並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 34 件 / 34件

新着順 人気順

文藝の検索結果1 - 34 件 / 34件

  • 6歳のとき、友達のマホちゃんが誰も履いていないようなフリフリのスカート..

    6歳のとき、友達のマホちゃんが誰も履いていないようなフリフリのスカートを履いていた。みんなは可愛いねと言ったけど私は変だと思ったから、変だねと言った。マホちゃんは怒って泣いた。 8歳のとき、父親が知らない女の人といるのを見た。私はそれを浮気だと思ったから、晩御飯のとき二人にそれを伝えたら、数カ月後、両親は離婚した。母親は一言私に、アンタのせいよとだけ言って、それ以来父親の話をしなくなった。 14歳のとき、マホちゃんが好きだと言っていた先輩に告白された。マホちゃんがあなたの事好きらしいので、と断った。それを伝えたら、マホちゃんは怒って泣いた。 16歳のとき、初めてのバイト先で品出しをしていたらパートの人からバックヤードに呼び出された。私の品出しの仕方が間違っていると話し始めた。私は慌てて商品のところに行って、直してから退勤した。それ以来パートの人から無視されるようになった。 18歳のとき、美

      6歳のとき、友達のマホちゃんが誰も履いていないようなフリフリのスカート..
    • CAさんがさっきから|後谷戸

      CAさんがさっきから「お客様の中に云々」と言っているのでイヤホンを取って耳を澄ませると、「お客様の中に機長のお父様はいらっしゃいますか」と言う。いるわけないだろと思ったけれども、そういえばおれは機長のお父さんだったような気がしてきたので「父かもしれません」と名乗りあげると、「それはよかった、こちらです」と操縦室に案内された。 ドアをノックして「父だが」と操縦室に入っていくと、おれよりも明らかに年上の機長がぽかんとした顔で「お父さんですか……?」と尋ねてくるので、改めて「父だが?」と名乗りを上げたのだけれども、「本当にお父さんですか?」と不安そうな機長。 そんな顔をするんじゃない。べつに確信があってやってきたわけじゃないんだから、自信がなくなってくるじゃないかと心配になる。でもここでくじけてはいけないなと気を取り直し「本当に父だが」と断言すると、機長は「良かった。運転中に不安になってしまって

        CAさんがさっきから|後谷戸
      • 腫瘍を取ったら姉だった話

        過去にね お腹がすごく痛くなったことがあるんです なんていうか圧迫感っていうか 体を折り曲げるとテニスボールを挟んでいるような違和感があって それでまぁ我慢できなくてかかりつけ医のところに行ったんです そうしたら難しい顔されて あれよあれよという間に大学病院に連れて行かれて腫瘍ができてるから手術するよって それで取ったんです 腫瘍 わたしどうしても腫瘍っていうのが見てみたくて 必死にしつこくお願いして見せてもらったんです 腫瘍はなんというか モッツラレラチーズをカマンベールチーズ色にして赤い血を浴びせたようなそういう見た目でした そんで 中に何が入ってるか調べるっていうんで それも見せて欲しいって言ったんです そうしたらね まあ面倒そうに口元ひん曲げながら銀色のトレーに中身を入れてずいっと差し出してくれてね 中には髪の毛の束と小さな歯か骨のカケラが入っていました わたしが元母親(縁切りして

          腫瘍を取ったら姉だった話
        • 「怒りだけで書きました」芥川賞・市川沙央が贈呈式で語ったこと【全文掲載】

          第169回芥川賞・直木賞の贈呈式が2023年8月25日、都内で開かれた。 重度障がい者の女性が主人公の小説『ハンチバック』で芥川賞を受賞した市川沙央(いちかわ・さおう)さんは、あいさつで、障がいの有無に関係なく読書ができる「読書バリアフリー」について「新ためて環境整備をお願いしたい」と訴えた。 その上で芥川賞受賞作について、「私の懇願の手紙をスルーした出版界」への怒りで書いた作品をだと述べ、「怒りの作家から愛の作家になれるように頑張りたい」とあいさつを締めくくった。 直木賞は垣根涼介さんの『極楽征夷大将軍』と、永井紗耶子さんの『木挽町のあだ討ち』が受賞した。 市川さんの贈呈式でのあいさつの全文(※適宜表現を替えた部分があり、一部、聞き取れなかった箇所があります) 私はしゃべると炎上するので、気をつけたいと思います。昨日も物議を醸していました。受賞会見で叩かれ、(注:NHKの番組)『バリバラ

            「怒りだけで書きました」芥川賞・市川沙央が贈呈式で語ったこと【全文掲載】
          • 東京の人、美術館にすぐいけるって言うわりに、具体的に好きな画家や写真..

            東京の人、美術館にすぐいけるって言うわりに、具体的に好きな画家や写真家、彫刻家の話は出ない 大きい本屋や図書館が充実してるっていうわりに、本の話題はラノベしか漫画しか出ない イベントにしょっちゅういける、ライブハウスがたくさんあるっていうけど、話題になるのはせいぜいオタクライブ 文化資本にアクセスしやすい=文化資本があるではないんだよな 家にギターがあってもギターが弾けないみたいな感じ 追記ブコメでいっぱいイキってる人が出てきて良いもの見せてもらったって感じある よかった。

              東京の人、美術館にすぐいけるって言うわりに、具体的に好きな画家や写真..
            • 日本文化が大好きなベトナム人留学生に「聞きたいことがある」と言われ二つ返事でOK→質問の内容に血の気が引いた話

              みねるば @minerva_owl1 ベトナム人の留学生から「私日本文化が大好きです!聞きたいことがあるんですけどいいですか?」と聞かれ、「もちろんいいですよ!(アニメや漫画とかかな?)」と答えたのですが、「岡倉天心の『茶の本』についてなんですけど」と言われ、血の気がサーッと引くのを感じました。それで 2023-12-05 18:38:44 みねるば @minerva_owl1 『東洋の理想』の方はギリ読んだことがあったので、そちらの知識で答えられたのですが、宮沢賢治の話を振られた時は恥ずかしながら全然読んだこと無かったので、タジタジになってしまいました。色々と文化の話をしたのですが、彼女が言うには 2023-12-05 18:39:06

                日本文化が大好きなベトナム人留学生に「聞きたいことがある」と言われ二つ返事でOK→質問の内容に血の気が引いた話
              • 「雑誌にふさわしくない作品…ガンダムなどの掲載は断った。今も後悔はない」SFマガジンの元編集長が語る。 - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

                昔話16 私は石頭なんだろう、SFマガジンにふさわしくないと思うと売れっ子作家の作品でも掲載しなかった。栗本薫の「時の石」、高千穂遙の「変態の方程式」、梶尾真治の「包茎牧場の決闘」等々。そればかりかガンダムまで掲載を断った。後でいろいろ言われたけど、いまでも間違ったとは思ってない。— 今岡清 (@k_imaoka) August 8, 2023 SFマガジン編集長回想 ガンダムですら私は拒否した。今も間違ってるとは思わない実在した! 「ニンジャ」や「パンをくわえて登校する女の子」と同じく「偏狭なSFファン」もどこかにいてほしいもの(そうか?) m-dojo.hatenadiary.com あの当時は、それが正義だった。それがSFだった…のだろう、おそらく。 「飛鳥川 昨日の淵は 今日の瀬と 変わる習ひを我が身にぞ見む」(長野主膳辞世の句) とは、いまに通じる普遍性を持つ詩だ。 風雲児たち 

                  「雑誌にふさわしくない作品…ガンダムなどの掲載は断った。今も後悔はない」SFマガジンの元編集長が語る。 - INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
                • 6年同棲しとった女が十数年ぶりに夢に出てきた

                  【追記】 ブクマですげー怒られててこわい。 もちろん今は隠し事してた俺も悪いって思ってるけど、あそこまでショック受けるとは思わなかったしデマがあっという間に広まって当時は冷静な判断が出来なかったんだよ。 あといくらキモいからって人の顔見て吐き真似してキモがるの本当にやめろマジで。 【再追記】 なんか二回も結婚してる設定にされてるけど一回もしてねえよw どっちも結婚直前まで関係を深めたけど一人目は仕事が忙しくて全然会えない時期が続いて振られる、二人目はパンデミックの最中に反ワクかつ中国大嫌いなネトウヨになっちゃって、色々話し合った結果価値観が合わないねって別れたんだよ。俺は中国と台湾のアート市場に凄い可能性を感じてるんで。 特に二人目の人は画家やってて俺のビジネスパートナーでもあり、一緒に個展を企画開催したり画集の出版までしたのにあんなことになって本当に残念だわ。 【再々追記】 いや、なんか

                    6年同棲しとった女が十数年ぶりに夢に出てきた
                  • 角川つばさ文庫編集部よりお詫びとお知らせ | 編集部より | 編集部からのお知らせ | 角川つばさ文庫

                    読者のみなさまへ いつも角川つばさ文庫をご愛読いただき、ありがとうございます。 2023年7月12日に発売を予定していた角川つばさ文庫『七色ギフテッド! 天才だらけ!? 学校生活はがけっぷち!』で、事実とは異なる誤解をまねく表現があることがわかりました。 作品を読んでくださったみなさま、またこの表現のためにつらい思いをされたみなさまには、ご迷惑をおかけしまして、本当に申し訳ございませんでした。 この作品では、ある学校に集められた特別な才能を持つ生徒・天才たちのことを、「ギフテッド」と呼んでいました。 「ギフテッド」という言葉は、まだきちんと定められていませんが、生まれつき、特定なジャンルで特別な才能を持っている方のことを指します。そのため「天才」と誤解されることもありますが、実際はその才能には、それぞれ個人差があること、またそのために、逆に普段の家や学校での生活などで苦手なことがあり、悩み

                      角川つばさ文庫編集部よりお詫びとお知らせ | 編集部より | 編集部からのお知らせ | 角川つばさ文庫
                    • 青くてエモい「ブルーライト文芸」大ブームの理由

                      コンテンツブロックが有効であることを検知しました。 このサイトを利用するには、コンテンツブロック機能(広告ブロック機能を持つ拡張機能等)を無効にしてページを再読み込みしてください。 ✕

                        青くてエモい「ブルーライト文芸」大ブームの理由
                      • 右も左もない「読書バリアフリー」 芥川賞 の市川沙央さんが本紙に寄稿

                        作者と同じ難病の重度障害者女性を主人公として、健常者の特権性や多様性の意味を問いかける作品「ハンチバック」で第169回芥川賞を射止めた市川沙央さんが、産経新聞に「読書バリアフリー」について寄稿した。全文は以下の通り。 ◇ 電気式人工咽頭という機器がある。手のひらに収まる筒状の機器の先を喉元に当てて口を動かすと、声帯を切除した人や気管切開していて発声できない人でも、電子音で喋(しゃべ)ることができる生活補助具だ。ステレオタイプの宇宙人の声のような抑揚のない音だが、コツを掴(つか)めば電話もかけられるほど明瞭に話せるようになる。現在でもさまざまな病気で声を出せない人がこの電気式人工咽頭を使っている。 元々は第二次世界大戦において戦傷を受けて声帯を失った人々のため、アメリカで開発されたものである。戦後の日本にも同様の戦傷障害を抱えた人は多くいただろうが、彼らに社会がどのように報いたのか私は知らな

                          右も左もない「読書バリアフリー」 芥川賞 の市川沙央さんが本紙に寄稿
                        • 小学生の娘が「変な家という本が面白かったから映画を観に行きたい」というので連れて行ったら原作と全然違うらしく泣きそうになってた

                          藤原 @fj_wr_ 小学生の娘が「変な家という本が面白かったから映画を観に行きたい」というので、珍しいのを観たがるもんだなぁと思いつつ行ってきたら、リングと因習村とホラーYouTubeと蛆虫とチェーンソー振り回し老婆と猟銃ぶっぱなし高嶋政伸を混ぜてこね合わせたみたいな話で娘が泣きそうになってた 2024-03-16 15:57:18

                            小学生の娘が「変な家という本が面白かったから映画を観に行きたい」というので連れて行ったら原作と全然違うらしく泣きそうになってた
                          • 第171回芥川賞・直木賞の候補作発表 | NHK

                            第171回芥川賞・直木賞の候補作が発表され、直木賞ではSNSに小説を投稿して話題を集める麻布競馬場さんの作品が初めて候補に選ばれました。 芥川賞の候補作に選ばれたのは、 ▽朝比奈秋さんの「サンショウウオの四十九日」 ▽ミュージシャンとしても活動する尾崎世界観さんの「転の声」 ▽坂崎かおるさんの「海岸通り」 ▽向坂くじらさんの「いなくなくならなくならないで」 ▽松永K三蔵さんの「バリ山行」 の5作品です。 朝比奈さん、坂崎さん、向坂さん、松永さんは初めて候補に選ばれ、尾崎さんは2回目の候補です。 一方、直木賞の候補作には ▽青崎有吾さんの「地雷グリコ」 ▽SNSに小説を投稿して話題を集める麻布競馬場さんの「令和元年の人生ゲーム」 ▽一穂ミチさんの「ツミデミック」 ▽岩井圭也さんの「われは熊楠」 ▽柚木麻子さんの「あいにくあんたのためじゃない」 の5作品が選ばれました。 青崎さん、麻布さん、岩

                              第171回芥川賞・直木賞の候補作発表 | NHK
                            • 谷崎潤一郎や芥川龍之介らが校正家に宛てた書簡 約200通が発見 | NHK

                              谷崎潤一郎や芥川龍之介ら大正から昭和にかけて活躍した文豪が、当時の出版関係者に宛てたおよそ200通の書簡が残されていることが分かりました。調査にあたった専門家は、「著名な作家たちの未発表の書簡がまとまって見つかることは珍しい。作家の人間関係や出版事情などが分かる資料だ」としています。 書簡は、原稿の修正や事実確認を専門に行う「校正家」の神代種亮(こうじろ・たねすけ)に宛てられたもので、孫の聡さんが保管していました。 書簡の送り主は谷崎潤一郎や芥川龍之介、佐藤春夫など、大正から昭和にかけて活躍したおよそ20人の作家らで、あわせて200通余りに上ります。 このうち谷崎の書簡は25通あり、大正13年9月に送ったものには、自身の著作を刊行するにあたり、「菊判」と呼ばれる比較的大型のサイズでの出版を希望したのに対し、出版社がそれよりも小さく流通量の多い「四六判」というサイズで出版しようとしていること

                                谷崎潤一郎や芥川龍之介らが校正家に宛てた書簡 約200通が発見 | NHK
                              • 学生より社会人のほうが講義で反応が大きい『方丈記』の大飢饉の話。「愛情の深い者が先に死んでいく」「読んでみたい」

                                谷知子 @wakahouse97 当たり前なのですが、大学の授業で学生に共感してもらえるところと、社会人講座で反響が大きいところは違います。はっとさせられる経験もしばしば。 大学生に話しても反応がないのに、社会人の受講生の反応が大きい例に、鴨長明『方丈記』のこの箇所があります。 大飢饉の様子を描写した部分です。 2023-07-17 16:33:38 谷知子 @wakahouse97 さりがたき女男など持ちたるものは、その思ひまさりて、心ざし深きは必ず先立ちて死ぬ。そのゆゑは、我が身をば次になして、男にもあれ女にもあれ、いたはしく思ふかたに、たまたま乞ひ得たる物を、まづ譲るによりてなり。(『方丈記』) 2023-07-17 16:34:19

                                  学生より社会人のほうが講義で反応が大きい『方丈記』の大飢饉の話。「愛情の深い者が先に死んでいく」「読んでみたい」
                                • 内田百けんの代表作「阿房列車」の自筆原稿 新たに見つかる | NHK

                                  岡山市出身の作家、内田百※けんの代表作、「阿房列車(あほうれっしゃ)」の自筆原稿が新たに見つかり、市内の文学館に寄贈されました。 ※けんの漢字は、門がまえの中が「月」 見つかったのは、内田百けんが鉄道に乗ることのみを目的に全国各地を訪れ、その道中をユーモアあふれる筆致で記した代表作「阿房列車」シリーズのうち、島根県の松江を訪れた「山陰本線阿房列車」と、一連の旅の最後で九州を訪れた「不知火阿房列車」の自筆原稿あわせて243枚です。 岡山市北区の吉備路文学館によりますと、ことし10月、青森市の女性から「百けんの原稿があるので、出身地の岡山に寄贈したい」と連絡があり、鑑定したところ自筆原稿だとわかりました。 原稿は、白地にオレンジ色のマス目の旧国鉄の用紙に書かれ、右上を紐でくくった状態で保存されています。 百けんが文章を書いたあと、ことばを繰り返し推こうした跡が残されていて、1枚目の用紙には原文

                                    内田百けんの代表作「阿房列車」の自筆原稿 新たに見つかる | NHK
                                  • 命綱の本が紙クズに変わる時 芥川賞「ハンチバック」が問うマチズモ:朝日新聞デジタル

                                    ","naka5":"<!-- BFF501 PC記事下(中⑤企画)パーツ=1541 -->","naka6":"<!-- BFF486 PC記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 --><!-- /news/esi/ichikiji/c6/default.htm -->","naka6Sp":"<!-- BFF3053 SP記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 -->","adcreative72":"<!-- BFF920 広告枠)ADCREATIVE-72 こんな特集も -->\n<!-- Ad BGN -->\n<!-- dfptag PC誘導枠5行 ★ここから -->\n<div class=\"p_infeed_list_wrapper\" id=\"p_infeed_list1\">\n <div class=\"p_infeed_list\">\n <div class=\"

                                      命綱の本が紙クズに変わる時 芥川賞「ハンチバック」が問うマチズモ:朝日新聞デジタル
                                    • 『俳句歳時記』の“気象俳句”を気象予報士と考察する

                                      俳句で使われる季語だけを集めた『俳句歳時記』という書籍がいくつも出ている。 季語は「季節を表す言葉」だけあり、気象に関する季語と俳句も多く載っている。 この俳句歳時記に載っている気象に関する季語と、気象俳句を、気象予報士と一緒に鑑賞してみたい。 超絶シブい記事です、すみません。 まずはいちおう念のため、俳句と季語について解説しておきたい。 俳句には、文字数を五・七・五、または17音にまとめる。切れ字(切れとも、句中で詠嘆する部分、「や」、「かな」、「けり」などの文字)を入れる。季語を入れるなどのルールがある。 俳句を作るうえで、文字数や切れは自分で調整ができるものの、季語に関しては、使おうとしているその言葉が、季語かどうか、季語であればいつの季節の言葉なのかを調べる必要がある。 その便宜を図る目的で、季語と実際にその季語を使用した俳句を収録した本が『歳時記』や『俳句歳時記』などの名称でいく

                                        『俳句歳時記』の“気象俳句”を気象予報士と考察する
                                      • 藤原定家直筆の「古今和歌集」注釈書を発見 専門家「国宝に値」 | 毎日新聞

                                        冷泉家に伝わる古今伝授箱から見つかった藤原定家直筆の「顕注密勘」=京都市上京区で2024年4月16日、加古信志撮影 鎌倉初期を代表する歌人、藤原定家(1162~1241年)が自筆した「古今和歌集」の注釈書「顕注密勘(けんちゅうみっかん)」の原本が見つかった。子孫の冷泉家(京都市上京区)で保管する木箱を約130年ぶりに開けたところ、収められていた。同書の写本の中には国重要文化財に指定されているものもあり、原本について専門家は「国宝に値する」と評価している。 定家らの古典籍を研究・保存する冷泉家時雨亭文庫が発表した。 顕注密勘は、最初の勅選和歌集・古今和歌集について和歌の先人による注釈に、定家が自説を書き加えた注釈書。上・中・下の3巻からなる。木箱にあった3巻のうち中・下巻が、筆跡や紙の製法などから原本と判断された。上巻の原本は火災で焼失したと伝わっており、同時に見つかったものは写本だった。

                                          藤原定家直筆の「古今和歌集」注釈書を発見 専門家「国宝に値」 | 毎日新聞
                                        • ライトノベルの始まりの頃。1970年代起源説は間違い

                                          ライトノベル、つまり若者向けのエンタメ小説は、コバルト文庫やソノラマ文庫が登場した1970年代に生まれたと言われてるんですが、コバルト文庫にはコバルト・ブックス、ソノラマ文庫にはサンヤングシリーズとそれぞれの前身に当たるレーベルが1960年代に登場しているんですよ。普通に考えれば、ライトノベルの起源は1960年代まで遡れる。 誰ですか? 1970年代がライトノベルの始まりと間違ったことを言い出した人は?? もちろん、1960年代に登場した若者向けの小説はあくまで源流であって、段階を経てライトノベルらしくなっていきます。 1966年 若者向け小説の登場 ← 『小説ジュニア』創刊 1969年 アニメ・漫画の影響が強くなる ← サンヤングシリーズ創刊 1976年 文庫レーベル化 ← コバルト文庫&ソノラマ文庫創刊 1977年 新時代の作家の登場 ← 氷室冴子&高千穂遙デビュー 1986年 ゲーム

                                            ライトノベルの始まりの頃。1970年代起源説は間違い
                                          • 「天祐」か「天佑」か――芥川賞受賞会見をめぐり

                                            先日の芥川賞受賞記者会見で市川沙央さんは「我に天ユウあり」と語りました。このユウが新聞社により「天佑」と「天祐」に分かれました。辞書では併記され、どちらも間違いではありませんが、どう違うのでしょう。そして市川さんが指弾した「傲慢」とは? 毎日新聞は「天祐」と書いたが… 「非常にうれしく、我に天祐(てんゆう)ありと感じています」 7月19日に発表された芥川賞を受賞した市川沙央さんの記者会見で、毎日新聞はこう報じました。 「天祐」とは「天の助け」のことですが、同じ意味・同じ読みで「天佑」があります。辞書では大抵【天佑・天祐】とひとまとめにしています。 しゃべり言葉を文字にする際、表記が複数あると、どちらが適切かという問題にぶちあたります。たとえば一方が常用漢字でないなら問題なく常用漢字を選びます。しかし「佑」も「祐」も常用漢字ではありません。かといって、一部報道機関が出していましたが「天ゆう」

                                              「天祐」か「天佑」か――芥川賞受賞会見をめぐり
                                            • 本屋大賞「成瀬は天下を取りにいく」の膳所 西武大津店跡地は今… | 毎日新聞

                                              「最近、文学界で大津が来てる」――。先月、宮島未奈さんの「成瀬は天下を取りにいく」が本屋大賞を受賞。大津城の戦いを描いた今村翔吾さんの「塞王の楯」が2022年に直木賞を取った時に抱いた自信が確信に変わった。だが、ちょっと地味な大津を読者はどれだけご存じなのか。ここは一番、大津在住30年の記者が紹介せねばなるまい。そう考えて「成瀬」の舞台・膳所を歩いた。【山本直】 膳所は「ぜぜ」と読む。平安時代に魚介類を朝廷の食膳に供給する所だったことに由来するらしい。大津市は県庁所在地なのに「中核」といえる繁華街がなく、大津、浜大津、石山、瀬田などにこぢんまりした盛り場がある。膳所もその一つ。JR東海道線と京阪が乗り入れているので便利だが、JRの新快速は大津と石山に止まってはざまの膳所は飛ばす。

                                                本屋大賞「成瀬は天下を取りにいく」の膳所 西武大津店跡地は今… | 毎日新聞
                                              • 特集ワイド:「つまらない」北朝鮮文学を邦訳した研究者 南北分断期、埋めなくては | 毎日新聞

                                                「友」を翻訳した富山大学准教授の和田とも美さん。本棚には北朝鮮の文学作品などが約200冊並んでいる=富山市の富山大学で2023年10月27日午後3時46分、萱原健一撮影 北朝鮮で生きる人々の暮らしを描いた文学作品「友」の邦訳が今春、出版された。時代は、国民生活をなおざりにしてミサイル・核開発に突き進む前の1980年代。訳者の富山大学准教授、和田とも美さん(53)に評価を聞くと、「つまらない」とキッパリと答えた。ではなぜ翻訳を引き受けたのか。 筆者は49年生まれの白南龍(ペクナムリョン)で、訳書は今年3月に小学館から出版された。南北分断後に生まれた北朝鮮在住の作家の文学作品が日本の出版社から出されるのは極めて異例という。 圧政下のソ連時代、同時代人を勇気づけた抵抗の地下文学があったが、北朝鮮にはないのだろうか。そんな疑問を私は長らく持っていた。「友」は地下文学ではないが、80年代の地方都市に

                                                  特集ワイド:「つまらない」北朝鮮文学を邦訳した研究者 南北分断期、埋めなくては | 毎日新聞
                                                • 滋賀県立図書館が児童書「全点購入」を続けるワケは? 「子どもの文化」35年以上も下支え|文化・ライフ|地域のニュース|京都新聞

                                                  滋賀県立図書館(大津市)が、国内で刊行されている児童書の「全点購入」を始めて35年以上になる。かつては全国の都道府県立図書館で唯一の取り組みであり、県の財政難に伴って図書費が減る中でも事業を継続してきた。豊富な資料がそろい、一般向けの貸し出しだけでなく、地域の図書館関係者や読書ボランティアが

                                                    滋賀県立図書館が児童書「全点購入」を続けるワケは? 「子どもの文化」35年以上も下支え|文化・ライフ|地域のニュース|京都新聞
                                                  • パレスチナ人詩人Refaat Alareer氏、ガザの空爆で死亡

                                                    Refaat Alareer氏がXで発表した詩「もし私が死ななければならないなら(If I must die)」は何万回もシェアされた。(提供) Alareer氏はガザのイスラム大学で英文学の教授を務め、シェークスピアなどを教えていた ガザ:みずからの体験を英語で書くことを選択した若い作家たちのリーダーの1人であったパレスチナ人詩人Refaat Alareer氏がイスラエル軍の空爆で死亡したと7日夜、友人たちが語った。 「私の心は傷ついている。友人であり同僚のRefaat Alareer氏が数分前に家族と殺された」と、友人でガザの詩人Mosab Abu Toha氏はフェイスブックに投稿。 「信じたくない。私たちは一緒にイチゴを摘むのが大好きだった」 ハマス当局によると、イスラエルは7日夕方、ガザ地区北部でさらなる空爆を行った。 Alareer氏は、イスラエルが10月に地上攻撃を開始した数日

                                                      パレスチナ人詩人Refaat Alareer氏、ガザの空爆で死亡
                                                    • ベストセラー作家の森村誠一さん死去、90歳…「人間の証明」「悪魔の飽食」

                                                      【読売新聞】 「人間の証明」「悪魔の飽食」などで知られるベストセラー作家、森村誠一(もりむら・せいいち)さんが24日死去した。90歳だった。 埼玉県生まれ。青山学院大卒業後、ホテルマンとして働くなかで、サラリーマン向けのエッセーを手

                                                        ベストセラー作家の森村誠一さん死去、90歳…「人間の証明」「悪魔の飽食」
                                                      • 芥川賞の市川沙央さん「重度障害の当事者性を意識して書いた」 | 毎日新聞

                                                        「ハンチバック」で第169回芥川賞に選ばれた市川沙央さん=東京都千代田区で2023年5月17日、稲垣衆史撮影 芥川賞に選ばれた市川沙央さん(43)の受賞作「ハンチバック」は、難病の筋疾患、先天性ミオパチーを患う重度障害の自身を投影した主人公の女性の視点から、社会の現実を突きつけてくる作品だ。当事者を主体にした文学作品が見当たらず「当事者性を意識して、日ごろ思っていることを書いた」と話す。 タイトルの「ハンチバック」とは背中が曲がった「せむし」のこと。背骨がS字に湾曲した症状を抱えた主人公・井沢釈華が自身をそう称している。釈華は両親がのこしたグループホームで裕福に暮らす重度障害の女性。性的な体験はないが、ウェブライターとして性風俗のコタツ記事(ネット上の情報のみで書いた記事)の執筆で得た金は恵まれない子どもたちに寄付する一方、ネット交流サービス(SNS)の裏アカウントには「妊娠して中絶したい

                                                          芥川賞の市川沙央さん「重度障害の当事者性を意識して書いた」 | 毎日新聞
                                                        • 今なお人々を魅了 橋本治の世界 横浜で特別展/『はじめての橋本治論』刊行 | 毎日新聞

                                                          膨大な仕事、豊富な資料で 横浜で特別展 ポスターや生原稿など450点 小説や古典の新訳、戯曲、社会時評、イラスト、編み物と幅広い分野で活躍した橋本治さん(1948~2019年)の仕事を振り返る特別展「帰って来た橋本治展」が、神奈川近代文学館(横浜市中区)で開催されている。6月2日まで。 構成は、橋本治とその時代▽作家のおしごと▽橋本美術館――の3章立て。<とめてくれるなおっかさん/背中のいちょうが泣いている/男東大どこへ行く>のキャッチコピーで一躍注目を浴びた東京大駒場祭のポスター(68年)の原画をはじめ、衝撃の小説デビュー作「桃尻娘」(77年)、400字詰め原稿用紙で9000枚弱の大作「双調平家物語」(98~07年)などの生原稿、スター歌手の姿を編みこんだ鮮やかなセーターや歌舞伎をモチーフにした挿画、さらには母親が開いた喫茶店の自筆メニューもある。約450点が展示され、橋本治さんの生涯を

                                                            今なお人々を魅了 橋本治の世界 横浜で特別展/『はじめての橋本治論』刊行 | 毎日新聞
                                                          • <土曜訪問>文学の営み 次代へ 12年務めた芥川賞選考委員を退任 堀江敏幸さん(作家):東京新聞 TOKYO Web

                                                            半年に1度の芥川賞の発表時、雑誌『文芸春秋』には選考委員による選評が掲載される。その中で、いつも最後に置かれる堀江敏幸さん(60)の文章は異彩を放っていた。他の評のように候補作同士の優劣は明確にせず、各作品への言及が、鍵となる言葉の受け渡しによって有機的につながる。まるで一編のエッセーのような読後感があり、毎回楽しみにしていた。このほど12年(24回)務めた委員を退任するのを機に、早稲田大(東京都新宿区)の研究室を訪ねた。 「最初に選考委員の話があった時は一度お断りしたんです。自分よりふさわしい方がいるはずだと」。うずたかく積まれた本の山の間で、堀江さんはそう振り返る。「次の委員が出てくるまでのつなぎという気持ちでした。でも気づけば干支(えと)が一回り。あっという間の12年間でした」 選考を重ね、その「つなぎ」という言葉の意味が変わっていった。「作品のためにこれだけ真剣に議論する場があるん

                                                              <土曜訪問>文学の営み 次代へ 12年務めた芥川賞選考委員を退任 堀江敏幸さん(作家):東京新聞 TOKYO Web
                                                            • 東大名誉教授・亀井俊介さん死去、91歳…「アメリカン・ヒーローの系譜」で大佛次郎賞

                                                              【読売新聞】 大衆文化を含めた幅広い視野から、ユニークなアメリカ文学研究や比較文学研究を展開した東京大名誉教授の亀井俊介(かめい・しゅんすけ)さんが18日、病気で死去した。91歳。告別式は近親者で済ませた。喪主は長男、類さん。 岐阜

                                                                東大名誉教授・亀井俊介さん死去、91歳…「アメリカン・ヒーローの系譜」で大佛次郎賞
                                                              • 芥川賞の市川沙央さん「ニコ動で予習した」 記者会見一問一答 | 毎日新聞

                                                                作品を手に記念写真に納まる、(右から)芥川賞を受賞した市川沙央さん、直木賞を受賞した垣根涼介さん、永井紗耶子さん=東京都千代田区で2023年7月19日、三浦研吾撮影 小説「ハンチバック」(文芸春秋)で第169回芥川賞を受賞した市川沙央(さおう)さん(43)が19日夜、記者会見に臨んだ。難病の先天性ミオパチーを抱え、普段から人工呼吸器と電動車いすを使用。自身を投影した作品での快挙。主な一問一答は次の通り。 ――今の気持ちは。 ◆私は広く訴えたいことがあって、去年の夏に初めて純文学を書きました。それが「ハンチバック」です。芥川賞の記者会見の場にお導きいただいたことは非常にうれしく、われに天祐(天の助け)あり、と感じています。 ――重い本を2冊持って写真撮影に臨んだ。

                                                                  芥川賞の市川沙央さん「ニコ動で予習した」 記者会見一問一答 | 毎日新聞
                                                                • 社説:芥川賞に市川沙央さん 健常者の「当たり前」撃った | 毎日新聞

                                                                  健常者の「当たり前」は当たり前ではない。文学の力で言葉のやいばを突き立てる。 筋疾患の難病、先天性ミオパチーを患う市川沙央(さおう)さんの「ハンチバック」が芥川賞を受賞した。文学界新人賞を受賞したデビュー作でもある。 身体に重度障害のある主人公に自身を投影する。背骨がS字に湾曲し、横になる時には人工呼吸器が必要だ。自らを「せむし(ハンチバック)の怪物」と呼ぶ。 グループホームでの生活や人工呼吸器の操作、気道にたまったたんの吸引、介助が必要な入浴……。身を削りながら送る日常が、「健常者優位主義」へのいらだちとともに細密に描かれる。 20年あまり、主にファンタジー小説を書き続けてきた。受賞作は、同時期に書いた大学の卒業論文がきっかけだ。障害者の歴史を調べるうちに「怒りのようなものが生まれてきた」と言う。 当事者性を前面に押し出してはいる。だが、安易な同情や共感を求めるものではない。ユーモアと皮

                                                                    社説:芥川賞に市川沙央さん 健常者の「当たり前」撃った | 毎日新聞
                                                                  • 『フェルナンド・ペソア伝 異名者たちの迷路』刊行記念対談   澤田直×山本貴光「人はなぜペソアに惹かれるのか」 | 集英社 文芸ステーション

                                                                    ポルトガルの国民的詩人フェルナンド・ペソア。自分とは人格の異なる人物を何人も創造し、書き分けたその多面的な作品は、タブッキ、ボルヘス、ヴェンダースなど多くの芸術家を魅了し、詩群誕生一世紀に及ぶ今日ますます輝きを増している。 長年ペソア作品を日本で紹介してきた澤田直氏がこのほど『フェルナンド・ペソア伝 異名者たちの迷路』を上梓したことを機に、自身もペソアに深く魅せられてきた文筆家でゲーム作家の山本貴光氏が、その創造世界について著者の澤田氏と語り合った。 構成/長瀬海 撮影/中野義樹 山本 ペソアが書いたものとはじめて出会って以来、ずっと大好きで繰り返し読んできました。澤田さんが「すばる」でペソア伝の連載を始めたときは本当に嬉しくて、毎号真っ先に読んでいました。今回、本のかたちになって欣喜雀躍しています。とはいえ、私はペソア研究者でもなければ、文学の研究者でさえありません。今日は一人の愛読者と

                                                                      『フェルナンド・ペソア伝 異名者たちの迷路』刊行記念対談   澤田直×山本貴光「人はなぜペソアに惹かれるのか」 | 集英社 文芸ステーション
                                                                    • <書評>『裏日本的 くらい・つらい・おもい・みたい』正津勉(しょうづべん) 著:東京新聞 TOKYO Web

                                                                      「ここに小著はこの準禁止語をして表題とする」と前書きにはある。著者は終戦の年、現在の福井県大野市に生まれている。少年時代には普通にみられた「裏日本」という語の使用が、一九六〇年ころから激減したと語っている。しかし、書名は『裏日本』ではなく『裏日本的』。どうやらこの「的」がポイントのように思われる。 本書では、若狭、越前、奥越、白山、能登、立山、北越と徐々に北上しつつ、その土地その土地を舞台とした文学作品を引用し、あるいは各々の作者の境遇に思いを馳(は)せる。どこまでも平地の続く茨城県に生まれてしまった評者にとって、裏日本といえば冷たい日本海と豪雪のイメージ(本書の副題にいうところの「くらい・つらい・おもい」)と並んで、峻険(しゅんけん)な山々へのあこがれもぬぐいがたくあるのだが、たとえば本書における山にかかわるエピソードだけをひろってみてもおもしろい。彼らは皆、副題にある「みたい」に情熱を

                                                                        <書評>『裏日本的 くらい・つらい・おもい・みたい』正津勉(しょうづべん) 著:東京新聞 TOKYO Web
                                                                      1