燕鎚起銅器(つばめついきどうき)とは、1枚の銅板を鎚 (つち) で打ち延ばしたり絞ったりして形を作る銅器。江戸時代に銅山が活況となった燕一帯に起こった産業で、1981年には通商産業大臣により伝統的工芸品の指定を受た。 表面がデコボコとしていながらも驚くほど滑らかで美しい光沢を放ち、銅素材ならではの経年変化により、長年使い込むほどになんとも言えない風合いを醸し出すことが特徴。やかんや急須、フライパンなど様々な日用品が生産されている。 燕鎚起銅器の特徴と使われ方 燕鎚起銅器とは1枚の銅板から生み出される日用品であり芸術品。作品によっては制作に1ヶ月かかることもあり、一つひとつ手作業で作られるそれはまさに職人の魂がこもった一点モノだ。 その最大の魅力は、同じ用途の作品であっても工房や職人ごとに形状や色合いに特色が現れることである。玉川堂で代々継承されてきた、夕焼けを思わせる鮮やかな紅葉色の「宣徳