今年放送開始100年を迎えたNHKで、紅白歌合戦など数々の音楽番組を手がけてきたNHKプロジェクトセンター エグゼクティブプロデューサー 加藤英明氏。テレビ視聴率が低下しストリーミング普及によって音楽業界が激変するなか、国民的音楽番組である紅白やNHKの音楽番組は何を守り、何を変えようとしているのか。 前編では加藤氏が長年携わってきた紅白歌合戦を中心に、そのデジタル活用や唯一無二の価値を創造する取り組みを聞いた。後編では藤井風に象徴される日本人アーティストのグローバルヒットを追った番組づくりや、一種のブランドとも言える「NHK MUSIC」が果たす役割、そしてグローバルに向けてNHKの音楽番組が目指すところに迫った。 「死ぬのがいいわ」が日本語で歌われる徳力 音楽のデジタル化で非常に重要なのは、海外の人に見てもらえることだと思います。日本ではいまだに販売はCDがメインで、ライブは撮影禁止、