ベンヤミン・ネタニヤフ氏(71)はかつて、「イスラエルの王」、「偉大な生存者」と呼ばれていた。「ビビ」という愛称も持つネタニヤフ氏はイスラエル政治を独占し、一時代を築き上げた。 好戦的な態度で知られ、イスラエルで最も長く首相を務めたネタニヤフ氏は、同国が右派とナショナリズム(国家主義)に傾いていく中で重要な役割を果たした。
10月18日は発明王トマス・エジソン(1847~1931)の命日です。エジソンの葬儀が行われた1931年10月21日の夜、全米で彼の功績をたたえて1分間電灯を消すということが(どこまで完全に行われたかは別にして)実施されました。 エジソンは「よく働き、よく学んで不利な条件を克服し、人生を精一杯生きた人間」のひとつの極致です。「よく働き・よく学ぶ」人間の、まさに典型。 いくらかでも元気があるときなら、そういう人間の姿にふれると「自分も怠けないで(自分なりに・ささやかでも)がんばろう」という気になるものです。 でも落ち込んでいるときは「自分はダメだ」「こんなの無理」という感じになるのでしょうが…… 偉人伝で最も興味深いのは、その人物が「第一人者」「大物」になるまでだと、私は思います。 偉人の歩みで私たちの参考や刺激になるのは、何よりも修業時代のことです。私たちの多くは、年齢を問わず大成とは程遠
佐々木 『人新世の「資本論」』(集英社新書)がベストセラーになるなど、斎藤さんはいま注目の経済思想家です。カール・マルクスのエコロジー思想を論じた著作で権威あるドイッチャー記念賞を受賞し、6か国で翻訳されるなど世界を舞台に活躍されています。 斎藤さんが注目を浴びているのは、経済学の主流の新古典派経済学ではなく、マルクス経済学の立場から地球温暖化をはじめとする環境問題や労働の問題に切り込み、しかも的確な問題提起と現状分析をしているからではないかと思います。 斎藤 ありがとうございます。人類の経済活動、すなわち資本主義が地球を破壊する「人新世」の時代だからこそ、資本主義を批判的に分析する必要があると思って書きました。 佐々木 『人新世の「資本論」』を読んで、真っ先に頭に浮かんだのは宇沢弘文のことでした。 斎藤 日本人で最もノーベル経済学賞に近かったと言われる、あの宇沢さんですね。「宇沢を思い出
アメリカの果断な政策は音楽関係者も救う アメリカでは、音楽業界で働く人々は自営業もフリーランスもみんな、一定の条件を満たせば新型コロナウィルス感染症対策の現金給付対象となる。この事実が、日本ではあまり知られていない。 それどころか逆に日本では、ミュージシャンや音楽関係者などに対して「好きでそんな仕事選んだんだから、勝手に食うに困ればいい」という声すらある、らしい。あんなのは職業じゃない、遊びみたいなものだ、とか。日ごろ調子こいてるんだから、まあ不況になったら真っ先に、童話のキリギリスみたいになりますわなあ!――なんて心ない声すら、あるという。 西田敏行が「悪目立ちをした」と叩かれる日本 たとえばこれは音楽ではなく、俳優の話だが、日本俳優連合の理事長である西田敏行が、協会員救済のための要望書を政府に提出したところ「逆風にさらされている」という内容の報道があった。3月26日付のZAKZAK(夕
「許永中旋風」を引き起こせたのはなぜか 3000億円が闇に消えた戦後最大の経済事件――。 こう呼ばれたイトマン事件から28年が経過、その主役のひとりである許永中氏が、『海峡に立つ 泥と血の我が半生 許永中』と題する自叙伝を、8月28日、小学館から上梓した。 帯に「戦後最大の黒幕」と書かれ、黒幕にフィクサーのルビが振られている。 当時、許氏にはいろいろな異名がつけられた。「在日韓国人実業家」というのは最も穏当で、「黒幕」「フィクサー」はもちろん、「闇社会の帝王」「企業舎弟」「仕事師」「事件屋」というものもあった。 共通するのは、「表社会」と「裏社会」の狭間に生息、両社をつなぐ役回りで、そうした自分の立場を自覚して、許氏は決して表に立たなかった。 それが虚像を膨らませ、おどろおどろしさとなって、「許永中とは何者か」が、様々な方向から語られた。 私もそのひとりであり、19年前、同じ小学館から『許
長崎・国見高で監督を務め、03年度大会まで戦後最多6度の選手権Vを飾った小嶺忠敏さん(現長崎総合科学大付監督)が7日午前4時ごろ、長崎県内で亡くなった。76歳。 昨年末に開幕した第100回全国高校サッカー選手権でも、長崎総合科学大付が出場していたが、初戦から体調不良でベンチ入りできていなかった。 【写真特集】小嶺忠敏さん死去 国見で栄冠、参院選出馬、最後まで現役監督>親しい関係者によると、小嶺さんは数年前から、肝臓など内臓を患い、持病の悪化もあって、闘病を続けていたという。 人生のすべてをささげる熱血指導で、高校サッカー界をけん引。さらに、C大阪で現役引退したFW大久保嘉人氏(39)ら、日本代表選手やJリーガーも育てた。 通夜は8日午後7時から、告別式は9日正午から、南高葬儀社 寳玉殿(長崎県南島原市深江町丁4593)で行われる。喪主は妻の厚子さん。 ◇ ◇ ◇ ◆小嶺忠敏(こみね
阿部サダヲ主演 殿、利息でござる! 殿、利息でござる! 洋画の派手さこそないがどうしようもなく心にしみる…それこそ邦画の最大の魅力 『殿、利息でござる!』とは あらすじ 実話がもとになっているから、ふざけたタイトルとは裏腹に泣ける名作 羽生結弦選手の名演技が見所のひとつ 洋画の派手さこそないがどうしようもなく心にしみる…それこそ邦画の最大の魅力 洋画の派手さこそないがどうしようもなく心にしみる… それが邦画の良さだと思う。 昔は当たり前のように洋画一択だったが、近年の邦画はなかなかバカにできない。 製作費でハリウッドに勝てないならシナリオと演出と演技で勝負といわんばかりに、邦画のクオリティーは年々高くなっている。 たしかにハリウッド映画は華やかで見栄えもするが、どうしても大味になってしまっているように感じる。 演出的にはどうしても地味な邦画ではあるが、シナリオ的に感性が合うのはやはり制作者
先日亡くなりました朝日新聞社前社主、村山美知子の親族であります村山恭平です。ご弔問いただいた方、ご記帳や弔電を頂い方には、この場を借りて御礼申し上げます。 さて、伯母の死去に伴い、私の友人であります樋田毅氏が講談社より、 伯母の評伝「最後の社主 朝日新聞社が秘封した「御影の令嬢」へのレクイエム」を出版されました。伯母誕生以来の歴史的資料も豊富で、良い本を書いてくれたと伯母も喜んでいるはずです。 著書後半の新聞社と村山家の関係に関する記述などは、立場によって見解の相違や違和感もあるかと思いますが、故人の評伝とは本来そういうものであると思います。どうしても許せない記述があるのでしたら、具体的に反論するなり、別の評伝を発表すれば良い…言論の自由とはそういうものであると、私は考えています。 しかしながら、朝日新聞社の広報部は違うお考えのようで、私の考える意味での言論の自由には全く反する形で、私に言
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Andrew Weatherall - 12 Mar. 2016(写真:Shutterstock/アフロ) 巨星の、あまりにも突然の死去 現地時間2月17日、ロンドン市内の病院にて、DJおよび音楽プロデューサーのアンドリュー・ウェザオールが肺塞栓症にて急逝した。56歳だった。このニュースを、BBCを始め、英リベラル系高級紙のガーディアンなどがとても大きく報道した。日本で言うとNHKや朝日新聞に該当するようなメディアが、最敬礼の姿勢で追悼の意を表した。 17日付ガーディアン電子版の訃報記事より これを不思議に思う人もいるかもしれない。なぜならばウェザオールは一種の有名人ではあるが、イギリスにおいてすら「老若男女だれもが知っている」人ではなかった。音楽で大金を稼いだセレブリティでもなければ、ましてやスーパースターではまったくない。エルトン・ジョンでもなければ、カルヴィン・ハリスやスティーヴ・ア
小池百合子東京都知事の「人生の虚実」に鮮烈に切り込み、今年5月に発売されるやいなや20万部のベストセラーになったノンフィクション『女帝 小池百合子』(文藝春秋社)。 その著者である石井妙子氏と、経済学者・竹中平蔵氏の知られざる素顔に迫った2013年の傑作評伝『市場と権力』(講談社、9月15日に『竹中平蔵 市場と権力』として文庫版が刊行)の著者である佐々木実氏が対談を行った。 2010年代、2020年代をそれぞれ代表する政治ノンフィクションがテーマとしているのは、小池百合子と竹中平蔵という一見あまり似ていない二人である。だがお互いの著作を読み込んだ作家の対論からは、この二人の人生に驚くほど多くの共通点があることが見えてきた。 【構成】古川琢也 【前編はこちらから】 重なる生い立ち 石井 小池さんが強力な上昇志向を持った理由に関しては、調べていく過程で幼少期の影響がとても大きいと感じました。
愛書家としても知られるMicrosoftの共同創業者のビル・ゲイツ氏が自身のブログ上で「2021年のオススメ本5選」を発表しました。ゲイツ氏は前書きでアイザック・アシモフ、エドガー・ライス・バローズ、ロバート・A・ハインラインなどのアメリカSF黄金期の旗手を挙げて、「年を重ねるにつれてノンフィクションを多数読むようになっていましたが、最近は子どもの頃に好きだった類いの本にひかれるようになりました」とコメントしており、2021年のオススメ本もSFに関連した作品が多数を占めています。 5 books I loved reading this year | Bill Gates https://www.gatesnotes.com/About-Bill-Gates/Holiday-Books-2021 5 books I loved reading this year - YouTube ◆1:
Published 2023/07/17 11:00 (JST) Updated 2023/07/18 03:13 (JST) 日本赤軍の元幹部・重信房子さんが満期出所して1年になる6月3日、支援者の会に元気な姿を見せ「自由の身になって1年を振り返って」と題して近況報告した。 服役中を含めると10カ所目になるがんの手術を受け、リハビリを兼ねて交流会などに参加しながら市民活動を再開。かつての同志たちとの再会、亡くなった人たちの墓参り、短歌作りや執筆、自らの裁判の膨大な資料の整理をして、多忙な日々を過ごしているそうだ。 今年6月には、明治大在学中の学生運動から赤軍派時代までをつづった『はたちの時代 60年代と私』(太田出版)を世に問うた。 わたしは昨年、重信さんの親友だった遠山美枝子の評伝『私だったかもしれない ある赤軍派女性兵士の25年』を出版した。『はたちの時代』はそれと重なる部分も多いが
マルクス ピーターシンガー/著 重田晃一/訳 ノーブランド品 Amazon 『福祉国家』、『ポピュリズム』、『移民』、『法哲学』に引き続きオックスフォードのVery Short Introduction シリーズの邦訳書を紹介するシリーズ第五弾。 1989年発行のこの本はAmazonでも高騰が続いているしほとんどの図書館にないしで入手困難だったが、図書館の相互貸し借りサービスを利用してようやく手に取ることができた。また、原著については2018年に第二版が出版されており、「マルクスは現在でもまだ重要か?」という章が追加されているようだ*1。 わたしはマルクスについては詳しくないし、とくにマルクスについて他の思想家以上に適当なこと書くと怒られちゃうから恐る恐る紹介することになるが、それにしても本書はかなり読みやすくわかりやすい。 訳者あとがきでも指摘されているように、「マルクスには一つの中核的
僕は政治の世界にコミットしたつもりではない。太宰治や司馬遼太郎と共通の直観に突き動かされただけである(東京新聞8月6日付夕刊文化欄から)。 (猪瀬直樹『日本システムの神話』角川oneテーマ21、2002) こんばんは。もしも太宰治や司馬遼太郎が政治家になっていたとしたら、国会で、どんな発言をしていたのでしょうか。参議院議員として政治の世界にコミットしている猪瀬直樹さんの活躍を見ていると、作家の直観に基づくロジックをもっと国会に(!)と思います。平野啓一郎さんとか、政治家にならないかなぁ。 教師の直観も馬鹿にならない。 昔、初任校でお世話になった師匠その1にそう言われました。教師の直観でいうと、マスクどころか毎朝の健康チェック表すら止められない学校に、あるいは教員採用試験の倍率が過去最低&精神疾患による教員の休職や休暇が過去最多という状況にすら危機感をもたない学校に、自浄作用は期待できないと
高度経済成長のまっただ中、日本の音楽シーンの頂点に君臨した孤高のアイドルがいた。その男の名は、沢田研二。 ここでは、ノンフィクション作家・島﨑今日子氏による評伝『ジュリーがいた 沢田研二、56年の光芒』(文藝春秋)を一部抜粋して紹介する。沢田研二が語っていた、萩原健一への想いとは――。(全2回の1回目/続きを読む) ◆◆◆ 対照的な2人の答え 渡辺プロダクションのファンクラブ誌「ヤング」にはスターへ「50の質問」というコーナーがあって、72年の2月号にジュリーが、5月号にショーケンが登場している。ここでの2人の答えが対照的なのだ。 たとえば「今、一番興味あることは?」に、沢田は〈さあ……。別にないみたい〉と答えているのに対して、萩原は〈日本の政治。中国問題〉との返答。読書についての質問では、沢田が〈本はまったくだめ。マンガ位で〉、萩原は〈読む方だな。特に小田実のものなんかいいね〉。 萩原は
大学在学中にベンチャー企業電脳隊を設立。その後設立したピー・アイ・エムとヤフーの合併に伴い、2000年にヤフーに入社。「Yahoo!モバイル」担当プロデューサー、社会貢献事業担当プロデューサー、「Yahoo!ニュース」などの責任者を歴任。2009年、GYAO 代表取締役に就任。2012年、ヤフー COOに就任。2018年、ヤフー 代表取締役社長CEO、ソフトバンク 取締役、日本IT団体連盟 会長(現任)に就任。2019年10月、会社分割による持株会社体制への移行に伴い、Zホールディングス 代表取締役社長CEO、ヤフー 代表取締役社長CEOに就任。2020年、ZOZO 取締役に就任。2021年3月ZホールディングスとLINEの経営統合に伴い、Zホールディングス 代表取締役社長Co-CEOに就任。同年6月にソフトバンクグループ 取締役に就任。2023年4月、Zホールディングス 代表取締役会長に
世界で最も有名な「新プラトン主義者」の実像を描く! エドワード・J・ワッツ著『ヒュパティア 後期ローマ帝国の女性知識人』(白水社刊)は、男性社会を生きた女性数学・哲学者の評伝。「アレクサンドリアのヒュパティア」を政治・社会階層・宗教と暴力との関係から解説。 書籍情報はこちら チャールズ・ウィリアム・ミッチェル《ヒュパティア》より 大斎の殺人 紀元後5世紀のローマ帝国は、市民たちが複雑な幻想を受け入れることを当てにしていた。人々は、自分たちが生きている国やその国を運営している人間には、逆らいがたい権力があるものと信じさせられていた。帝国官僚と地方エリートと教会指導者と帝国軍将校は結託して、自らが掌握した公共の秩序がいかに脆もろいものであるかを、脅迫と報酬と個人的な人脈によってひた隠しにしながら、帝国の諸都市を統御していた。エリートによる統制という幻想の維持に役立ったのはじつに些細なことで
これは目標の喪失にもつながるが、常に最先端を意識していた永田さんはいつの間にか、登る動機が、高校時代に吉川智明さんと登ったときのような、「山の中にいる、ただそれだけの喜び」から、メディアへの評価へと変わっていった面もあったのではないだろうか。評価されない以上、登っても仕方がないと。K7から下山後、記者会見を開いても誰も来てくれなかったことを嘆いたのも、その傍証だ。 (藤原章生『酔いどれクライマー 永田東一郎物語』山と渓谷社、2023) こんばんは。教員を長く続けていると、子どもにせよ大人にせよ、この人はおそらく発達障害なのだろうなぁと思うことがしばしばあります。藤原章生さんの新刊に登場する故・永田東一郎も、おそらくというか、間違いなくそうでしょう。《しつこくからんでいく割に、他人が自分をどう見ているかにはひどく鈍感なのだ》という下りなんて典型です。 しかも東大生。 ビンゴです。4人に1人が
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永井さんは、小説家としてはもちろん謎多き鎌倉時代の考証においても、第一人者として広く信望を集めています。 「つわものの賦」は、「吾妻鏡」を何度も読み返したという永井さんによる「鎌倉時代に対する一つの決算書」(「あとがき」より)。これまでの作品を総括するように、鎌倉草創期の人物や出来事を取りまとめた歴史評伝です。 つわものの賦 同書の章立ては次のようになっています。 序章 嵐の中への出発 治承四年八月 第一章 中世宣言 三浦義明の場合 第二章 空白の意味するもの 上総広常の場合 第三章 功名手柄 熊谷直実の場合 第四章 東国ピラミッド 源平合戦の意味 第五章 「忠誠」の組織者 梶原景時の場合 第六章 大天狗論 東国対西国 第七章 奥州国家の落日 征夷大将軍とは何か 第八章 裾野で何が起ったか 曽我の仇討ちにひそむもの 第九章 血ぬられた鎌倉
「人間にとって知的好奇心とは何か?」「人類にとって進化とは何か?」「科学技術だけでユートピアを作れるのか?」「科学と自然は共存できるのか?」……人間にとって根源的な問題をSFという手法による思考実験を通して、大胆に問い続けてきた作家・アーサー・C・クラーク(1917-2008)。「100分de名著」では、卓越した未来論、文明論としても読み解けるクラーク作品を通して、「未来社会のあり方」「科学技術のあり方」といった普遍的な問題をあらためて見つめなおします。 科学者でもあったクラークは、来るべき人類社会の未来図ともいうべきものを膨大なデータや科学的知識をもとに精緻に予測してきました。まだ人工衛星がこの世に存在していなかった1945年、衛星通信の可能性を論文で発表し、全世界にテレビ中継ができるというヴィジョンを示しました。彼は、こうした知識を総動員して物語を紡ぎあげます。そこで示される未来図は、
佐野真一さん死去 ノンフィクション作家、75歳 2022年09月27日12時34分 ノンフィクション作家の佐野真一さん 「東電OL殺人事件」などの作品で知られるノンフィクション作家の佐野真一(さの・しんいち)さんが26日午後3時36分、肺がんのため千葉県流山市の病院で死去した。75歳だった。葬儀は近親者で行う。後日、お別れの会を開く予定。 追悼2022 写真特集 1947年、東京都生まれ。早稲田大卒業後、出版社勤務などを経て、作家として人物評伝などを執筆した。97年に民俗学者と実業家の生涯を描いた「旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三」で大宅壮一ノンフィクション賞、2009年には「甘粕正彦 乱心の曠野(こうや)」で講談社ノンフィクション賞を受けた。 12年に週刊誌に掲載した記事の中で、当時大阪市長だった橋下徹さんに関する差別的な記述があったことを認め、謝罪した。 社会 おくやみ
トーベとヴィヴィカ 写真/ベアタ・バーグストローム このシリーズでは、ムーミン谷の中でのジェンダー・ロール(男女の性的な役割)の多様性について、それからトーベ・ヤンソンの芸術と人生における同性愛というテーマについて見ていきましょう。自身の芸術を生み出す方法も、人生の選択の仕方も、トーベ・ヤンソンは大胆な女性でした。彼女はアーティストとしての仕事の中でも、一個人としても、当時の厳しいジェンダー・ロールに抗い、自身を自由に定義したいと欲していた探求者だったのです。トーベは意欲的な画家であり、小説家であり、そして子ども向けの絵本作家でもありました。そして、少なくとも若い頃は、男性とも女性とも交際した経験がありました。 彼女の恋愛へのアプローチは、トーベについてのドキュメンタリーシリーズの中で、彼女の本の出版社で友人だったヘレン・スヴェンソンがトーベの言葉として紹介した以下のフレーズによく表れてい
中国出身で日本在住の作家・陸秋槎は、これまで『元年春之祭』などミステリ作品で注目されてきたが、2月に日本オリジナルSF短編集『ガーンズバック変換』(阿井幸作・稲村文吾・大久保洋子訳)を刊行した。一方、『円 劉慈欣短篇集』(大森望・泊功・齊藤正高訳)が3月に文庫化されたが、大ヒットした『三体』をはじめ、中国SFの代表格・劉慈欣の作品の日本語訳にかかわってきたのが、大森望である。3月11日に2人の刊行記念対談が、同月末で営業を終了する八重洲ブックセンターで催された。イベントでは、互いの新刊についてだけでなく、中国SFに関する状況変化も語られた。 (円堂都司昭/3月11日取材・構成) サイバーパンクが現実になった時代 『ガーンズバック変換』(早川書房) 陸:3年前もゲンロンカフェで大森先生と劉慈欣先生の話をしました(「劉慈欣『三体』日本語訳版刊行記念イベント」)。 大森:あのときは陸さんにいろい
評伝「栗本薫と中島梓」を読みました。表題のこの二名は、同日人物の別ペンネーム…って今さら説明しないでもいいよね? 栗本薫と中島梓 世界最長の物語を書いた人 作者:高志, 里中早川書房Amazon栗本薫と中島梓、二つの名前を持ち、作家・評論家・演出家・音楽家など、才能を自在に操り多くの人たちに感動を与える稀有な存在でありながら、ついに自身の心理的葛藤による苦悩から逃れることはできなかった人。その生涯を関係者への取材と著作から検証する。 自分は栗本薫も中島梓もいい読者ではない。 山藤章二と組んだ短文エッセイ「にんげん動物園」、特撮を論じた本ということで読んだ「わが心のフラッシュマン」、浅羽通明が推奨していたので読んだ「コミュニケーション不全症候群」、小説ではグインサーガを数巻読んだのだっけか。 ただ、それらはなかなかに印象深いものだったし、「わが心のフラッシュマン」の一節は鮮烈な印象ゆえに記事
100円均一ショップの草分けである「ダイソー」を展開する大創産業の創業者、矢野博丈(やの・ひろたけ)氏が12日、心不全のため広島県東広島市で死去した。「会社は潰れるもの」「自己否定すること」など、ネガティブな発言を前面に出した独自の経営哲学で知られ、産経新聞では令和5年4月から矢野氏の「『100円の男』の哲学」を連載中だ。「行き当たりばったり」といった経営者失格の烙印(らくいん)を押されかねない発言の中に、実は確固たる哲学があり、日本再生のヒントが詰まっている-と考えて始めた連載である。 【写真】矢野博丈氏「人生で最初のアルバイトが新聞配達」 産経新聞創刊90年を機にメッセージをいただいた ■お客さま第一を追求 〝デフレの寵児(ちょうじ)〟と称されたが、矢野氏の100円均一は、客が殺到して値札貼りや計算の余裕がないほど多忙を極めた末に思わず口から出た産物だ。ダイソーを100円ショップを代表
佐藤大輔、筆は速かったよ。ただ、手離れが悪かった。書き上げた原稿を延々と推敲する。飲んでないかぎり、移動中の車内でも赤鉛筆を入れてた。初刷が出たあともやる。だから2刷以降と細かいところが違ってたりする。一杯でも飲むと、さすがにやらなかったね。— 大山 格 (@itaru_ohyama) August 31, 2021 んで、作品の楽しみ方も人それぞれで良いのだけれど、細かい表現手法なんか、初刷で読んだ人と、それ以降のを読んだ人とで、別になってることがあるので、彼の文章表現を論じるときは、その点を踏まえて欲しい。議論する相手が、違うバージョンを読んでるかもしれないからね。— 大山 格 (@itaru_ohyama) 2021年8月31日 原稿待ちの編集者が、彼の部屋に貼り付いていたけれど、あれは「買物くらい代行するから原稿に専念してください」という意味なんだけど、偉そうに「なにを買ってこい」
www.interfm.co.jp 【目次】 Charlie Watts / Jim Keltner Project「Airto」 Nick Drake「River Man」 The Staple Singers「Respect Yourself」 週間プレイリスト Charlie Watts / Jim Keltner Project「Airto」 www.youtube.com Charlie Watts / Jim Keltner Project BMG Rights Management (UK) Ltd Amazon チャーリー・ワッツ公認評伝 人生と時代とストーンズ 作者:ポール・セクストン シンコーミュージック Amazon チャーリー・ワッツの公認評伝「人生と時代とストーンズ」、まだ買っていなかったので、プレゼントに応募しました。 #プレゼント2 本日は、#チャーリー・ワッ
21年2月の書籍雑誌推定販売金額は1203億円で、前年比3.5%増。 書籍は718億円で、同0.6%増。 雑誌は484億円で、同8.0%増。 20年12月、21年1月に続く3ヵ月トリプル増で、かつてない連続プラスとなっている。 雑誌の内訳は月刊誌が412億円で、同11.5%増、週刊誌は72億円で、同8.4%減。 返品率は書籍が29.7%、雑誌は37.4%で、月刊誌は36.1%、週刊誌は44.0%。 雑誌のうちの月刊誌の好調は前月に続いて『呪術廻戦』の既刊、『鬼滅の刃』の全巻、『ONE PIECE』の新刊などのコミックスの売れ行きによるものである。 だが週刊誌と同様に、定期誌とムックは相変わらずマイナスが続いている。 書籍は芥川賞の宇佐見りん『推し、燃ゆ』(河出書房新社)が45万部に達し、児童書の好調さと相俟って、書籍のプラスの要因となっている。 1.『出版月報』(2月号)が特集「コミック市
【今日の名言】アーネスト・ヘミングウェイ(作家、1899~1961) “作家は自分が書いていることを充分よく知って、わかっていることを省略したとしても、作家が真実を書いているかぎり、読者は作家が実際に書いたと同様に強くそれを感じることができるのだ” (ヘミングウェイ『午後の死』より、今村楯夫・山口淳『ヘミングウェイの流儀』日本経済新聞出版社からの孫引き) ヘミングウェイは「省略の文体」とも言われるシンプルな(しかし力強く伝わってくる)表現で知られています。 これは『午後の死』という、「闘牛入門」的なノンフィクション作品にある一文で、文章に対する彼の考えをよくあらわしています。 ただ、私は『午後の死』の原文(日本語訳)にはあたっておらず、ここでご紹介しているのは孫引きです。『午後の死』は、手軽に読める文庫には入っていない(古い日本語訳の全集には入っているようです)。 *** ヘミングウェイは
21年11月の書籍雑誌推定販売金額は955億円で、前年比0.6%増。 書籍は542億円で、同11.0%増。 雑誌は412億円で、同10.4%減。 雑誌の内訳は月刊誌344億円で、同10.8%減、週刊誌は68億円で、同8.1%減。 返品率は書籍が33.6%、雑誌は41.3%で、月刊誌は40.7%、週刊誌44.2%。 書籍の2ケタ増は、前年同月の9.1%という大幅なマイナスに加え、10年ぶりの改訂『総合百科事典ポプラティア第三版』(ポプラ社、全18巻セット)が12万円で刊行されたことによっている。 雑誌は3ヵ月連続の2ケタ減で、定期誌、ムック、コミックスのいずれもが大きくマイナスである。 1.出版科学研究所による21年1月から11月にかけての出版物販売金額の推移を示す。 ■2021年上半期 推定販売金額 月推定総販売金額書籍雑誌 (百万円)前年比(%)(百万円)前年比(%)(百万円)前年比(%
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日立製作所のロゴ(「wikipedia」より/Gnsin) 「棺を蓋いて事定まる」(晋書) 人間のその評価は、棺の蓋をしめてのち、はじめて定まるという。生きている間は、利害や感情が入り混じって公正な判断を下せないものだからだ。一方で、「死屍に鞭打つ」、つまり死んだ人の言行を非難することはしない。ことほどさように、人間の評価は難しい。しかし、経営者は結果で評価されるべきだ。 元日立製作所社長で経団連副会長を務めた庄山悦彦(しょうやま・えつひこ)氏が6月5日、すい臓がんのため死去した。84歳だった。大企業のトップを務めた大物の死で、メディア各社は庄山氏の評伝を掲載した。死者の過去をあげつらうことを潔しとしないのかもしれないが、いずれもヨイショ評伝だった。 庄山氏は1959年に日立製作所に入社。発電機をつくる技術者で、日本原子力研究所(現・日本原子力研究開発機構)が1985年に運転を始めた核融合
こんにちは。夢中図書館へようこそ! 館長のふゆきです。 今日の夢中は、なぜ源氏は平家より強かったのか?永井路子「つわものの賦」より。 「夢中図書館 読書館」は、小説や雑誌などの感想や読みどころを綴る読書ブログです。あなたのお気に入りの一冊を見つけてみませんか? ■なぜ源氏軍は平家軍に勝てたのか 源氏対平家の戦い。世に言う「源平合戦」。 一ノ谷の戦い(1184年)、屋島の戦い(1185年)、壇ノ浦の戦い(1185年)…。 いずれの戦いにおいても、源氏軍が平家軍を圧倒。 最終決戦の地・壇ノ浦で、ついに平家を滅亡に追いやりました。 源平最後の戦い「壇ノ浦古戦場跡」!宿命の対決の果てに… 「驕れるものは久しからずや」と、平家の驕慢をその没落の理由に挙げる物語もあります。 また、いずれの合戦でも天才的な軍略を発揮した、源義経の功績を讃える声もあります。 ただ、直前まで絶大な権勢を誇った平家一門です。
Ritholtz Wealth Management社の最高執行責任者兼データサイエンティスト。同社の業務全体を監督し、ビジネスインテリジェンスの観点から有益な分析を行っている。ウォール・ストリート・ジャーナルやCNBC、ロサンゼルス・タイムズなどに記事を寄稿。緻密なデータに基づくパーソナルファイナンス関連の人気ブログ「OfDollarsAndData.com」を執筆している。スタンフォード大学卒(経済学学位)。ニューヨーク市在住。本書が初の著書。 JUST KEEP BUYING ニック・マジューリ著、児島修訳 『JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則』 全世界のベストセラー作家、強力ダブル推薦! 全世界350万部突破『サイコロジー・オブ・マネー』著者モーガン・ハウセルが「絶対読むべき一冊だ」。全世界1000万部突破『Atomic Habits』
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