫化され、大きな反響を呼んでいる。批評家の浅田彰がドゥルーズなどのポストモダン・現代思想を明晰に体系化した同書は、1983年の初版刊行当時、社会現象になるほどの大ベストセラーとなった。 40年ものあいだ読み継がれてきた名著の文庫化にあたって、リアルサウンドブックでは、音楽家・文筆家の菊地成孔氏とDos Monosのラッパー・トラックメイカーの荘子it氏が本書について語り合う対談を行った。菊地氏は2003年、自身が主催するバンド・DC/PRGで『構造と力』と題するアルバムを発表するなど、浅田氏から影響を受けている。荘子it氏は、学生時代に菊地氏の著作などから遡る形で本書『構造と力』を知って、読み耽ったのだという。第一線の音楽家の二人は、本書をどのように読ん

                            菊地成孔×荘子it『構造と力』対談 「浅田彰さんはスター性と遅効性を併せ持っていた」
                          • 接客サービスの本質は「お店とお客との闘い」 経営学教授が研究からひも解いたお客さんとお店の理想的な関係 - おなじみ丨近くの店から、なじみの店へ。

                            Hayanon Science Manga Studio(2019) 「サービスは闘い」だと主張し、飲食店を中心にサービス科学について研究・分析を行っている京都大学経営管理大学院の山内裕教授に、サービスの本質について聞きました。 行動経済学をはじめとする学問の教授に、データの観点から飲食店の店づくりや集客方法、リピーター施策として効果的なことを深掘りしていきます。今回は「サービス科学」を専門とし、飲食店を中心に日々フィールドワークを続ける京都大学経営管理大学院の山内裕教授にインタビューを行いました。 一般的に「サービス」は、おもてなしや奉仕の意味合いが強いものの、山内先生は「サービスは闘い」だと主張し、その旨を伝える著書も執筆。その意図や、飲食店にとって切っても切り離せないサービスの本質などについて考えます。 山内裕さん 京都大学経営管理院教授、経営学者。経営学の一分野として「サービス科学

                              接客サービスの本質は「お店とお客との闘い」 経営学教授が研究からひも解いたお客さんとお店の理想的な関係 - おなじみ丨近くの店から、なじみの店へ。
                            • 70年以上未解決であった「ミルズの定数の無理数性」が解決か!? - INTEGERS

                              旧知の仲である数学者 齋藤 耕太 氏(筑波大学、学振PD)が、昨日数学の未解決問題を解決したとするプレプリントをプリプリントサーバーarXivに投稿されました: arxiv.org 論文自体は「現状分かるところまで研究しつくす」という素晴らしい態度で執筆されているので主定理の記述は十行ありますが、その特別な場合をとり出した ミルズの定数は無理数である という定理(これは論文のタイトルにもなっています)が、ある程度長い期間未解決であったと思われる数学上の問題の解決を意味しています。 無理数性の証明はかっこいい 実数という数学的対象は有理数と無理数に分けられます。有理数は などのように という表示を持つ実数であり(ここでは自然数は正の整数を意味するものとします)、有理数ではない実数のことを無理数といいます。 高校数学でも証明込みで学ぶことと思いますが、無理数の典型例としては があげられます。こ

                                70年以上未解決であった「ミルズの定数の無理数性」が解決か!? - INTEGERS
                              • 中国の大学で「恋愛科」開設 学内一の人気科目に

                                【1月20日 CGTN Japanese】中国北部の天津大学は近年、「愛と幸福」を学問として取り入れており、学校では「恋愛科」や「幸福科」を開設し、全校共通の選択科目に入れました。これらの科目は学生の間で急速に人気を集め、満員の科目となり、全校で最も取りにくい科目の一つとなりました。 科学研究の成績がとても優秀な博士課程の学生の一人は、「恋愛は科学研究よりずっと難しい。科学研究は努力に頼ることができるが、恋愛はそうではない」と語りました。 「恋愛授業」を担当する天津大学心理健康教育センターの王小玲専任教師は、「これは『独身脱出授業』ではなく、いわゆる『恋愛テクニック』を多く教えることもない」と話しました。十数年のメンタルヘルス教育の経験を持つ王さんは、心理カウンセリングを展開する中で、人との付き合いや感情の戸惑いが学生たちから日常的に多く相談される問題であることに気付きました。 ある調査に

                                  中国の大学で「恋愛科」開設 学内一の人気科目に
                                • 多くの科学者が X(Twitter)から離脱し、代替手段を探しているとの報告 | Gadget Gate

                                  サイエンス あの頃のTwitterはもうありません 多くの科学者が X(Twitter)から離脱し、代替手段を探しているとの報告 Image:Shaheerrr / Shutterstock 調査会社Pew Researchは今年はじめ、米国内でTwitterからユーザーの多くがこのSNS上で過ごす時間が減少したと報告した。そして、Natureに報告された新たな情報では、数千人の科学者もまた、TwitterからXに改名したこのプラットフォームに費やす時間が減少し、サービスから距離を置いていると報告されている。 9200人以上の科学者を対象に行ったというNatureへの報告では、Twitterを利用してきた科学者、研究者たちの半数以上が、Xの利用時間を減らした、もしくはもはや完全にこのSNSから離れてしまったと述べられている。そしてその多くはTwitterの代替サービスとしてMastodon

                                    多くの科学者が X(Twitter)から離脱し、代替手段を探しているとの報告 | Gadget Gate
                                  • 【重要】産経のトランスジェンダー本、大手書店が脅迫により販売を見合わせたことを独自に確認しました。 - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

                                    脅迫のトランスジェンダー本「安全確保できぬ」書店で販売自粛広がる アマゾンは総合1位 3日に発売された翻訳本「トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇」(アビゲイル・シュライアー著)。発行元の産経新聞出版や書店に対する脅迫が相次ぎ、安全の確保を理由として複数の書店に販売自粛の動きが広がった。予定通り店頭に並べた書店では、手に取る客の姿が目立った。 「お客さまと従業員の生命や身体に危害を加えられるリスクがある」。全国展開する書店の担当者は販売見合わせの理由をこう説明した。今後も販売するかどうかは未定で…(略) www.sankei.com トランスジェンダーになりたい少女たち SNS・学校・医療が煽る流行の悲劇 作者:アビゲイル・シュライアー,岩波明,村山美雪,高橋知子,寺尾まち子産経新聞出版Amazon 上記のように産経新聞は報じたが、何しろこれを報じたサイ

                                      【重要】産経のトランスジェンダー本、大手書店が脅迫により販売を見合わせたことを独自に確認しました。 - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
                                    • 2000年代の労働と読書―仕事がアイデンティティになる社会 - 集英社新書プラス

                                      1.労働で「自己実現」を果たす時代 自己実現の時代 自己実現、という言葉がある。 その言葉の意味を想像してみてほしい。すると、なぜか「仕事で自分の人生を満足させている様子」を思い浮かべてしまうのではないだろうか。 趣味で自己実現してもいい。子育てで自己実現してもいい。いいはずなのに、現代の自己実現という言葉には、どこか「仕事で」というニュアンスがつきまとう。それはなぜか? 2000年代以降、日本社会は「仕事で自己実現すること」を称賛してきたからである。 思えば、本連載冒頭で紹介した『花束みたいな恋をした』も、「自己実現しきれない若者」の物語だった。やりたい仕事であったはずの、イラストレーターで食べていけない。好きなことを仕事に、できない。でもそれは生活のためには仕方がないと思っている。 麦「でもさ、それは生活するためのことだからね。全然大変じゃないよ。(苦笑しながら)好きなこと活かせるとか

                                        2000年代の労働と読書―仕事がアイデンティティになる社会 - 集英社新書プラス
                                      • 「知識の扱い方の初歩」を学んだときの話。

                                        つい先日の「解決法の「とっかかり」をなんとなく把握しておくことが大事だという話」を読んで、思い出したことがあるので、忘れないうちに、ここに言語化しておく。 * 初めて「人類の知識の膨大さ」に触れたのは、大学の研究室で、論文を読んで発表をするという、単純なタスクを与えられたときのことだった。 それまでは、論文1つを読んで、その発表をするなんて、とんでもなく簡単なことだと思っていた。 しかし予想は甘かった。 開始15分で、途方に暮れ、「これはとんでもなく時間がかかる作業だ」と気づいた。 というのも、一つの論文の内容を正確に把握し、その研究の意義を完全に理解しようとすると、その研究の背景となる論文や、先行研究を読まねばならない。 結局、1つの論文を発表するためには、その他に5つも10も、他の論文を読む羽目になる。 予想の5倍、10倍の時間がかかる作業を延々と繰り返し、ようやく発表にこぎつけること

                                          「知識の扱い方の初歩」を学んだときの話。
                                        • フェルマーの大定理の短証明を査読してみた - INTEGERS

                                          アマチュアの方などが、第一級の数学者が長年取り組んでも解決できない問題(フェルマーの大定理*1の初等証明、コラッツ予想、リーマン予想、ふたご素数予想、P=NP問題、etc.)を解いたと主張して論文や本として発表されることは、ありふれたことのように思います。 あなたがプロの数学研究者だとしましょう。 あなたはそれらの原稿を読みますか? 普通は読まないと思います。なぜなら、 「読まない段階では、その原稿が正しい可能性がある」 ということは、それはそうなのですが、 「その原稿が間違っている可能性の方が圧倒的に大きい」 ということの方が、読むかどうかを検討する側には重大だからです。 定理証明支援系などが更に発展して、近い将来には数学の正しさを効率よく客観的に判定できるようになるかもしれません。 ですが、今のところは、数学の原稿を査読するにはそれなりの時間がかかります。 時間をかけて読んでも間違って

                                            フェルマーの大定理の短証明を査読してみた - INTEGERS
                                          • 数学は哲学? - Sokratesさんの備忘録ないし雑記帳

                                            「大学で数学は哲学になる」と主張する人がいる*1.特におもしろくもないし,適切な比喩とも思えないんだが,一部の頭がフワフワしている層や視野の狭い人々,数学を神聖なものに祭りあげたい何とかコミュニケーターなどには受けるらしく,ごくまれに信じている人がいる*2. ただ,実際問題,違いを説明しろと言われるとワリと困る.「リンゴとゾウの違いは何ですか」と聞かれているようなものなので,当然なのだが,「いや,見た目も大きさも全然違うじゃん」と言いたくなる.問題は「リンゴとゾウ」なら一目瞭然なのだが,「学問」は目に見えないので,どちらもわかっていない人には誰かが説明しないと違いがはっきりわからない点にある*3.「リンゴの触り心地はツルツルだし,ゾウも(牙が)ツルツルだから,きっと似たようなものだろう」と言う盲人のようなものである*4. この記事の目的は「数学と哲学の違い」という直観的には明らかだが,ちゃ

                                              数学は哲学? - Sokratesさんの備忘録ないし雑記帳
                                            • 井奥陽子『近代美学入門』 - logical cypher scape2

                                              タイトル通り、近代の美学についての入門書なのだが、とても良い本だった。 「芸術」「芸術家」「美」「崇高」「ピクチャレスク」という概念ごとに章立てした5章構成の本となっているが、これらの概念は全て近代に成立した概念である。 「崇高」と「ピクチャレスク」はあまり一般的には馴染みのない言葉だろうが、「芸術」「芸術家」「美」といった、現在の我々にとってはわりとあって当たり前の概念が、歴史的にはそれほど古くない概念であることを示している。 常識だと思っていることを相対化して捉え直すことを目指していて、おおよそどの章も、古代ではどうだったか、近代でどのように成立していったのか、そして、現代的な論点についてどのように考えられるか、という構成をしている。 なので、確かに「近代の美学」についての本ではあるのだが、美学一般の入門書という位置づけで読んでしまってよいと思う。 新書レベルの読みやすさ・分かりやすさ

                                                井奥陽子『近代美学入門』 - logical cypher scape2
                                              • 環流夢譚――「ほんとうの仏教」という神話 その1|DJ プラパンチャ

                                                はじめに さて、前回の最後に私はこう申し上げました。 私がこの雑文を書き始めてから、かなりの時間が経過しております。その間、この雑文を書くためにへっぽこ勉強をしているうちに、己の勉強不足を痛感したり、「これまでの自分の仏教観を修正せざるをえないのではないか?」と感じることが多くなってきました。私の現在の仏教観は、この雑文を書き始めた当初のそれとは異なるものになっていると言わざるをえません。 ゆえに、どういう立場でこんなものを書いて発信しているのかを明らかにしないまま話を進めるのは不料簡ではないか、自分の考えがどのように変化したのかを明らかにしておく必要があるのではないかと思った次第です。 そこで、次回から2回ほどかけて、この雑文を書き始めた当初と比べて、自分の考えがどのように変化したのかを明らかにしておきたいと思います。 そういうわけで、己の仏教観をどのように訂正したのかを、へっぽこ勉強を

                                                  環流夢譚――「ほんとうの仏教」という神話 その1|DJ プラパンチャ
                                                • 「それは読売新聞の報道のせい」 辞職表明した静岡・川勝平太知事との一問一答(下)

                                                  ㊤「問題発言があったかのごとき状況に…」 ――「磐田は文化が高い」という発言もそうだが、何かを持ち上げるときに、他の業種を下げて評価を高めるというか、表現方法に問題があるのでは 「いいえ。磐田に関しては、磐田はかつて国府があって、遠州の中心であったということを申し上げた。そういう中身であることは、話を聞いていた人は分かっておられたと思います。ちょうど奈良の時代に、山城国、いまの平安京は田舎であったと、そういう流れで申し上げました。ですから、そこにいらしたボニータの方たちが県外ご出身の方でしたので、磐田に対して誇りを持っていただけるように磐田の歴史を紹介したと。かつ、磐田の国分寺の再建を、七重塔を再建したいということで話をしたいという方がいましたので、そのことも踏まえ、古代の磐田の話をしたということです」 ――改めてだが、この囲み取材を開いた趣旨は 「最近、メディアのハラスメントというような

                                                    「それは読売新聞の報道のせい」 辞職表明した静岡・川勝平太知事との一問一答(下)
                                                  • 「戦国大名は黒人奴隷を求めた」説、ロックリーさんの捏造ではない

                                                    追記をはじめに書くべきとのブコメがありましたので修正しました。 追記○増補新版にしか弥助の記載がないってコメントあるけどそうなの?そもそもロックリーの本の方が先にでているらしいし、頑張ってこんな微妙なウソつくのはどうなんだ。/そもそも記載は本当でも南蛮人から買うしかない ○弥助の事書かれて無い2017年版大航海時代の日本人奴隷持ってるけど、2021年発行増補新版の間で何かに目覚めたんかな?17年版は序章の改宗ユダヤ人が異端狩りを逃れて日本へ逃げ込む所なんか凄い面白い本なんだけど 増補版しか手元にないせいでわからなかった そしたらロックリー先生初出、岡・ソウザ先生がそれを取り入れた可能性もあるのか そしてそれを取り込んでしまったせいで目茶苦茶な記載になったのかも 追記2岡先生が著作のミスについてコメントしていた。 (肥後に弥助の妻子がいたと読み取れる件について) ○その部分は、校正の最終段階

                                                      「戦国大名は黒人奴隷を求めた」説、ロックリーさんの捏造ではない
                                                    • 海外「日本の貢献は計り知れない!」 日本が人類にもたらした影響の大きさが外国人の間で話題に

                                                      太古より、発明と進歩を繰り返してきた人類。 まず200万年前にホモ・ハビリスが石器を発明し、 50万年前にホモ・エレクタスが火を使用。 そして時は下り、1万年前に西アジアで牧畜が普及し、 5500年前にシュメールで車輪と文字が、 そして2000年以上前に中国で紙が誕生します。 そこからは緩やかな進歩を続け、 15世紀ごろから急速に様々な学問が発展。 そして19世紀になると発電機、プラスチック、 電話、ガソリン自動車、ディーゼルエンジンなどなど、 現代文明にもつながる発明が相次いで登場し、 20年代以降は、便利さが加速度的に増していきました。 さて、今回の翻訳元では、 「日本が人類にもたらしたもの」を1つだけ、 つまり数ある日本の物事の中から「最高」を答えるスレからで、 わずか1日で2000を超えるコメントが寄せられるなど、 海外のネット上で非常に大きな反響を呼んでいます。 寄せられていた反

                                                        海外「日本の貢献は計り知れない!」 日本が人類にもたらした影響の大きさが外国人の間で話題に
                                                      • <主張>研修に教育勅語 問題視するのは的外れだ

                                                        いったいどこが不適切なのか。 広島市の新規採用職員研修用の資料に、教育勅語の一節を引用しているのは問題だとして、左派団体などが松井一実市長に抗議している。「教育勅語は憲法の理念に反し、不適切」だからという。 教育勅語には、教育の基本理念として親孝行や博愛など普遍的な徳目が記されている。憲法に反するという批判は全く当たらない。理不尽な抗議活動こそやめるべきだ。 資料は「生きていく上での心の持ち方」として教育勅語の一節を引用し「博愛 衆に及ぼし 学を修め 業を習い 知能を啓発し 進んで公益を広め」などの文言を掲載した。 松井市長の「温故知新」を重んじる考えのもと、就任翌年の平成24年から配布してきた。これまで特に問題視されなかったが、12月中旬に一部メディアが批判的に取り上げ、自治労広島県本部などが抗議を始めた。 朝日新聞は20日付の社説で、「教育勅語の本質から目をそらす、危うい考えと言うほか

                                                          <主張>研修に教育勅語 問題視するのは的外れだ